モリッツ・グロスマン、インターナショナル・ロードショー in TOKYO レポート~「コーナーストーン」を初披露!

 By : KITAMURA(a-ls)

先日の速報
でもお知らせしたが、今年のモリッツ・グロスマンはバーゼルの出展に代わり、世界5か国(ドバイ・1月、東京・3月、香港・5月、ロンドン・6月)を巡回し、それぞれで新作を披露していく、"ロードショー"という形を採った。

1月のドバイでは2つの新作、「Atum GMT」ならびに、テフヌート・スリーピング・ビューティーの新スタイルである「テフヌート アラビアン・ナイト/ミラネーゼ・ブレスレット」を発表。
そして迎えたロードショー2ヶ国目の東京、3月7日モリッツ・グロスマン・ブティックにて、クリスチーネ・フッター社長ら本国ドイツから5名のスタッフが来日、詰めかけたメディアとユーザーの前で、今年3モデル目となる注目の新作「コーナーストーン」を初披露した。

まずモリッツ・グロスマン・ジャパン工藤社長が挨拶。



続いてフッター社長が、「コーナーストーン」を含む3型の新作を映像などを交えつつ紹介。
レクタンギュラーというアイデアは日本ブティックから約3年前にもたらされた提案で、それをきっかけに製作が開始されたモデルであることも明らかにされた。



さらにモデルごとの特徴を、コンストラクティング・エンジニアのマイク・フォンダーブルグ氏がプレゼンしていくという形式だった。



図解でわかりやすく特長を教えてくれるマイク氏。



下の画像の左下に書かれた箇条書き部分が、まさに抑えるべき「コーナーストーン」の特筆点。



マイクさんは引き続いて行われた懇親会の場にあっても、どんな質問でも何も隠すことなく、ガンガンと図面などを出して答えてくれちゃうので、非常に好感度高しであった(笑)。

それでは実機画像を交えつつ、プレスリリースを見ていこう。



モリッツ・グロスマンがブランド初のレクタンギュラーモデル「CORNER STONE」を発表

四季を意味する4つのコーナーを有したレクタンギュラーモデル


モリッツ・グロスマンの新作CORNER STONEが3月7日に東京で発表されました。
モリッツ・グロスマン初となるレクタンギュラーデザインは日本で人気のあるデザインです。フラットなケースと柔らかな曲線を描いたラグが、ファッションに敏感な男性だけでなく女性の腕へも優しくフィットします。
搭載されている新キャリバー102.3はこのモデルの為に新しく設計されました。

豊富なダイヤルデザイン
ローズゴールド、またはホワイトゴールドのケースに3種類のダイヤルを組み合わせ、全5型がラインナップします。



シルバー無垢のダイヤルでは、ケースに合わせたローズゴールドまたはホワイトゴールドのアプライドインデックスが取り付けられます。ハンドメイドのブラウンバイオレットへ焼き戻しをされた針は文字盤に美しく調和します。スモールセコンドはケース形状と同じスクエア型にデザインされています。


また、ホワイトゴールドケースではアラビア数字のブラック文字盤もお選びいただけます。こちらもシルバー無垢ダイヤルで、コントラストの効いたホワイトのスモールセコンドはラウンド型です。針は手作業でポリッシュ仕上げを施されたステンレススチール針となります。




3種類目の文字盤はグランフー・エナメルダイヤルです。
分目盛り、またアラビア数字のブラウンカラーとエナメルのホワイトが美しいコントラストを生み、見る者を惹き付けます。ケースはローズゴールド、ホワイトゴールドから選ぶことが出来ます。



ラウンド型のスモールセコンドもエナメルが使われており、奥行きのある二層に仕上げられています。真っ白なホワイトに映えるブラウンバイオレットの針は手作業で焼き戻しを施されたグロスマン針です。




キャリバー102.3
新しいキャリバー102.3はレクタンギュラーデザインのために開発されました。

スクエア型のスペースを最大限に活用し、また新たな改良も加えられています。
一番の特徴である大きな香箱もその一つであり、60時間のパワーリザーブを実現しました。またストップセコンド機構もバネを用いた新設計になっています。オシドリから伝わった力がクラッチレバーへ伝わり、ストップ用バネの特性でやわらかにテンワに触れ、その動きを止めます。







ハイアーティスティックフィニッシュのムーブメント

CORNER STONEにはハイアーティスティックフィニッシュが施されたムーブメントが組み込まれています。伝統の3分の2プレートはグロスマンの特徴である4本のリブ模様で装飾され、またその上にはモリッツ・グロスマンの文字が手彫りされています。角穴車に施された3段のサンバースト仕上げも特徴の一つで、手巻き時にはそのユニークな光の反射を楽しむことが出来ます。


