シュワルツ・エチエンヌ ラブ&ピースな70年代をシャンルベエナメルで再現したトゥールビヨンとレディースコレクション、日本展開決定!
By : CC Fan過去、工場見学レポートやSIHH Weekのイベントの断片的な様子を何度かお伝えしたシュワルツ・エチエンヌ(Schwarz Etienne)、単なるブランドではなく、グループに時計コンポーネントメーカー(脱進機・ヒゲゼンマイ・針・文字盤)やケミカルメーカー、工作機械メーカー(BCテクノロジー)を持つラ・ショー=ド=フォン(La Chaux-de-Fonds)一帯の企業グループであるドラコグループ(draco group)の一員で、ムーブメントを供給するサプライヤーとしての顔も持つ実力派です。
工作機械メーカーのBCテクノロジーはSIHH Weekの時に工場見学したのですが、まだレポートが書けていません…
供給ムーブメントとしてはヴォーシェと並ぶような高級機を提供し、KIHさんがレポートしたMingも使っています。
今回のバーゼルではラブ&ピースな70年代をほうふつとさせるトゥールビヨンを発表しました。
引きでもわかる鮮烈な文字盤、ストラップはジーンズにハンドペイントでペンキ状の模様をつけています。
シャンルベエナメル(有線彫金七宝)の技法によって塗分けられたサイケデリックな文字盤。
9時位置のピースマークは自動巻きのマイクロローターで、こちらはペイントで仕上げられています。
4時位置が香箱、2時位置にフライングトゥールビヨン(JIMTOFで組立デモしていたもの)があります。
シュワルツ・エチエンヌのムーブメントの特徴として、文字盤側に機械を見せるアップサイドダウン構造まで最初から想定した設計で、同じベースムーブメントから様々な表現を作ることができます。
うーむ、鮮烈…
文字盤側に機構が露出しているので、ケースバックはトゥールビヨンの部分だけ開口したソリッドバック。
装着感にも優れます。
ケースは70年代カルチャーを思わせる"ウクレレケース"型。
登録カードと電子説明書を収録したUSBが左側に。
右側にはクービック(Kubik)製のワインダーが。
ケースを持ち、ポーズを決めるCEOのマウロ。
70年代のモチーフ。
続いて、SIHH Weekに発表されたブランド初となるレディース。
ティアドロップ(水滴)型の針とインデックス、曲線的な花のモチーフ。
秀逸なのはスモールセコンド相当の部分、秒ではなく動いていることを確認するためのインジケーターとしてディスクと穴を組み合わせで、アニメーションする構造です。
白文字盤。
スモールセコンド相当の意匠が異なっています。
ダイヤセッティング。
ケースにセットしたものも。
ケースに対してギリギリまで迫るマイクロローター自動巻きムーブメント。
男性でも使えそうなサイズ感、特に黒文字盤は行けそうです。
ケース(?)は何とハンドバック状、時計を取りだした後はバックとしても使える…と言うのを提案。
そして…
UFO型のケースから登場するのは…
アイコニックなロズウェル、新作ではないですが個人的には一番好きな作品です。
"ロズウェル"という名前はもちろんUFO事件で有名なアメリカの都市からの命名です。
これはロズウェル ヴォヤージュ、マイクロローターにスイスの山のシルエットを描いています。
ケースバックには山から採取された岩石が。
これはCEOのマウロが自ら採取したとのこと。
UFOを思わせるシャープなケース。
ノーマルなロズウェル。
先ほどのレディースのムーブメントと基本設計は同じですが、文字盤側にテンワを配置しています。
デイト付き、デイト送り機構を可視化したモデル。
文字盤側に機構があるため、ケースバックにはシュワルツ・エチエンヌのロゴが書かれたプレートが。
シュワルツ・エチエンヌはグループ内で工業的なヒゲゼンマイの製造まで行い、大手グループのようにグループ内製率100%を目指している…という事は工場見学の際に伺いましたが、断片的にしか書いていないので落ち着いたらまとめます。
ブースは常に盛況でした。
どこかで見た方が…?
"椅子以外は(UFOも)グループ内で作れる"という事で、デモもグループで作っているようです。
日本ではほとんどまだ知られていないようですが、海外では注目を集めている、日本でも知ってほしいという事で…
ノーブルスタイリングさんでの扱いが決定、という事でハグするノーブルスタイリング葛西氏とマウロ。
レギュラーピースのほか、有名ブランドの"縁の下の力持ち"としてオリジナルタイムピースを作っていた経験を活かした活動も…?
期待です!(そしてより詳細なレポート書きます…)
関連 Web Site
SCHWARZ ETIENNE
https://www.schwarz-etienne.ch/
Noble Styling
http://noblestyling.com/
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COMMENTS
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有線七宝って書いてますね…
修正します。
ブランドや人によって技法の範囲に揺れがあるようですが、私は日本で言う有線七宝はクロワゾネという認識です。
クロワゾネはベースの板に別の針金を張り付ける技法、シャンルベはベースの板そのものを彫る技法で、トゥールビヨンは後者なのでシャンルベとしています。
視認性も悪くなく、一見するとイロモノですが真面目に作られた時計だと感じました。