フェイク

 By : Daiwatokeiten
先日、IWCのCal.89と85についてご紹介しましたが、
今回は数年前、初めてPragueへ仕入れに行った時のお話を。
 
 
「仕入先の新規開拓をしよう!」ということで、プラハへ行くことに。



20年ほど前、初めてスイスへ仕入れに行った時同様、アテなんて全く無い為
またまた地図1枚を片手に朝10時~午後7時まで、プラハ市内を歩き回り、
アンティークウォッチ探しです。



一体何軒のお店を訪問したのか分からなくなるくらい、
アンティークショップを見つける度に片っ端から訪問。

とっても地道な「数打てば当たる!?」戦法です。


そんな中、アンティーク雑貨屋さんに立ち寄り、



時計だけが入っているボックスを見せてもらうと
と~っても珍しい時計を発見!
 
「1日中、足を棒のようにして歩き回った苦労がやっと報われるかも?」という淡い期待を胸に抱きつつ、
その時計を思わず手に取った瞬間、何故か店主が大爆笑し始め・・・。
 
何故、笑われてるのか分からないまま
時計の文字板をよ~く見て、笑われた意味が判明。
 
IWCかと思って手に取った時計の文字板に書かれていたのは
International Watch Coではなく、Importation Watch Co 。



「一瞬、IWCかと思ったでしょ?」と茶目っ気たっぷりに店主に言われ・・・。
 
はいはい。その通り! パッと見、IWCかと期待しちゃいましたよ。
ほんと・・・(^^;;
 


「後からわざと書き換えたのでは」?と思う方も居るかと思いますが、
実は違うんですよ。
 
作った当時からのオリジナルなんだそうです。
そんな昔からバフェイクが作られてたことにもびっくりしますね。
 
 
最近、とあるオークションでアンティークウォッチを購入され、
当店へ修理相談をされる方が多いのですが、
残念ながらフェイクもあれば、
コンディションがあまりにも酷過ぎるという物が多いのが現状です
 
どうせなら、プラハで見つけたあの時計くらい
遊び心がある方が話題のネタにもなって楽しめるんですけどね。
 
初めてプラハに行った時、
個人的に1番欲しいなぁ~と思ったのはあの時計でした。