ヴァシュロン・コンスタンタンが銀座で「FROM GEOMETRY TO ARTISTRY(幾何学から芸術性へ)」展を一般公開~8月3日より11日まで開催
From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )「FROM GEOMETRY TO ARTISTRY(幾何学から芸術性へ)」展を開催~2024年8月3日~11日・ヴァシュロン・コンスタンタン SALON 1755 GINZAにて
ヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピースはメゾンに息づく豊かな創造性を映し出しています。「FROM GEOMETRY TO ARTISTRY (幾何学から芸術性へ) 展」では、3世紀にわたるメゾンのヘリテージコレクションの中からタイムピースを厳選。デザインとマイクロ機械工学による巧妙な複雑構造の見事な調和をご覧いただけます。約1600点にのぼるメゾン所蔵コレクションから厳選されたタイムピースで構成される稀少なセレクションは、世界の旗艦店を巡回し、東京では8月3日から公開されます。
年間テーマ「FROM GEOMETRY TO ARTISTRY (幾何学から芸術性へ)」
機械をアートやデザインのオブジェに昇華させることは、ヴァシュロン・コンスタンタンが大切にしてきた考えの一つであり、手書きのデッサンや幾何学的なデザイン画に、技術を組み合わせ、色、形、質感を添えてメゾンならではの美的価値を体現した世界を作りだしてきました。
メゾンのタイムピースの技術的な要請は決して自己満足ではなく、それを超越した審美性の飽くなき追求の結晶です。時を計測するという本来の機能にとどまらず、職人、デザイナー、仕上げ職人、文字盤職人、革職人たちが創造力と持てる力を遺憾なく発揮し、ひとつのタイムピースを完成させます。
時計ムーブメント製作に不可欠な技術である精度の追求、入念な仕上げは、見る者の心を動かす要素の一部です。メゾンの高級時計製造における「幾何学」とは、時間の計測をより親密で個人的な作品に昇華させる芸術的な領域なのです。

ヴァシュロン・コンスタンタンが受け継ぐ豊かな遺産
ヴァシュロン・コンスタンタンのヘリテージ部門は18世紀の創業時から今日まで、1600点以上にのぼるタイムピースと製造に使用した道具や家具などを所蔵しています。所蔵品を全て並べると420メートルにもおよぶ膨大なアーカイブは、メゾン創業時の徒弟契約書を含む時計づくりの歴史と芸術における数世紀にわたるメゾンの取り組みを映し出すきわめて豊かな遺産です。それらは「FROM GEOMETRY TO ARTISTRY (幾何学から芸術性へ)」展の貴重な資料となっています。
スタイル&ヘリテージ ディレクター クリスチャン・セルモニへのインタビュー
――なぜヴァシュロン・コンスタンタンは、機能が形状を決めるという原理を大切にしているのですか?
『20世紀初頭のバウハウス運動に基づくこの原理は、一部の時計師たちに支持されました。この原理に従うことは、多様な機能の明瞭さと視認性の確保の優先を意味していました。結果として、「 産業的な」人間工学への考慮から、文字盤・ケースともにミニマリストな形状が重んじられるようになりました。時計製造の美学に対する幾何学的なアプローチは、メゾンの形状に関する実に厳格な規律を証明しています。それにより、究極のシンプルに重きを置き、創造性を抑えることなく、ほかの機能を際立たせることができます。ヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピースは、様々な時代において、その形状、そして装飾という点で、構築に対する秩序立った厳格なア
プローチを怠ることなく、真の創造力を明確に示してきました。』
――それでは、狂騒の1920年代や黄金の1960年代はいかがですか?
