ヴァシュロン・コンスタンタン キャビノティエ新作から、レギュレーター方式の表示スタイルをもったユニークピース「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー ムーンライト・ジュエリー・サファイア」を紹介

 From : VACHERON CONSTANTIN (ヴァシュロン・コンスタンタン )



レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー ムーンライト・ジュエリー・サファイア



Watches & Wonders 2021で、ヴァシュロン・コンスタンタンはレギュレーター方式の表示と、高精度ムーンフェイズやパーペチュアルカレンダーが備わり、自社製ムーブメント、キャリバー 2460 RQPで駆動する「レ・キャビノティエ」のユニークピースを発表します。ベゼルと繊細なギヨシェ彫りのダイヤルに貴石を配したこの時計は、技術を凝らした表示に時刻をエレガントに読み取るスタイルが融合。高度な技術を浮き彫りにするこのメティエ・ダール作品は、メゾンが掲げる「Classic with a Twis(t 伝統的でありながら遊び心がある)」と題した2021年のテーマの一翼を担い、伝統を称え、大胆で予想をはるかに上回る時計を発表するメゾンの一貫した姿勢と創作エネルギーを浮き彫りにします。



レギュレーター方式の表示をもった時計は、200年以上前に天文学者のために開発された精密時計を彷彿させます。このコンセプトを採用した「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー ムーンライト・ジュエリー・サファイア」は、高精度のムーンフェイズが備わるパーペチュアルカレンダーによって天文学的な要素が強調されています。そして、オート・オルロジュリーの複雑機構は、マニュファクチュールの職人たちにより際立たされます。手作業で繊細に施されたギヨシェ彫り、ダイヤモンドとサファイアがきらめき、ダイヤモンドをセットしたベゼルで縁取られ、これに呼応する目映いダイヤモンドとサファイアがダイヤルに奥行き感をもたらし、それらが代わる代わるアクセントを演じて、様々な時刻と天文表示をエレガントに演出します。



レギュレーター方式の時計の精度
「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー ムーンライト・ジュエリー・サファイア」は、レギュレーター式の表示が特徴的です。自動巻きムーブメントのキャリバー2460 RQPを搭載するこの時計は、分をセンター針で、時は12時位置のダイヤルでそれぞれ読み取ります。
このように、時刻を別々の軸の針で示す方式は、17世紀後半に遡ります。天文学者は、天空や天体の軌道を観測することで、信頼性の高い規則的な時間測定器の必要性を認識していました。時計職人たちは、彼らの要求に応えるために、基準の時計となるマスター クロックと呼ばれるレギュレーター クロックを開発しました。こうした時計の極めて高い精度は、温度変化の影響を補正するために使われたバイメタル製の振り子からもたらされました。さらに、時と秒をそれぞれ独立したダイヤルで、分針をセンターに配置することにより、彼らはレギュレーター クロックの示す時間を明瞭かつ正確に読み取ることができるようになりました。



この機械的な発明は、懐中時計、それに続いて腕時計が出現しても忘れ去られることはなく、レギュレーターならではの独創性や極めて高い視認性が好まれました。「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダームーンライト・ジュエリー・サファイア」もそのレイアウトを反映しながら、レギュレータークロックの起源が天体観測にあったことに敬意を表して、精密なムーンフェイズが備わるパーペチュアルカレンダーによってダイヤルをさらに強調しました。ただし、通常はスモールセコンドに用いられる6時位置のダイヤルは日付とムーンフェイズの表示に充てられています。

 
天文機能に精通する専門技術
月は、はるかな昔から人が時の移ろいを記録する指標として役立てられてきました。とりわけ12カ月の経過や週の数の計算です。そうした最初の天体観測に基づいて、時計職人たちは時計のダイヤルにムーンフ ェイズを加える利点にすぐに気づきました。彼らは、ムーンフェイズによって天文法則をポエティックな仕方で想起させるだけでなく、それをパーペチュアルカレンダーの全世界的な表示スタイルに取り込むために、時計における表現に途方もなく巧妙な専門技術を駆使したことをも証明しています。



ムーンフェイズの機械的な難しさは、1つの月の周期が29日12時間44分2.8秒(29.5305881日)であり、これを60進法に基づくムーブメントで規則化しなくてはならない点です。これを実現するための最も一般的な解決法は、月の周期を四捨五入して29.5日と定め、周期の2倍にあたる59歯の歯車を使い、ムーンフェイズを差動させるというものです。
しかしこれでは、32カ月月ごとに約1日のずれが生じてしまいます。より複雑で正確なのは、135歯の歯車を基本とする機構で、高精度アストロノミカルムーンフェイズとして知られるこの機構の表示は、122年と46日でわずか1日の誤差しか生じません。40時間のパワーリザ ーブが備わるキャリバー2460 RQPにパーペチュアルカレンダーと一体になって組み込まれているのです。変則的なグレゴリオ暦に合わせながら西暦2100年までいっさい修正せずに正しく表示するこのパーペチュアルカレンダーは、曜日と12カ月を時間ダイヤルの両側に設けられた窓でそれぞれ示し、ダイヤル4時位置に閏年の表示があります。また、6時位置に指針式の日付表示とムーンフェイズ表示が置かれています。


