ル・ローヌ タイムピース到着&日本での展開開始!

 By : CC Fan
先週は自宅デスクトップPCの更新作業と時計趣味・本業ともに月曜日からヘビーな一週間だったので、しばらくWMOを更新できていませんでした。
PCは当時は最上位だったとはいえ6年前のi7-3770(Ivy Bridge)から、数奇な縁で手に入れたi7-8086K(Coffee Lake-S)に更新され、快適度がアップ、とはいってもフルパワーを発揮するのWMOの写真現像ぐらいです…
Core2 Duoで初めて組んだ自作PCからケースだけ引き継いで徐々に進歩させてきました、中身のハイテクは陳腐化しますが、ローテクなケースは作りの良さも手伝ってほとんど陳腐化せず10年選手です。

そして、月曜日の"一番ヘビーなイベント"は改めてお伝えできるかと思いますが、なかなかできない体験でした。

同じく月曜日、6月にイベントレポートを掲載した独立系ブランド、ル・ローヌ(LE RHÖNE)の商品が到着し、併せて担当者が来日するとの報を受け、改めて拝見させていただきました。
"良い意味で裏切られた"イベントレポートも併せてご覧下さい。



クロノグラフのロード レーサー(Road Racer)、車をイメージしたクロノグラフです。
写真にうまく撮れていませんが、文字盤はきれいなブルーのグラデーション。

クロノグラフっぽくないな?という第一印象で、理由は時間の逆数を求めるタキメーターがダイヤル最外周やベゼルではなく、内周部に設けられており目立たないからではないかと。
余白をいい具合に埋めており、文字盤全体がちょうどいい密度になっているように見えます。
秒針と分積算計で分断されてしまうので、タキメーターとしての機能はどうなの?と思わなくもないですが、デザインとしてはありでしょう。

独特の造形のベゼルとケースは大きめですが、ストラップの取り付け方もあり大きさはそこまで感じません。



オールブラックDLCのモデル。
写真では視認性が悪く見えますが、光の反射をうまく使うことで針が浮かび上がって見えます。



ラウンドとスクウェアをうまく融合させたような独特のケース。
ケースの造形は一見の価値ありだと思います。

スポーティーな外観にふさわしく、ネジ止めリュウズと合わせて100m防水を実現しています。
ムーブメントは信頼と実績のソプロード(Soprod)のETA 2892互換キャリバーA10のモデファイ版に、文字盤側クロノグラフモジュールを追加したもの。
ダブルトゥールビヨンを除き、ムーブメントはA10をベースに追加モジュールという形で実現されています。

自動巻きローターはブランド名のル・ローヌ(ローヌ川)から動力を得て、時計産業を支えていた水車をイメージしたデザイン、一見すると偏心していないように見えるミステリアス・ローターです。



ブラックDLCではムーブメントとローターの存在感がより強調された印象。
ストラップは我がカンタロス(Kantharos)と同様にケースに決まった角度で固定される方式で、ストラップに対してヘッド部分が動かず、一定の角度で固定されるので装着感は良好です。
厚みのあるアリゲーターのほか、メタルブレスレットにも交換可能。



グラデーションを捉えたショットも。
デザイン先行と思ってしまいますが、複雑な造形のケースは細部までスキがなく真面目に作られています。
赤色の挿し色がいい仕事をしていると感じます。



オールブラックのショットも。
11時と1時のインデックスが光を反射していますが、角度をつけたインデックス・針が光を反射することでコントラストを生み出すため、読み取り性は悪くありません。
こちらも赤の挿し色が黒と引き立てあっています。



こちらはすでに日本の在庫となっており、恵比寿のノーブルスタイリングギャラリーと各種催事からからスタートとのこと。



しばし、休憩。
"一番ヘビーなイベント"の戦利品、お弁当を食べてしまいます。

担当者と合流し、いつものYAKITORIへ。



イベントレポートで反響があったという、ヘドニア グランド フェイズ デ リュネ(Hedonia Grande Phase De Lune)。
文字盤全体を覆う大型のムーンフェイズモジュールを搭載しています。
こちらはダイヤ入りのレディースサイズ。

YAKITORIの薄暗い照明が夜空をイメージしたアベンチュリン文字盤にぴったり?

通常のムーンフェイズは月が二つあり1周期を180度(半周)で表現しますが、このムーンフェイズは月が一つで1周期を360度(全周)で表現しています。
月の満ち欠けを表現するための覆いも単純な円二つではなく、曲線を組み合わせたハートのような形状になっています。
計算上(設計上)の精度は必要充分な10年に1日、数字の競争よりもポエティックな表現に注目するべきだと思います。



ムーブメントサイズとのマッチングはこちらのほうが良い?
レディースとはいえ、男性にも似合いそう。



こちらはメンズサイズ。
文字盤が大きくなった分、月の表現がゆったりとしています。



構造が伝わりますでしょうか?
月のディスクが一段低いところにあり、覆いと周辺のインデックスがその上にかぶさっている構造です。

百聞は一見に如かずとは言いますが、この美しさは写真ではなかなか伝わりません。
ぜひ実物をご覧ください。



前回のイベントで個人的に最も気に入ったジャンピンク表示のGMTウォッチ、その名もJMT!
イベントの時の写真と見比べると、文字盤のグラデーションの表現がさらに繊細になり、実際の海の深さと揃うようなイメージになっているように見受けられます。

12時のビックデイトのようなものはレトログラードを応用した24時間表示のGMTで、ル・ローヌ開発の専用レトログラードモジュールによって動作しています。
10時位置のプッシャーで時針のみを1時間単位で進めることができ、機能としては24時間表示がホームタイム(24時間表示でデイ&ナイトも兼ねる)、メインダイヤルがローカルタイム(現地なのでデイ&ナイトは不要)という使い方になります。
調整しやすく、機能分割はいいと思いますが、日付がホームタイム連動なのは混乱するかもしれません。



ワールドツアーの途中で、明日には香港に飛ぶという強行軍スケジュールのマーケティングディレクター氏。
年産300個程度の小規模でありながら、各地で良さが認められPoS(販売拠点)は順調に増加中とのこと。

スイス取材紀行の葛西氏のアポのほか、"独立系で有名なリテイラー"とのアポも入っていたとのこと。
ムーンフェイズとJMTはイベント用なのでマーケティングディレクター氏とともに発ってしまいますが、在庫としても入荷予定があるそうなので、ご興味のある方はお問い合わせください。

もう2か月以内に迫ったSIHHウィークでもル・ローヌはホテルに出展予定。
私はもちろん取材の予定です。
次はジュネーブで!

関連 Web Site

LE RHÖNE
https://www.lerhone.com/

Noble Styling
http://noblestyling.com/