パテック フィリップ 2019バーゼルワールド・コレクションをいち早く展示するV.I.P.展をレポ―ト +α

 By : KITAMURA(a-ls)

GWの初日。
アワーグラス銀座さんのご厚意で、パテックフィリップの新作展示会にお伺いしました。




で、毎年のことなので、ここはもう昨年書いた同イベントの文章からの、コピペだ(笑)。

“今年のバーゼルワールドで発表された新作の実機を、いち早く国内のユーザーにお披露目する目的で、アワーグラス銀座が主催した展示会イベントだ。せっかくのイベントなのだが、残念なことに、この会場で撮影された展示品の画像はSNSをはじめとするネット・メディアへの掲載が不可なので、ディナー時に、お知り合いの時計を撮らせていただいている”。
https://watch-media-online.com/offline/1508/


●今年のインビテーション



ということで、
とあるテーブルのお客様の時計の集合カット。見事にパテック一色!!




オリジナル・黒文字盤の5539。


いつ見ても最高のバランスを感じる5004。割り剣をこの位置でキープしているのは“粋人”の証。



今回のハイライトは、高名なインスタ・インフルエンサーのレディの御腕に5539G、5078R、5078PのMOPダイヤルを並べさせていただいた図。



別のテーブルの集合ショット、こちらもパテックだらけ。



ということで、例年であれば、ここで記事も終了なのだが、
今年はふと思った。


「この会場で撮影された展示品の画像は掲載不可」であるなら、バーゼルで撮った写真を使って、そこに感想を書いていくのはいいのかしら??

ちょっと、おそるおそる、その線で進めてみよう(笑)。
繰り返しますが、以下の掲載画像はバーゼルワールドで撮影したものです、念のため。。。。。


ハイエンドモデルの
5078G-010 https://watch-media-online.com/blogs/2156/ 
5520P https://watch-media-online.com/blogs/2166/  
などは、もともと展示がなかったため、既出の拙稿を読んでいただくとして、今回の展示作の中でまず注目すべきは、新型クロノグラフの5172Gだろう。

2010年に発表されたクロノグラフ5170シリーズが完全に生産終了となった今年、自社開発・製造のムーブメントであるキャリバーCH 29-535 PS※1を引き継ぐ後継機が、スイス時計の伝統的フェイスをブルー文字盤に刻むホワイトゴールド・バージョンで新たにデビューした。



パテック フィリップがレファレンスを変更する場合、ケースデザインが完全に変更されたことを意味する。
全面ポリッシュ仕上げのホワイトゴールドのケースに、3970や5004を思い起こさせるたラウンド型のプッシュボタン、そして3重の段差を施したラグが特徴的だ。



ケース側面を最大限にスリム化するため、サファイヤクリスタル・ガラスは、ベゼルとの間に段差を持った“ボックス型”となっている。


インデックスはブルーに対してコントラストの高い夜光付ホワイトゴールドのアラビア数字をセット、時分針ともホワイトゴールド製のバトン針で同じく夜光付となっており、クロノ針はサンドブラスト仕上げ。



裏から見える景色も素晴らしい。
精緻な面取りとポリッシュ、コート・ド・ジュネーブを施したブリッジをはじめ、その美しい仕上がりはさすがである。

さらに目に付くのは、文字盤と同色のネイビーブルーのハンドステッチ・カーフスキン・バンドを装着し、軽やかなスポーティー感を備えている点だ。



厳然たるドレス・ウォッチと思い込んでいたパテック フィリップのクロノグラフが果たした華麗なイメージチェンジ。もちろん、クロコ・ベルトに換装すれば、いつもの重厚感が変わらず味わえることは間違いない。



(※1)CH 29-535 PS:コラムホイール制御、水平クラッチ、手巻という伝統的なアーキテクチャーを持ち、歯型曲線の最適化、クロノグラフ中間車とクロノグラフ車の噛み合い調整、復針レバーの2つのハンマー( クロノグラフ秒、分)の自動位置決めシステムなどを含む、6件の特許で保護された高度な技術性を持つキャリバー。


新しいクロワゾネのワールドタイム5231J-001も展示会では不在でした。
担当者に「どうしたら購入できるのですか」とお伺いしたところ、冗談ぽく、「(カタログに)無かったと思って下さい」とのお言葉でした(笑)。なるほど、すべてを理解しました。