【バリエーション】
Ref. MG-002144
ケース 18Kホワイトゴールド

ダイアル シルバー無垢、ガルバニック加工をされたシルバー文字盤
針 手仕上げ、ブラウンバイオレットに焼き戻したスチール



Ref. MG-002145
ケース 18Kローズゴールド

ダイアル シルバー無垢、ガルバニック加工をされたシルバー文字盤
針 手仕上げ、ブラウンバイオレットに焼き戻したスチール


Ref. MG-001910
ケース 18Kホワイトゴールド

ダイアル シルバー無垢、ガルバニック加工をされたブラック文字盤
針 手仕上げ、ポリッシュ仕上げのステンレススチール


Ref. MG-002142
世界限定25本
ケース 18Kローズゴールド

ダイアル ホワイトのグランフー・エナメル
針 手仕上げ、ブラウンバイオレットに焼き戻したスチール



Ref. MG-001950
世界限定25本
ケース 18Kホワイトゴールド

ダイアル ホワイトのグランフー・エナメル
針 手仕上げ、ブラウンバイオレットに焼き戻したスチール


共通仕様:
ムーブメント :自社製キャリバー102.3、手巻き、5姿勢調整
部品数 :189個
石数 :24石(うち2個はネジ留め式ゴールドシャトンに使用)
脱進機 :アンクル脱進機
調速機 :質量ネジ4本および調節ネジ2本を装着した耐震軸受式グロスマン製テンプ、ニヴァロックス1ヒゲゼンマイ
テンプ :直径10.0mm テンプ振動数: 21,600振動/時
パワーリザーブ :完全巻き上げ状態から約60時間
機能 :時、分、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド

特徴 :グロスマン製テンプ/小型化したグラスヒュッテ式コハゼ装置(改良型戻し機能付き)/段差式テンプ受け、グロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置/表面処理をしない洋銀製3分の2プレートおよび支柱構造、3分の2プレート・テンプ受け・ガンギ車受けのハンドエングレービング/幅広のグラスヒュッテ・ストライプ模様、角穴車の3段サンバースト模様/平型ネジ留め式の盛り上がったゴールドシャトン/個別に取り外し可能なクラッチ式巻き上げ機構/針合わせ用ストップセコンド機能

操作 :リュウズ18K ゴールド(巻き上げ・時刻調整用)
ケースサイズ :縦46.6mm、横29.5mm、厚さ9.76 mm
ムーブメントサイズ :縦30.0mm、横20.0mm、厚さ3.6mm
ケース :ツーピース
ダイヤル :シルバー無垢(インデックスはゴールド無垢)、またはグランフー・エナメル
針 :手仕上げ、スチール/ステンレススチール
風防 :片面反射防止加工をしたサファイアクリスタル
ストラップ :手縫い、アリゲーター・ストラップ、ピンバックル  




他ブランドとは異なる“機械に優しい”ストップセコンドの仕組みなど、機構については、後日CCFan氏がさらにわかりやすい解説ブログをUPしてくれる予定なので、ゼンマイ・マニアックな方はそちらもお楽しみに。



続けて、ついでというわけではないが、1月にドバイで発表された「アトゥムGMT」に関しても、フッター社長とマイク氏からのプレゼンがあったので、プレスリリースと実機画像をお届けしておく。



モリッツ・グロスマンがブランド初の2タイムゾーンモデル「GMT」を発表
10時位置のリュウズ操作によるスムーズなセカンドタイム調整


モリッツ・グロスマンは、初のセカンドタイムゾーン表示機能付き「GMT」を発表します。
GMT機能は世界を飛び回る時計ファンより強い要望のあるモデルです。クラシックで機能的なデザインは、瞬時に異なる2か国の時刻の読み取りを可能にします。


センター針による通常の12時間表示に加え、時計の外周に位置したアロー型の針がもう一つの時間を示すことで、2か国目の時刻について午前・午後までも明確に知ることが出来ます。


クイックアジャスト機能付き24時間表示
時計の外周に沿ってアラビア数字による24時間表示がされており、視認性の高いアロー型の針で時刻を指し示します。
10時位置にセットされたもう一つのリュウズ操作により、セカンドタイムゾーンの時刻を進み・戻り両方向へ瞬時に変更することが出来ます。

10時位置のリュウズ操作時にはホームタイムの輪列は切り離され、その操作の影響を受けません。
ホームタイムの輪列の動きは複雑な機構を通じて外周の24時間表示針へ伝わり、それによりセカンドタイムも連動して進みます。


キャリバー100.8
「GMT」にはハイアートフィニッシュ仕上げのキャリバー100.8が組み込まれています。スケルトンバックからはモリッツ・グロスマンの特徴的な3分の2プレートの支柱構造、平型ネジ留め式の盛り上がったゴールドシャトンなど、精巧なムーブメントを見ることが出来ます。

キャリバー100.8では、セカンドタイムゾーン表示機構はダイヤル側に取り付けられています。ホームタイムの時針が取り付けられた2番車へと接する中間車を通してセカンドタイムゾーン表示の外周リングに輪列の動きが伝わり、アロー型針を進めます。10時位置にあるもう一つのリュウズ操作によりセカンドタイムゾーンの時間変更ができます。ラチェット機構による歯車の精密な制御により、常に正確な時刻を読み取ることが出来ます。