メティエ・ダールと独創性
ヴァシュロン・コンスタンタンの創作精神を余すところなく伝えるこのユニークピースを美しく仕上げるのは、才能豊かな職人の芸術的な手仕事です。ホワイトゴールドの針が回転するダイヤルは、ギヨシェ彫り職人による繊細な螺旋模様が刻まれ、44個のバゲットカット ダイヤモンドをセットしたベゼルで引き立てられています。





シルバートーンのダイヤルには、ミニッツトラックとギヨシェ彫り部分の間に宝石が並べられ、36個のバゲットカット ダイヤモンドと、5分毎に置かれた10個のサファイアが境界線を成しています。



サファイアはさらに、宝石の色調に合わせてダークブルーに彩った時間とムーンフェイズの各サブダイヤルによって、その輝きが強調されています。





42㎜のケースが18Kホワイトゴールドで作られたこのユニークピースの高貴な特徴は、ムーブメントの装飾仕上げに施された入念な手仕事に見られます。サファイアケースバックから、地板の繊細なペルラージュ、ブリッジを飾るコート・ド・ジュネーブ模様、18Kピンクゴールド製のローターに刻まれたギヨシェ彫り模様などを鑑賞できます。



この「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダームーン ライト・ジュエリー・サファイア」には、ダークブルーのアリゲーターレザーストラップが組み合わされ、12個のバゲットカット ダイヤモンドをあしらいマルタ十字から着想を得た18Kゴールドのピンバックルが取り付けられています。


"天空の時間"
レ・キャビノティエ部門は、ヴァシュロン・コンスタンタンが大切にするテーマに関連したユニークピースを毎年発表してきました。2021年は天空の時間を意味する「Le Temps Céleste(ル・タン・セレステ)」。このテーマに沿って、時間計測の起源が天体観測にあることを時計で示します。
文明の夜明けから、人間は日や季節の周期をはじめ、夜空に展開する星座、月の満ち欠けや日食などに神秘的なものを感じ、それらに魅了されてきました。宇宙の神秘の解明に熱心に取り組んだ最初の人間が発見したのは、神話の世界の伝承と詩が入り混じるコスモゴニー(宇宙進化発達論)でした。非常に早い段階で科学精神を発揮した最初の人間は、自然のリズムを解読して、それを予測可能なパターンに適合させようとしました。


そうした計算に基づき、文字の出現とともに最初のカレンダーが誕生しました。その後、バビロニア人の60進法によって時間が角度を分割する物理的単位になりました。伝統的な時計製造は、厳密な科学的アプローチを直接受け継いでおり、現代の時計にそれが反映されています。カレンダーや天空図、ムーンフェイズ、潮汐、四季、さらには常用時や太陽時、恒星時とそれらの差分などの表示はすべてそうです。とはいえ、ヴァシュロン・コンスタンタンは、ギヨシェ彫りや象徴的なモチーフの彫金、星のように輝く宝石のセッティングといった繊細な職人技を通じて、こうした精巧な天文観測機器に天体にもとより備わる神秘的な魅力を付与しようと考えました。「レ・キャビノティエ」のこの新しいモデルは、天文時計の比類ない専門技
術を語るだけでなく、ポエトリー オブ タイム、すなわち、時の詩的表現にも力を注いだのです。


ヴァシュロン・コンスタンタンと天文時計
天文時計は、ヴァシュロン・コンスタンタンの中で長く豊かな伝統を育んできました。保存資料をひも解くと、1884年に最初のパーペチュアルカレンダーが発表され、イエローゴールドでダブルフェイスのこの時計は現在メゾンのプライベート コレクションの一部となっています。この時計は、世紀の変わり目から独自の世界を築くことになるメカニズムの壮大な「叙事詩」の幕開けを告げるものでした。1900年にヴァシュロン・コンスタンタンは、しばしば天文機能をともなう複雑時計の組み立てに特化した専用の工房を設けました。ここに複雑時計やさらに高度な複雑時計の注文が殺到しました。するとパーペチュアルカレンダーに他の技術的な妙技が組み合わされるようになり、ミニット リピーターやスプリットセコンド クロノグラフ、パーペチュアルカレンダー、月相と月齢表示を盛り込んで機能を充実させた1905年の懐中時計のようなモデルが作られました。

