グランドセイコー 2021年新作、実機拝見!

 By : KIH

さて、先日グランドセイコーの2021年新作のプレスリリースを掲載させていただいた。中には、結構「心躍る」作品も含まれていて、グランドセイコーの着実な進化を目にし、そして実物をご覧になるのを楽しみにしている方も多いと思う。

まずは、お時間があれば、復習の意味も込めて、以下を再度ご参照いただきたい。

https://watch-media-online.com/news/4008/
https://watch-media-online.com/news/4037/
https://watch-media-online.com/news/4038/
https://watch-media-online.com/news/4040/



今般、WMO編集部は、もはや「毎年恒例」とさせていただいた、我々だけの新作実機撮影会に招かれ、たっぷり時間をかけていつもの通り「ユーザー目線で」実機を触って、腕に着けてみて、写真を(プロのカメラマンではないので、諸々ご容赦下さい・・・)撮らせていただいたので、ご披露する。


1. 新デザインシリーズ「Series 9」 SLGH005 (白樺 ~ White Birth)
https://watch-media-online.com/news/4008/






これは、海外では早くも火がついているようだが、ベストセラーとなる予感がする。このダイヤルは非常に魅力的。全体がホワイトあるいはホワイトメタルでまとめられ、秒針だけ青というのも多くの人が好むアクセントだろう。

個人的には、この9SA5ムーブになってインデックスがやや太くなったこと。特に12時がちょっとやりすぎかな、と。分針は変わっていないようだが、時針もほぼほぼ12時のインデックスと同様の意匠。細身のインデックスのままでよかったのでは、というのはあくまでも個人的意見。一番下の「80 HOURS」もなくてもいいかな・・・。これは好みなので、皆さん、いろいろな受け止め方があると思う。いずれにせよ、総合得点としては非常に高い。レギュラーモデルという点もうれしいところではないだろうか。値段も、これはリーズナブルと言える範囲だと思う。


2.新キャリバー9SA5を使った数量限定モデル SLGH007
さて、こちらは「白樺」と同じく新ムーブでプラチナケース仕様 限定モデル。
https://watch-media-online.com/news/4037/







これもダイヤル加工は秀逸。ここのところ、ダイヤルに非常に力を入れているように感じる。筆者は個人的に黒ダイヤルでいつも気になることがある。せっかくの黒ダイヤル(他の濃い色のダイヤルも同様だが)なのに、日付のバックグラウンドが白ってどういうこと? と思うのである。それを「アクセント」と捉える人もいるだろうし、当然私の感じ方を皆さんに押し付けるつもりは毛頭ない。しかし、ここで、日付の背景も黒にすることによって、非常に「目に優しい」日付、目立ち過ぎない日付となり、そもそもが日付なしの時計の方が好みの筆者には好ましく映る。






9SA5の裏側。今後の進化が楽しみな新たなコンセプトのムーブ。今までの9Sシリーズとまったく違う受けの配置からもお分かりだろう。

9SA5の「『推測』解剖所見」は、WMOが誇るテクニカルライターのccfanさんのこちらの記事をご覧いただきたい。
https://watch-media-online.com/blogs/3017/




バックルも当然プラチナかな・・。


3. 日本の四季がみせる、印象的な自然の表情をダイヤルに表現した4モデル
さて、こちらも当初から非常に話題になっていたモデル。ただし、4つのモデルのうち2つがメカニカル、2つがスプリングドライブ、となっている。
https://watch-media-online.com/news/4038/

春分、小暑、寒露、冬至 - これら4つのモデルがあり、それぞれが特徴的なダイヤル。このうち春分と小暑がメカニカル、寒露と冬至がスプリングドライブを搭載している。

春分 SBGJ251






一番渋い。もちろん新緑の季節、という緑である。深い緑でまさにうっそうと茂った山を見ているよう。
しかし、筆者が感心したのはそのサイズ感。やや厚みはあるとはいえ、39.5mmのサイズは手首の小さい人にもしっくりくるのではないか、と思う(大きいサイズが好きな人には、逆に物足りないかもしれないが)。


小暑  SBGJ249






さわやかなイメージ。こちらも夏が近づけば人気の出るデザインだろう。GNT針の青がいい。

以上2つが、メカニカル(9S86)。


寒露 SBGE271






イメージは、秋の夜長と月。黒と金の組み合わせがいい。人気の出そうなデザインだ。日付もしっかりと背景が黒になっている。


冬至 SBGE269






イメージは、雪原の向こうに、日が短くなったことを感じさせる夕日。ピンクゴールドのGMT針がアクセント。一見、特徴をつかみにくいデザインだが、クローズアップすると白のダイヤルの表面の加工が「雪原」としてなかなかよくできている。

最後の2つはスプリングドライブである。



上の2つはメカニカル、下の2つはスプリングドライブ。パワーリザーブメーターでわかる。

さて、この4種類の日本の微妙な季節の移り変わり(四季ではなく二十四節季から4つをピックアップ)を表す非常に日本的な時計だと感じる。すべてが独特な表情を高い完成度で見せており、できれば4つ揃えたいところだが、それはできる方はそうしていただくとして、自分の一番好きな季節のものを1本、という方がほとんどだろう。どれが一番人気になるだろうか。サイズ感、そしてシリーズコンセプトとExecutionが秀逸。


4. 18Kイエローゴールドと艶やかなブラックセラミックスの コントラストが際立つ スプリングドライブクロノグラフGMT SBGC240
さて、既発表のグランドセイコー2021新作の最後は(ジュエリー系は今回お目にかかれず)こちら。
https://watch-media-online.com/news/4040/









これは、スペック上は43.8mmで、「無理」と思ったが、着けてみると、大きいことは間違いないが、「無理」というほどではない、という印象。セイコー創業140周年記念の500本限定モデル。ここでも、黒と金の組み合わせ。なかなかいいのではないかと思う。グランドセイコーのクロノグラフのプッシャーは伝統的に特徴がある。好みだとは思うが、これはこれでファンがいるし、段々受け入れられてきているのだろうと想像する。


以上、発表済みのグランドセイコー2021年新作の実機写真をお送りした。「発表済みの」と断っているところは、「まだ新作があるのか?」という期待もあるかもしれないが、それは・・・。

そういえば、今年も恒例のエイプリルフール ニュースがなかった。。。ちなみに;
2019年はセイコーからこちら:
https://watch-media-online.com/news/2171/
2018年はグランドセイコーからこちら:
https://watch-media-online.com/news/1398/

世相を反映して、ということなのだろう。来年にはまた素晴らしいエイプリルフール ニュースをお待ちしています!

セイコーの発表済み新作の実機写真も、すぐに掲載するので、しばしお待ちいただきたい。

セイコーウォッチ株式会社 マーケティング統括室広報の池水さま、武内さま、ありがとうございました!