グランドセイコー 2020新作 実機レポート その1~「初代グランドセイコーデザイン復刻モデル」、「誕生60周年記念「グランドセイコーブルー」ダイヤル モデル」

 By : KIH

セイコー・グランドセイコーの主な2020年新作の発表は春の陣は終わり、早速、大変ありがたいことに例年通り、実機を拝見する機会を早々にいただいた(いくつか出払っているものもあったが、数も少ないのでやむを得ない)。こういう機会をいただいて、すぐに皆さんにご紹介することができるというのは、WMOは恵まれていると思う。セイコーさま、いつもありがとうございます!

1.グランドセイコー誕生60周年記念「グランドセイコーブルー」ダイヤル モデル
こちらは一足お先に1月末に発表されたモデル。ニュースでも詳細は再度確認してほしい
特徴は何といっても、その青い文字盤。「グランドセイコーブルー」と名付けたその色は、大変申し訳ないが、拙者の撮影技術で、あまりよくわからないかもしれないが、初めてではない色ではあるがここまで揃って見せるのは今までにないことであろう。赤の秒針、赤の印字ととてもよく合っている。



まず、一番下にいらっしゃいますのは、「エレガンスコレクション レディスメカニカルモデル STGK015(1,000,000円 税前)」。ステンレスながら、ダイヤ45個をベゼルに、と11個をアワーマーカーに配し、文字盤はMOP(白蝶貝)を「グランドセイコーブルー」に仕立てている。外径27.8mmで、10気圧防水。上の3つと比べると、いかに小さいというか女性用のサイズかわかるであろう。それに、「実用的」なレディスモデルである。自動巻き50時間パワーリザーブのムーブが中に入っており(9S27)、これを選ぶのは相当の時計好きか、パートナーが時計好きでペアで、という方だろう。こんな時計をしている女性に会ってみたいものだ。世界限定300本。


SBGH281




従来のハイビートムーブ(9S85)で、中身のトラックレコードは文句なし。裏にこれまた「グランドセイコーブルー」の獅子のロゴが入っている。青に赤が渋い。やはり、メカニカルはよい。40㎜。手巻きのハイビートはまだかな・・・。640,000円 + 税。世界限定1500本。2月8日発売、ということだったので、すでに入手されている方も多いだろう。もう完売御礼かも、ですね。


SBGP007


9F85のクォーツムーブ。こちら、6時の星をご覧あれ。年差5秒の印! いいです。シンプルなベゼルに、赤い秒針、そして金の星。400,000円 + 税。目を凝らしてみていただきたいが、ダイヤルには、アニバーサリーイヤーである「2020」をモチーフにした型打ちパターンがうっすらと施されており、1箇所だけ「GS」の文字が潜んでいる。世界限定2500本。裏ブタはメタルバックながら、中央には18Kイエローゴールド性の獅子のワッペンが入っている。3月7日発売なので、そろそろ手許に来ている人がいるかも、ですね。


SBGP015


こちらも同じく9F85のクォーツムーブ。ただし、年差10秒。ベゼルがグランドセイコーブルーのセラミックス製。こちらも400,000 + 税。年差5秒と年差10秒が同じ値段、というのも? ではあるが、針とアワーマーカーにルミが入っていたり、ベゼルにセラミックスを使ったり、20気圧防水(SBGP007は10気圧)というスポーティーさを出している、という点での違いか。こちらもそういう目で見るとなるほど、全然違う。これは4月17日発売。まだの人は予約間に合うかもしれない。


揃い踏み。


どれがお好みだろうか。筆者は、年差5秒のSBGP007かな・・・。あの星と、微妙な模様が入った文字盤が気になる。日付がなかったらもっと精悍な顔になるかも? 個人的な好みですので、お気になさらず。


2. 初代グランドセイコーデザイン復刻モデル
何度かこの試みはされてきたと記憶している。しかし、今回は初代デザインに一番近い。サイズはじゃっかん大きい(オリジナル35㎜ → 38㎜)が、デザインからいうと、一番ノスタルジーを感じるだろう。しかも、SBGW!。 その通り、手巻きである。私は、SBGWモデルが大好きである。今までいくつ買ったことだろうか。とにかく、手巻き。日付ナシ。好みなのである。というのはおいといて、それでは見ていこう。細かい点はニュースをもう一度見直しながら読んでいただきたい。それから、もう1点、強調してもしきれないが、これは限定モデルではない。カタログモデルになる。これは今までの「復刻」モデルにはないこと。うれしいことだ。

まずは最初に3モデルのお揃い写真を。




ニュースリリースのようにいい色が出ていなくて申し訳ない。


まずは、SBGW257




プラチナモデルである。Diamond Shockとその下の「SD」マークがオリジナルっぽい。Grand Seikoの字体もオリジナルっぽくていいと思う。が、お値段は4,000,000円 + 税。勇者よ来たれ! 是非、買って見せていただきたい!!


次は18K YGのSBGW258





(ダイヤルは、ややクリーム色)

強いて言えば、これがオリジナルのオリジナルだ。もちろん、トップのロゴは最初は確か黒のプリント? だったと思う(間違ってたらごめんなさい! 指摘してください)。サイズも35㎜から今回38㎜にアップしている。とはいえ、本当にノスタルジーに浸るならこれだろう。2,800,000円 + 税、ではあるが、これも是非見てみたい。


そして、一番人気はこれだろう、と思うのがこのモデル。SBGW259。












光の加減で色は微妙に変わるが、これもグランドセイコーブルーなのである。写真がイマイチで申し訳ない。そして、これはスチールではない。「ブリリアントハードチタン」と呼ばれる2017年にデビューした素材。軽さと美しさを両立したケースである。普通のチタンはややグレーっぽく、少し前のブライトチタンも明るい色ながらそれでもやや「チタン色」っぽかったが、これは(ブレスモデルではないが)十分に非常に美しい「ホワイトメタル」ケースで、しかも非常に軽いところがいいと思う。850,000円 + 税。うん。これはいい。。

ムーブは3モデル共通で9S64。パワーリザーブ72時間、8振動(28,000振動/時)。うーん。いい。。


さて、ということで、その1としては、実用時計ラインの新作を実機レビューした。その2では、セイコーのプロスペックスも併せて、スポーツモデルというか、ダイバーモデルを紹介したい。乞うご期待。