Lemania 13CH

 By : Daiwatokeiten
近年、chronographが人気です。
クロノグラフの3大ムーブは
・Valjoux
・Lemania
・Venus と言われています。
 
中でも名機と言われる13CHもchronograph人気の影響もあり、
年々コンディションの良い物を入手することが難しくなっています。



コンディションとは文字板やケースなどの見た目だけではなく、ムーブも重要です。
アンティークウォッチのコレクターさんの中には
文字板の焼けた感じやケースのやれた感じが
アンティークらしい雰囲気があって良いという方もいますが、
現行品の時計を愛用されている方がアンティークウォッチに興味を持ちはじめ、
最初の1本としてコレクションに加える場合は現行品に近い感じが良いのではないかと・・・。

アンティークウォッチは全般的に
汗や水など、湿気には十分に注意をして頂くことになりますが、
実用する時計として十分に使えるレベルです。

レマニアは自社ブランドでも時計を作っていましたが、



エボーシュとしてOMEGAやBREITRING、SINNにも機械を供給していました。
 
ちなみに、Lemaniaの代表的な機械の一つCal.27-CHRO-12は、
オメガスピードマスターに搭載されたCal.321のベースになったムーブです。


ところで先日、Sinnのオーバーホールしていたところ、
ちょっと珍しいものを発見しました。



先に書いた通り、SinnにはLemaniaのムーブが搭載されていることは一般的に有名ですが、
搭載ムーブの刻印をよ~く見てみると・・・



ねっ!!!

日々、アンティークウォッチから現行品まで
様々なメーカー・豊富な種類のムーブの修理をしていると
あまり知られていない発見が多々あります。

各パーツのできの良し悪し、機構の良い点も悪い点も、
それぞれ知ることが出来るのは時計修理師ならではの楽しみです。