アントン・スハノフ ファロス 追加動画と時合わせ体験、ユニークピースへの誘い
By : CC Fan開封の様子と動画を掲載した気鋭のロシア人ウォッチメーカー、アントン・スハノフ(Anton Suhanov)。
興味を持ったらとことん知りたいという性分なので今回もファロスです。
前回、ダイナミックに動く魅力を伝えるために動画撮影後、いつも使っているカメラがいい加減くたびれてきたのとSIHHやらバーゼルやらが中止になったので、この機会にとメンテナンスに出しました。
メンテ中の代替として以前使っていたカメラを出してきた時に、「そういえば動画撮影はこのカメラの方が得意だったのでは」と思いついたので、改めて撮影してきました。
脱進音を拾うために外部マイクをつけた方が良かったかも…と後から気が付きましたがこんな感じでテーブル三脚を用いて撮影。
真横から撮った前回よりも少し上目から狙います。
黒背景は難しい…
前回計算した最内16周・中間9周・外部3周の1周期9分間を撮ろうとしましたが、ただ単に長いだけになりそうなので3分弱で中止。
相変わらず単焦点広角ですが、前回よりも絞って寄ることができたので、ダイナミックさはより伝わるかと思います。
白背景にしてもう少し離れて再チャレンジ。
言葉で説明するよりもどこが固定でどこが可動かという事が分かりやすいかと思います。
ベース部分のワールドタイマーは1日で1周するためこの状態では動いていることが分かりませんが、後述する時合わせでは確かに動いていることが分かります。
白背景で寄った図。
動いているところを見ないと魅力は伝わりにくいかな…と思います。
独占して撮影できただけでも幸せですが、更なる僥倖が!
時合わせを体験させていただきました。
巻き上げカギの反対側に格納されている時合わせカギはボタンを押すことで飛び出してきて、文字盤の下にある時合わせ用のカギ穴に差し込んで時間を合わせます。
時合わせの感覚はとても独特、通常のクロックであれば筒カナの摩擦クラッチが生み出す抵抗を感じますが、ファロスでは全く抵抗なく回り、滑らかに時合わせを行うことができます。
内部はおそらくボールベアリングを多用して抵抗を最小にしているであろうことは前回推測しましたが、時合わせ部分にも使っているのかもしれません。
メインの文字盤に連動してトゥールビヨン周りの24時間リングも回転します、これがあるために午前と午後の区別があります。
さて、ファロスは反応も上々…という事で次なる一手としてユニークピースのプランがあるそうです。
同じくノーブルスタイリングが扱うベルナール・ファーブル(Bernard Favre)のユニークピース例をアントン本人に送ったことでインスピレーションが刺激され、いくつかのプラン(CG)が送られてきました。
今回、掲載許可がいただけたので紹介いたします。
全体をブラス(真鍮)で作るプラン。
ステンレスの永続性とは異なり、徐々に変化していく様子を楽しめそうです。
生活の中に溶け込んだことを想定したショットも。
ステンレスケースのままPVDまたはDLCによって黒く染めるプラン。
1号機を注文したオーナー氏はこれが一番カッコいいとのことでした。
ちょっとしたミリタリー感は元防衛企業の設計局と言うアントンの経歴を思わせます。
異種金属によるコントラストを楽しむ、ステンレススティールの一部をブラスにしたプラン。
この範囲であればブラスではなく、18Kゴールドもありかも知れません。
別の分割方法。
通常の時分表示はステンレスの銀色針、ワールドタイムはブラス…と機能で色が分かれているのは分かりやすくて良いかもと思います。
個人的に一番惹かれたDLCと部分ブラスの合わせ技。
ここまで来るとトゥールビヨンもDLCで真っ黒にとか!?
もともとの生産個数が24個、日本に何本入って来るかは不明ではありますが、いっそのこと全部ユニークピースと言うのもありではないかとノーブルスタイリング葛西氏は語っているので、「我こそは」と言うアディアは是非。
同じくビッグカスタマー氏の提案から始まり、ユニークピースの注文によって本人も新たな気付きを得ることができ、製品開発に活かしていくと語るライネのような良いフィードバックがあれば幸いです。
関連 Web Site
Workshop ≪ANTON SUHANOV≫
http://www.anton-suhanov.com/
Noble Styling
http://noblestyling.com/
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