『ヴァシュロン・コンスタンタンは時代にとらわれることはありません。メゾンはこれまでその時代の流行に適応し、時には予見もしてきました。1600点以上にものぼるメゾンのプライベートコレクションにはアールデコ様式に着想を得たものや、今回のセレクションには1960~70年代のタイムピースが含まれ、その豊富なスタイルが見事に反映されています。特にこの2つの時代は興味深いです。今回のコレクションは、約270年にわたる歴史を通して、構造化された美的原則を源流とし、非の打ち所がない時計製造技術に基づきながら、それを超越する創造的な追求に勤しんできたメゾンの特徴も体現しています。ヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピースは、「芸
術的な幾何学性」の表現ともいえる「同属ゆえの類似性」をも備えているといえるでしょう。』
――ヴァシュロン・コンスタンタンの現行コレクションはどのように特徴づけることができますか?
『ヴァシュロン・コンスタンタンでは、時計構造は控えめでエレガンスに沿ったものであるべきという理念に基づき時計製造を行っています。これらの幾何学的な基盤に、時計のスタイルの方向性に大きく影響する構成観念やディテール、緻密な仕上げ、職人の熟練した技術といったあらゆる要素が重なり合い、メゾンならではのタイムピースが完成するのです。今年のテーマの根底にあるこの共生は、時計を科学的なオブジェから芸術的な作品へと昇華させる創造的なプロセスを見事に表現しているのです。』
270年におよぶ創造性を映し出したセレクション
◆女性用ペンダントウォッチ、プラチナ/ゴールド/半透明のエナメル、エナメル装飾を施した揃いのネックレス 1910年
20世紀初頭の創造性は時計製造にも大きな影響を及ぼしました。ヴァシュロン・コンスタンタンは当時、審美性の飽くなき追求と精巧かつ洗練された職人の技術がつくり出す芸術作品を製作していました。直径27mmペンダントウォッチには、手巻きムーブメントを搭載。プラチナ製の土台に施された繊細なギヨシェ彫りの上に、半透明のエナメルを施すフランケ装飾が使用されています。ダイヤモンドを散りばめたラウンド型ケースの裏蓋は、宝石で飾られた繊細なレースを思わせる四角いゴールドの縁で飾られています。またエナメル仕上げの細長いリンクで構成されたネックレスが、このペンダントウォッチの複雑な幾何学模様をさらに引きたてます。
◆女性用ロザンジュ型腕時計、イエローゴールド製、シルバートーンの文字盤1915年
腕時計の黎明期である20世紀初頭、時計師たちは懐中時計を踏襲したラウンド形に代わる新たなケースの形状を模索するようになりました。アールデコ様式の大きな影響を受けたこの時代、メゾンは時計ムーブメントの小型化を実現。当時としては極めて斬新な形状のタイムピースを発表したことで存在感を示しました。

このイエローゴールド製の婦人向け機械式手巻き腕時計に採用された丸みを帯びたロザンジュ型(ひし形)のケースが、細部にわたり新たな美のかたちを追求した結果を見事にあらわしています。放射状に配されたゴシック体にアラビア数字のアワーマーカー、アーチ型のヴァシュロン・コンスタンタンのサイン、エレガントなラグにもご注目ください。
◆女性用ロザンジュ型腕時計、イエローゴールド製、ダイヤモンドセッティングのベゼル、ハーレイクインパターンのタイガーアイ文字盤 1977年
1970年代は、時計産業をはじめ数多くの分野において自由な創造性が花開いた時代でした。これまでにない審美性の潮流とコンパクトで高精度なクォーツムーブメントの開発が進んだ時期であり、新たな女性顧客の心を掴むべく、時計のデザインにも流行のファッションがいち早く取り入れられました。ヴァシュロン・コンスタンタンは当時最先端の時計製造技術を駆使し、最新のファッションにマッチさせる極めて控えめな直径12.40mm、厚さ2.90mmのキャリバー1430を発表しました。