リユーズガードのないカラトラバ型のケースによって、さらに洗練されたイメージを強調しているほか、気のせいか、エナメルのクォリティーも年々高くなっている気がする。また、タイムゾーンが香港から北京に代わった点は前記事を参照ください→ https://watch-media-online.com/blogs/2140/



会場で来賓のみなさんがかなり注目されていたのがこちら、アクアノートのカーキグリーン バージョン、5168G-010だ。



あくまでも個人的にだけれど、この配色バランスにはカラフルだったアクアノート ルーチェのイメージが甦る。
ちょうどあの頃に時計店に入り浸り始めてしまった身からすると、この新作は、ジャンボの愛称を持つ42.20 mm径(5167モデルは40.80 mm径)ではあるけれど、この大きなサイズと大胆なグリーンを着けこなすことができるなら、まさにこのモデルこそ究極のレディース・ウォッチなのではないだろうかと、密かに思っている。



仕上げも実に繊細で、エンボス加工装飾が施がされた文字盤、夜光付ホワイトゴールド数字、8角形のラウンド型ケースは上面にポリッシュ仕上げ断面にサテン仕上げを施し、8角形のベゼルはのケースとは反対に上面に縦サテン仕上げ、側面にポリッシュ仕上げを施している。


最もエレガント感の漂うスポーツ・ウォッチ、その代表格と言えるだろう。


続いては、レギュレーターで年次カレンダー機能を持つ5235/50R-001。


思うのだが、パテック フィリップの時計はモデルチェンジするたびに、作り込みのグレードが前作以上になっている気がする。ディスコンになったWGと、この新作RGを比較すると、こちらのほうが圧倒的に重厚でドレッシーな感じがするのだ。



バーティカルライン仕上げの文字盤とRGケースのバランスは出色の出来。



年次カレンダー・クロノグラフ5905R-001。


これまでのプラチナのコレクションに、ローズゴールドケースにブラウン・ソレイユの文字盤を収めた新バージョンが加わった。文字盤には、外周に向かって徐々に深い色合いとなるブラック・グラデーション効果が用いられている。





さて、今年の目玉のひとつであるのがこちら、
完全な新開発ムーブメント26-330 S C J SEを搭載した新作カラトラバ、5212A-001。


この新作モデルのキャリバーの新しさについては、速報記事でも書いているので、そちらを参照してほしいが、( https://watch-media-online.com/blogs/2140/ )、改良された櫛歯状の3番車を現実化したLIGAプロセスは、パテック フィリップのみならず、今後の時計製作を進化させるうえでの重要なキーワードとなるだろう。



その他デザイン的に押さえるべきポイントとして数点を挙げるならば、
・珍しい週表示機能を備え、加えて、曜日とデイトを表示すること、日付と週番号を表示する指針の先端にレッドの塗装を施した《ハンマー型》の針をあしらっていること。

・シルバー・オパーリン文字盤にブラック仕上げホワイトゴールドのインデックス、それにあわせて特別にデザインされた手書き風の数字と文字を描き、一種クラシックな面持ちを醸し出していること。
・2重段差のあるケースとラグのデザイン、等々だろうか。

この手書き風文字盤の風情でSSケースの手巻きカラトラバとか出して欲しいぞ!




そして次はノーチラス5726/1Aの番かな。
みなさんご存知のとおり、ちょっと異常なほどの大人気のようで、たぶん展示会場でも各テーブルで引っ張りだこだったのか(それとも展示していなかったのか)、ついぞその姿を観ることはなかった。

これもバーゼルの写真で。



残るレディース・モデルの全貌と、バーゼルで展示されていたハンドクラフト工芸モデルについては、バーゼル・レポートの一環として、GW中に書き上げるべく、鋭意やっておるところなので、もうしばらくお時間ください。。。。。。



展示イベントに関しまして、
パテックフィリップ ジャパンさま、
アワーグラス銀座さま、いつもありがとうございます。
感謝申し上げます。




【問い合わせ】
アワーグラス銀座店
〒101-0061
東京都中央区銀座5-4-6 ロイヤルクリスタル銀座1F
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