ダイヤルと針
「GMT」はローズゴールドまたはホワイトゴールドケースからお選びいただけます。


シルバーカラーのダイヤルはどちらのケースにおいても際立った輝きを放ちます。


ホワイトゴールドケースでは温かみのあるシャンパンカラーのダイヤルもお選びいただけます。



外周に印字されたブルーあるいはブラウンの24時間表示と、それを指し示すアロー型のインジゲーターは、視認性を保ちつつホームタイム表示とも調和するデザインとなっています。
手作業で仕上げが施され、ブラウンカラーに焼き戻しをされたランセット型の針がアクセントとなりデザインを際立たせます。

ホワイトゴールドケースのシルバーダイヤルモデルにはポリッシュ仕上げのステンレススチール針が使われています。
世界を旅して時計を学び、多言語による書物を残したモリッツ・グロスマンの美学を反映した「アトゥム GMT」の発売により、グラスヒュッテのマニュファクチュールブランドであるモリッツ・グロスマンはコレクションをさらに充実させます。
シンプルなデザイン、卓越した技術、そして完璧なクラフトマンシップによるモリッツ・グロスマン独自のタイムピースは、ブランドのスローガン「Schönstesdeutsches Handwerk」 - 「最も美しいドイツの職人技」を見事に表現しています。


【バリエーション】

Ref. MG-002154
ケース 18Kローズゴールド

ダイヤル シルバー
針 手仕上げ、ブラウンに焼き戻したスチール



Ref. MG-002225
ケース 18Kホワイトゴールド

ダイヤル シルバー
針 手仕上げ、ポリッシュ仕上げをしたステンレススチール



Ref. MG-002155
ケース 18Kホワイトゴールド

ダイヤル シャンパン
針 手仕上げ、ブラウンに焼き戻したスチール


【共通仕様】
ムーブメント :自社製キャリバー100.8、手巻き、5姿勢調整
部品数 :253個
石数 :26石(うち3個はネジ留め式ゴールドシャトンに使用)
脱進機 :アンクル脱進機
調速機 :質量ネジ4本および調節ネジ2本を装着した耐震軸受式グロスマン製テンプ、ニヴァロックス1ヒゲゼンマイ(ブレゲタイプ80番、ゲルステンベルガー案に基づく)を下側に設置

テンプ :直径14.2mm テンプ振動数: 18,000振動/時
パワーリザーブ :完全巻き上げ状態から約42時間
機能 :時、分、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド、GMT機能、グロスマン製プッシャー付き手巻き機構
特徴 グロスマン製テンプ/針合わせファンクション解除・時計リスタート用プッシャー/24時間表示のセカンドタイムゾーン(外周回転式インジゲーター)/10時位置の個別リュウズによる前後調整可能なセカンドタイム機能/小型化したグラスヒュッテ式コハゼ装置(改良型戻し機能付き)/段差式テンプ受け、グロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置/表面処理をしない洋銀製3分の2プレートおよび支柱構造、3分の2プレート・テンプ受け・ガンギ車受けのハンドエングレービング/幅広のグラスヒュッテ・ストライプ模様、角穴車の3段サンバースト模様/平型ネジ留め式の盛り上がったゴールドシャトン/個別に取り外し可能なクラッチ式巻き上げ機構/針合わせ用ストップセコンド機能

操作 :リュウズ2個 18K ゴールド(巻き上げ・時刻調整用/セカンドタイム設定用)、プッシャー18K ゴールド(時計リスタート用)
ケースサイズ :直径41.0 mm、厚さ11.85 mm
ムーブメントサイズ :直径36.4 mm、厚さ5.55 mm
ケース :スリーピース
ダイヤル :シルバー無垢、インデックスはゴールド無垢
針 :手仕上げ、スチール/ステンレススチール
風防 :片面反射防止加工をしたサファイアクリスタル
ストラップ :手縫い、アリゲーター・ストラップ、ピンバックル 


最後に、たいへんに美麗なレディース・ウォッチ、「テフヌート・アラビアンナイト/ミラネーゼブレスレット」の画像をどうぞ!



いかがだろうか。

バーゼルワールド出展をやめ(そこにかかっていた経費を使い)、各国のユーザーに真っ先に実機を披露する機会を設けるこのロードショーという試み、ユーザーサイドに立脚するWMOとしては、実に拍手を送りたい企画である。

個人的には「コーナーストーン」の黒ダイヤルが一番刺さっているが(笑)、5月の香港、6月のロンドンでも、それぞれの地でニューモデルが発表されるということなので、まだまだスゴイのが出てくる可能性も高い。
まだあと3ヶ月楽しめるインターナショナル・ロードショー、大いに期待だ!!



【問い合わせ】
モリッツ・グロスマン・ジャパン株式会社
東京都文京区小石川4-15-9
Tel: 03-5615‐8185