小さなムーブメントとロザンジュ型ケースは、従来の伝統的な時計製造と一線を画する魅力的な提案となり、イエローゴールド製ブレスレットを備えたこの貴重なモデルは、ダイヤモンドがセッティグされたベゼルとタイガーアイのモザイクによる文字盤がひときわ目をひきます。巻き上げ用のリュウズは、美しい調和がとれた外観を損なわぬようムーブメントの裏側に配されています。
◆彫金が施された懐中時計、イエローゴールド製、ピンクゴールド、グリーンゴールド製1825年
19世紀の初頭、ルネサンス期にきわめて重要な地位を占めた芸術や文学が、再び脚光を浴びました。特に時計製造においては、葉が茂った花のモチーフや曲線といった装飾が好んで用いられるようになりました。この1825年に発表されたケース径44mmの懐中時計の裏蓋には、この時代を象徴する繊細な彫金が施されています。イエローゴールド製の土台にピンクゴールドと、エレクトラムとして知られる金と銀の合金グリーンゴールドが埋め込まれ、花模様にはパウンス装飾技法が用いられています。鏨(のみ)で素材を加工し立体感を強調した後ポリッシュ仕上げをすることで生みだされるマットな背景とのコントラストが、模様にさらなる深みを与えます。
◆スクエア型腕時計、イエローゴールド製、ゴールド文字盤 1955年(下の画像1)
1955年発表のイエローゴールド製のスクエア型腕時計は、メゾンのアイコンモデルとして名高い「Cioccolatone(チョコラトーネ)」に着想を得たものです。その形状がスイスチョコレートの四角形を連想させることにちなみ、この愛称がつけられました。ケース径23 x 26 mmのこの構造的なデザインのタイムピースは、メゾンのヘリテージにおいても特別な存在である手巻きキャリバー1003を搭載しています。1953年から開発されたこのキャリバーは、1955年のメゾン200周年を記念し発表されました。厚さわずか1.64mm、直径9リーニュ(21.10 mm)、開発された手巻きムーブメントの中でも最も薄いもののひとつで、120個の部品で構成され、スイスの20セント硬貨ほどの大きさです。

◆ダイヤモンドセッティングを施した女性用腕時計、イエローゴールド製、ゴールド文字盤 1972年(上の画像2)
1970年代、時計産業は伝統的なデザインコードから脱却し、当時の女性の多様なファッションスタイルに呼応しようと、オーバル型、ロザンジュ型(ひし形)などの形状を取り入れました。新世代の電子ムーブメントの開発が、この流れを後押しします。そんな中、メゾンは、時計づくりにおける伝統の維持と新たな創造性の飛躍の共存に大きく寄与。ケース形状の調和を乱さぬようムーブメント下方に手巻き機構を組み込んだ、控えめなサイズのキャリバー1430を発表しました。ゴールド文字盤とベゼルにダイヤモンドをスノーセッティングしたこの22 x 39mmのオーバル型タイムピースはイエローゴールド製で、その洗練された美しさは、しなやかなイエローゴールド製リングブレスレットの細身のラグにより、幾何学的なデザインを一層際立たせています。
◆デュアルタイム腕時計、イエローゴールド製、ゴールド文字盤 1973年(下の画像1)
電気がなかった時代にミニットリピーターが開発されたように、時計は日常生活における様々な需要に応えてきました。遥かな土地へ憧れる旅人たちにとって大陸を横断する旅行が身近になると、複数のタイムゾーンやワールドタイムを搭載した時計が人気を博しました。ヴァシュロン・コンスタンタンもその発展に貢献し、1960年代初頭には、複数のタイムゾーンを表示するタイムピースを発表しはじめます。2つのキャリバー1050を搭載したこのモデルもそのひとつです。直径30mm、ラウンド型イエローゴールド製ケースに収められ、今いる場所と遥かなる土地の時の経過を厳密かつ幾何学的な手法で映し出します。

◆腕時計、イエローゴールド製、オニキスとアヴェンチュリンを施した文字盤 1974年(上の画像2)