1929年にエジプト王ファルーク1世のために製作された懐中時計は、パーペチュアルカレンダー、クロノグラフ、グランドおよびプチ ソヌリ、ミニット リピーターなど各種の機能が盛り込まれ、この黄金時代を象徴しています。複雑時計の卓越した専門技術は、のちに腕時計にも用いられ、「トゥール・ド・リル」ではそれらが力強く表現されました。メゾンの250周年を記念して2005年に製作されたこの時計には、天文機能を含む16種類のコンプリケーションが搭載され、その中の天空図は、ヴァシュロン・コンスタンタンを特徴づけるものとなりました。57種類のコンプリケーションが備わる「リファレンス 57260」にも天空図が含まれ、恒星時やユダヤ暦も特徴的です。ヴァシュロン・コンスタンタンは2017年に、常用時、太陽時、恒星時を表示し、恒星時が星座の移動と同調するキャリバー3600で再び革新を成し遂げました。


レ・キャビノティエ:ユニークピースの創作
「レ・キャビノティエ」は、ヴァシュロン・コンスタンタンでは、グランド コンプリケーションやユニークピースのパーソナライズを専らとする部門に位置づけられます。この伝統は18世紀にまで遡り、当時のマスターウォッチメーカーは、ジュネーブの建物の最上階に設けられ自然光が降り注ぐアトリエ「キャビネット」と名付けられた工房で働き、「キャビノティエ」と呼ばれていました。啓蒙主義の新思想に通じ、熟達の職人の手によって、天文学や精密機械工学、芸術などから着想を得た比類ない時計が誕生しました。ジュネーブの偉大な時計づくりの伝統を築くことになったこの専門技術は、1755年の創業以来ヴァシュロン・コンスタンタンに脈々と受け継がれているのです。





CLASSIC WITH A TWIST 

ヴァシュロン・コンスタンタンは、過去の記憶を呼び覚ましながら、常に時代と密接に結びついた時計を創作してきました。何世紀にも渡り時計師やさまざまな職人、デザイナーたちがエレガンスを表す常套句として用いてきた「Classic with a Twist」は、歴史遺産や予想外のものを開拓する大胆な挑戦を賞賛した言葉です。高度な時計技術と洗練された美意識が交差するヴァシュロン・コンスタンタンの時計は、時代を超えて揺るぎない魅力を放っています。タイムレスなるものは、伝統的な時計製作の規範に従うだけでは達成できるわけではなく、それぞれの時計の細部まで大胆なタッチで彩られていなくてはなりません。
表示スタイル、オフセット表示、全部品のそれぞれに即した面取り、手作業による仕上げ、複雑機構はこの高度な専門技術の一部に過ぎません。成果はそれぞれの分野で極めて個人色の強いものになって表れますが、その表現には、テクニックとスタイルが伝統の踏襲と型破りという、両極の絶妙な調和に集約されるのです。




【技術データ】
レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー ムーンライト・ジュエリー・サファイア
リファレンス・ナンバー4007C/000G-B709

[概 要]「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー ムーンライト・ジュエリー・サファイア」はレギュレーター方式の表示が特徴的です。レギュレーター クロックは、その正確さと、中央の針で分を示し、12時位置で配された独立ダイヤルで示すように分離させるという見やすさから、17世紀の早い時期から時計を製作する工房で使用されていました。時計を動かす自動巻きムーブメントのキャリバー2460 RQP にはパーペチュアルカレンダーも備わります。この複雑機構は、変則的なグレゴリオ暦のカレンダーを西暦2100年まで修正を加えずに正しく表示。また、曜日と12カ月を時間ダイヤルの両側に設けられた窓でそれぞれ示し、ダイヤル4時位置に閏年を表示、6時位置に指針式の日付表示とムーンフェイズ表示が置かれています。職人の熟達した手仕事によってジュエリーウォッチに仕上げられたこの時計は、ベゼルにダイヤモンドが美しくセットされ、ダイヤルにはギヨシェ彫りが施されています。

ジュネーブ・シール:取得
キャリバー・ナンバー:2460 RQPヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造()  
駆動方式:機械式自動巻き  
ムーブメント・サイズ:直径31MM × 厚さ6.05MM
パワーリザーブ :約40時間  
振動数 :4HZ (毎時2万8800回振動)      
部品数 :237   
石数 :27      
表示 :時、分 パーペチュアルカレンダー、ムーンフェイズ
ケース :18Kホワイトゴールド、ベゼルにバゲットカット ダイヤモンド44個(約2.9CT)               
ケース・サイズ :直径42MM×厚さ11.8MM
文字盤 :シルバートーンダイヤル、手作業のギヨシェ彫りによる螺旋模様、バゲットカット ダイヤモンド36個(0.6CT)、サファイア10個(0.2CT) ※18Kホワイトゴールド製の時

ストラップ :ブルーのミシシッピ アリゲーターレザー、アリゲーターレザーのライナー、手縫いサドルステッチ、ラージ・スクエア・スケール
               
クラスプ :18Kホワイトゴールド製クラスプ、バゲットカット ダイヤモンド12個(約1.1CT)  
付属ボックス :レ・キャビノティエ・モデル
ユニークピース
時計裏面に《Les Cabinotiers》、《Pièce Unique》、《AC》の文字を刻印






【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)