モリッツ・グロスマン (Moritz Grossmann) Novelty + 日本限定モデルのフォローアップ

 By : KIH

先日のCC Fanさんによるブログで大体の姿はお分かりになったと思いますが、ここでは他のモデルもレビューしつつ、私の視点で書きたいと思います。

いつものように、茗荷谷の住宅街に静かにたたずむMoritz Grossmannの世界で唯一のブティック。




こちらが、日本限定モデルのBENU Pure。一般モデルとの違いはどこでしょうか?




まずは、インデックスがアラビア数字ですね。しかし、それだけではありません。針が違います。よく見てください。長針の違いがよくわかると思います。Pureシリーズはステンレスチールですが、この針はBENUオリジナルの貴金属ケースモデルと同じです。長身のお尻、それから秒針のお尻も違いますね。しかし、まだあります。

並べてしまったので混乱してしまうかもしれませんが、左側はカタログモデルの新作、ATUM Pureです。右側の日本限定モデルは、BENU Pureとなります。いずれもステンレススチールケースです。




日本限定モデルは、ラグ上部、それからベゼル部分がサテン仕上げになっています。それに、若干ベゼルが太めにできていますよね。




しかし、いついじっても、このハック、再スタートボタンの機構は秀逸です。リューズはちょっと力がいりますが、カチッというまで引っ張るだけ。リューズは元の位置に戻ってしまいますが、秒針は止まり、リューズを動かせば、時刻の調整ができます。そして、時計を再スタートするには、4時位置の小さいボタンを押すだけ。これなら、リューズを押すときの針飛びもありませんし、機構としてはかなり気が利いていると言えます。




さらに!
右側が日本限定モデルですが、CC fanさんのブログにもあった通り、角穴車、丸穴車の仕上げがこれまた貴金属モデルと同様に、サンバースト仕上げ、ブラックポリッシュ仕上げとなっています。BENUのオリジナルモデルの要素を取り入れつつ、Pure仕様にしてありますね。




リストショットです。41㎜。どうでしょうか。最近の中ではほどほどの大きさでいい感じではないでしょうか。




ただ、ちょっと横から見ると、横だけポリッシュ仕上げになっていますので、面白いと言えば面白いですが、若干の違和感は感じるかもしれません。




変わって、こちらはATUM Pure通常モデル(とは言っても、白、青、シルバー、それぞれ150本限定です。年産300本のブランドですから、それも全部作れるかどうかわかりません・・・。)のリストショットです。




全てポリッシュ仕上げで、統一感はありますね。




こちらが、青モデル。是非、ご自分の目でこの美しさを見ていただきたいと思います。これが一番人気になるかなあ、という予感がします。最近、青ダイヤルの時計が流行っていますよね。すごくきれいな色です。写真ではお伝え切れないのが残念です!




縦にヘアライン模様が入っているのがわかるでしょうか。シルバー(あいにく、入荷していませんでした)も同様だそうです。




左から、ATUM Pure 白、BENU Pure日本限定モデル、ATUM Pureの青。




白とシルバー(まだ入荷していませんでした)のスモールセコンドには同心円状の彫りがかすかに入っています。




この角度から見ると、精悍な感じがします。黒ダイヤルは、Moritz Grossmannにとって初めての色だとか。
限定20本、180万円(税抜き)。



ATUM Pure - 白、青、シルバー、それぞれ150本限定。150万円(税抜き)。



さて、こちらはATUM Pure Mです。
こちらは、色が4種類あります。青、白、オレンジ、緑。そしてそれぞれのケースにDLCを選べるようになっています。





DLCケースです。




DLCケースもなかなか精悍な感じがしました。




メッシュの向こうが裏からも見えます。




かなりまぶしいと言えばまぶしいですが、外で見るときには太陽に背を向ければそれほど気にならないのでは、と感じました。




こちら、ホワイトサファイアです。なるほど。メッシュで透けているところに石も光を通してしまうというところがミソかもしれません。




Pureは廉価版か、と言われると、NOとは言えませんが、決して手を抜いてるわけではありません。例えばこのネジ頭のブラックポリッシュ仕上げ。




ネジ頭のブラックポリッシュ。



緩急針もブラックポリッシュ仕上げです。




それから、インデックスもプリントではなく、彫ってインクを流し込んでいます。




それからもう1つ。ひげゼンマイが違います。こちらは、ATUMのオリジナルモデル。ブレゲひげを、自社工場で独自の巻き方で巻いています。




対して、Pureの方は平ゼンマイを採用していますが、こちらも独自の巻き方で精度にできるだけ差が出ないようにしています。




確かに、Cote de Glashutte、エングレービング、シャトン、などはありませんが。



ATUM Pure Mは、それぞれの色、DLCバージョン、50本限定です。つまり、4色、8種類あるので、全部で400本、ということになりますね。こちらも、そんなに作れるのだろうか、と心配にはなります。。。

お値段は、160万円、DLCは170万円(それぞれ税抜き)です。







さて、もちろんエントリーモデルとして、Pureシリーズはお値段的にも最適だと思いますが、決して手を抜いた「安物」ではないことがわかりました。既に全世界で人気が高く、週末返上で作っているとか。いまどき、まったく売れていない独立系ブランドも多い中、非常に心強いです。また、黒ダイヤルは初めての試みなので、まだ歩留まりが低く、こちらも20本はいつできるのかわかりませんが、ご興味があれば是非お気軽に下記にご連絡を。


www.grossmann-uhren.com
モリッツ・グロスマン・ジャパン株式会社
東京都文京区小石川4-15-9
Tel: 03-5615‐8185 Fax: 03-5615‐8186