1970年代に時計産業を席巻したクォーツに取って代わるムーブメントとして、ヴァシュロン・コンスタンタンは超薄型自動巻きキャリバー1120を発表しました。慣性調整ブロックと平らなヒゲゼンマイを備えたベリリウム製環状テンプを搭載した高精度のムーブメントのこのタイムピースは、超薄型キャリバーが独創的で大胆なデザインに大きく貢献することを立証しました。直径33mm、イエローゴールド製腕時計は、ホワイトゴールドの文字盤にオニキスとアヴェンチュリンによる幾何学的模様のモザイクが施されています。中央部のダイヤモンドをあしらった8角形の小さな星が、アワーマーカーなしのグラフィックなラインの協調と相まって、モザイクの対称的なデザインを際立たせています。
◆クッション型腕時計「サルタレロ」、ピンクゴールド製、サンバースト仕上げシルバートーン文字盤 2000年(下の画像1)
時刻の容易な読み取りを目指し、時計師が新たに考案したジャンピングアワー機構は、レトログラードによる分表示と頻繁に組み合わされました。1997年に発表された「サルタレロ」もその一つで、2000年代以降もヴァシュロン・コンスタンタンの技術的な世界観を表現する機能の組み合わせとして幾度も採用されています。超薄型自動巻きキャリバー1120を搭載したこのタイムピースは、分針の軸から放射状に伸びる細い筋と、手彫りでギヨシェ装飾された文字盤が目を引きます。段差のついたクッション型ケースに収められた18Kピンクゴールド文字盤が、その美的外観の独創性を一層高めています。

◆「メティエ・ダール・サヴォワール・アンリュミネ」、ホワイトゴールド製、彫金とエナメルが施された文字盤 2015年(上の画像2)
3種類、各20本限定で製作された「メティエ・ダール・サヴォワール・アンリュミネ」シリーズは、『アバディーン動物寓意集』から着想を得ています。最も貴重な中世文学のひとつに数えられるこの動物寓意譚は、13世紀初頭、科学とフィクションの両方の観点から製作されました。この写本を讃えるために、メゾンは動物寓意集の中から、3つの動物を選びました。その一つが、シャンルヴェとミニアチュール、2つのエナメル技法を用いて見事に描かれた華麗な羽を持つ海鳥「Altion(アルシオン) 」です。下層部の文字盤には、ゴールドの陰影とテクスチャー(表面加工)を用いた彫金を施し、原著の装飾的な書体が極めて忠実に再現されています。レトログラードのサテライト時表示が分目盛り上を移動する超薄型キャリバー1120ATは、この高い技巧と創造性を体現する構造的な配置により完成し、メゾンがもつすぐれた時計製造技術を強調しています。
【開催概要】
FROM GEOMETRY TO ARTISTRY(幾何学から芸術性へ)展
期間:2024年8月3日(土)から8月11日(日)まで
会場:ヴァシュロン・コンスタンタンSALON 1755 GINZA
東京都中央区銀座7-8-8
電話:0120-63-1755
開場時間:12時~20時(事前予約不要)
【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)
[ヴァシュロン・コンスタンタン]
1755年に創業したヴァシュロン・コンスタンタンは、270年近く一度も途切れることなく時計製造を続ける世界最古のマニュファクチュールであり、卓越した時計製造と洗練されたスタイルを何世代にもわたり熟練の職人により継承し、輝かしい遺産を守り続けてきました。メゾンが製造する時計は、控えめで気品豊かなスタイルに高級時計の素晴らしい価値が体現され、その一つ一つに、最高峰の職人技と極めて高度な仕上げを施し、ヴァシュロン・コンスタンタンならではの技法や美意識が表現されています。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、そのコレクションを通じて、比類ない伝統と革新の精神を実現しています。「メティエ・ダール」、「パトリモニー」、」「トラディショナル」、「オーヴァーシーズ」、「フィフティーシックス」、「ヒストリーク」、「エジェリー」はメゾンを代表するコレクションです。さらにメゾンでは、時計に精通した時計愛好家のために「レ・コレクショナー」のヴィンテージウォッチや、「レ・キャビノティエ」部門を通じてユニークピースを提案する貴重な機会を提供しています。
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