CZAPEK - Faubourg de Cracovie

 By : NOBLE STYLING GALLERY

弊社Blogからの転載です。

Baselworldで公開されたCZAPEKの新作は、待望のクロノグラフ。
Faubourg de Cracovie(フォーブル・ド・クラコヴィ)と名づけられたモデルの全貌をご紹介します。

Czapek & Cie.社は、成長を続けるエレガントなウォッチ・コレクションに加わるニューモデルを発表しました。 
Faubourg de Cracovie(フォーブル・ド・クラコヴィ)は、伝統的な洗練さと、クロノグラフ機能の魅力的なツイストを組み合わせています。このコレクションには、スイスの優れたクラフトマンシップを反映した3つのダイアルがあります。

 「ファーストモデルでの高貴なロマンティックに続いて、今回はクロノグラフを導入することで、活気や元気さということを提供します。」とCzapek & Cie社のCEO Xavier de Roquemaurel(ザビエル・デ・ロックモーレル)は述べています。「これは伝統的であるが、モダンな感覚をもった、まさしく私たちの最新モデルです。最新作Faubourg de Cracovie(フォーブル・ド・クラコヴィ)のケースサイズは41.5mmで、Quai des Bergues(ケ・デ・ベルク)のレボリューション・ケースを採用したスティール製です。リューズガードもそのまま存在していますが、このモデルでは、プッシャーとして独創的な役割を果たしています。





 

クロノグラフのプッシャーとして機能するリューズガードと、ボックス・サファイア・クリスタル

エッジの効いたサファイアクリスタルの下にあるダイアルも、間違いなくCzapekであることを示しています。2つの大型のサブダイアルは3時と9時の位置にセットされ、それぞれが積算カウンターの役割を果たします。スモールセコンドは日付表示とともに6時位置にあります。繊細なクロノグラフ針は、鮮やかなスカーレット・レッドで仕上げられたXIIまたは60の表示と呼応します。


Grand Feu(グランフー)」、「L’Heure Bleue(ブルー・アワー)」、「Dioné & Rhéa(ディオネ & レア)」と命名されたFaubourg de Cracovieには、2種類のダイアルがあります。

ひとつめは、Quai des Berguesコレクションで採用された魅惑的な「Ricochet(リコシェ)」ギョーシェが施されたダイアルです。交差する円形のラインは、ダイアルを生き生きとさせる浮き彫りのようなパターンを形成し、石切りで水が跳ね返るときに石がつくるかもしれない波の干渉パターンを思い起こさせます。この伝統的な技法は、繊細なダイアル製作の鍵となるマシンである、18世紀後半に考案された旋盤でしか実現できないものです。このRicochetデザインは、François Czapekの作品に倣ったものです。






こちらは、ケーシングの様子です。



もうひとつのダイアルは鮮やかなグランフー・エナメル。それは、おそらくモダンなクロノグラフでは、もっとも予期しない組み合わせで、さまざまな機能表示とスケルトン化された針とのコントラストを提供します。サブダイアルは技術的に可能な限り、最大限に大型化され、視覚的バランスが向上しています。ダイアルのシェイプは「ボンベ」スタイルで、Donze Cadran社の技術的優位性と、Czapekのスピリットを示したものです。最後に、シークレット・サインが、このエナメル・ダイアルを飾ります。




スモールセコンドのサークル内に隠れている、Czapekのシークレット・サイン

さて、モデル名の由来です。
最初の名前の説明は文字通りですが、他の2つは自然に関連するロマンティックなインスピレーションに由来します。

Heure Bleue”、つまり”Blue Hour”は、日の出前と日の入り後に発生する、空が濃い青色に染まる時間帯を指す航海用語のことです。晴れた日には、このブルー・アワーは、目を見張るような壮観な光景となり、多くのアーティストにとっても秘蔵の瞬間となっています。 


サルデーニャ島アルゲーロのブルーアワー

 
一方、”Dioné & Rhéa” は、イタリアの天文学者、カッシーニより発見された土星の4つの衛星のうちの2つの名前で、ギリシャ神話に登場する2人の神に由来するものです。リコシェ・ギョーシェが施されたブラックに浮かぶ2つのサブダイアルは、2つの白い衛星が暗い空の中で輝いているかのようです。


Dioné & Rhéa(Image credit: NASA/JPL/Space Science Institute

では続いて、ムーブメント編です。



Czapek社初のクロノグラフには、自社製のコラムホイール式、自動巻きムーブメントSXH3が搭載されています。





このムーブメントは、スイス時計産業の発祥地であるジュラ山脈にあるVaucher Manufacture Fleurierの著名なウォッチメーカーにより開発されました。このCzapek社ムーブメントは、同時に発表されたVaucher Manufacture Fleurier社のクロノグラフ・ムーブメントをカスタマイズしたものです。



シングルバレルから供給されるパワーリザーブは約65時間、振動数は36,000 A/hです。このムーブメントは、リニアハンマーのようなもっとも高度で効果的なメカニカルな要素のいくつかを利用して、パーツの磨耗を減らし、関連するダイアル上の表示機構を容易にリセットすることができます。クロノグラフ機構に対するモダンなソリューションである垂直クラッチは、クロノグラフ針の完璧なスタートを保証します。最後に、ダイアモンド・ブラスト仕上げ、アントラサイトのブリッジは、サファイアガラスのケースバックを通して見ることのできるムーブメントに趣きをもたらします。

Faubourg de Cracovieクロノグラフは、同社の3番目のコレクションで、Czapekが1850年、ポーランド、ワルシャワに開いた3番目のブティックの場所にちなんで命名されました。


ワルシャワ Faubourg de Cracovie(クラクフ通り)のシタシツ宮殿


ムーブメントに関しても、François Czapek(フランソワ・チャペック)が活躍した、有名なスポットの名称に由来するQuai des Berguesの手巻きの7日巻き、


ジュネーブ、ケ・デ・ベルク

Place Vendôme(プラス・ヴァンドーム)のGMT機能を備えたサスペンド・トゥールビヨンに続く、3番目のムーブメントです。


パリ、ヴァンドーム広場

Faubourg de Cracovieは、Czapek社の現代におけるもう一つのマイルストーンを表しています。

Technical information

機能 :
- 時・分表示
- スモールセコンド(6時位置)
- セミ・インスタンテニアスの日付表示(6時位置)
- クロノグラフ
- 30分積算カウンター(3時位置)
- 12時間積算カウンター(9時位置)
- ストップセコンド

ムーブメント :
- キャリバー SXH3 : クロノグラフ機能搭載の自動巻き ビスポーク・ムーブメント
- パワーリザーブ : 約65時間 シングルバレル
- 振動数 : 36,000 VpH (5Hz)
- 径 : 30.0mm(13 ¼リーニュ)
- 厚 : 6.95 mm
- クラッチ方式 : 垂直クラッチ
- サンドブラスト、ダイアモンド・ポリッシュ仕上げ、アントラサイトのブリッジ
- COSC

ケース & ブレスレット : 
- ステンレススティール
- ケース径 : 41.5 mm
- ケース厚 : 11.5 mm(ガラスを含むと14.6 mm)
- 無反射加工「グラス・ボックス」型サファイア・クリスタル
- 内側に無反射加工がなされたサファイア・クリスタル製のケースバック
- 防水性 : 5気圧防水(5 atm)
- アリゲーター・ストラップ
- スティール製のフォールディング・バックル

各モデル18本の限定生産