モンブラン: 初のスマートウォッチ「サミット」5月発売!

 By : KIH
ついにモンブランが初のスマートウォッチを発表。このバーゼル直前のタイミングで世界同時ローンチ、というのも戦略的な意味があるのでしょう。つい先日、TAG Heuerがコネクテッドモジュラー45を発表したところでもあり(同社は前からスマートウォッチを出していました)、機械式時計を作ってきた大手ブランドがスマートウォッチマーケットにどのように影響を与えるか、注目されるところです。

さて、筆者はそのローンチのプレス向けイベントに行って実機を見て触ってきました。そのレポートと共に、一番下にモンブランのプレスリリースを掲載します。


マキシム・アラール モンブラン ジャパン社長によるプレゼンテーション



なぜモンブランがスマートウォッチ市場に参入するのか?

- モンブランは、筆記具の専門メーカーとして誕生した。そして、高級ビジネスライフスタイルのメゾンとなり、今は「高級スマートライフスタイル」メゾンとして自分たちを位置づけている。

- モンブランのミッション(使命)は、成功者たちをインスパイアすることであり、ビジョン(目線)は、男性用高級アクセサリーブランドのリーダーである。


という並々ならぬ覚悟で作られたこのスマートウォッチ、その名も「サミット(頂上)」、つまり、高級アクセサリーとしてのスマートウォッチの最高峰を目指して作られたもの、ということなのでしょう。


という、「なぜ?」が説明され、当然目指すべきは、「高級アクセサリー」としての、スマートウォッチ、ということになります。しかし、ここでの「高級」は「高額」という意味ではないことが非常に重要なカギを握っているように思いますが、それについては後程。





基本モデルは4つ。



左から、ブラックPVDステンレススティール、ステンレススティールバイカラー、ステンレススティール、チタン。

そして、ストラップも多数用意されており、多彩な組み合わせが可能。

       


NATOラバー4色、ブラックカーフ、スフマート、そしてアリゲーター。交換も実に簡単で、バネ棒はストラップに内蔵され、レバーが出ておりそれを下げることによってバネ棒が外れる方式を採用。簡単に交換して楽しめる。


さて、こちらが実機です。

基本形は、1858コレクションのオマージュである。しかし、何種類も変えることができる。こちらは、先年ブルーダイヤルで大人気であっという間に売り切れた限定1858クロノグラフ タキメーター、そして、1858マニュアルスモールセコンド等、将来的にはヘリテージシリーズなども入ってくる予定とか。 



  


最初に感じたのは「軽い!」。機械式ではありませんから、当たり前と言えば当たり前ですが。でも、ドームクリスタルの採用やケース、リューズの造りは、従来のモンブランの作る時計との違いはあまり感じられませんでした。手を抜かない人たちですね。




こんな表示も。老眼には厳しいかも、と思っていましたが、私でも意外とよく見えました。




こちら、心臓の鼓動を常にチェックするセンサーが裏についています。
中国製と書いてありますが、iPhoneだって中国で組み立ててるんですから、違和感は感じるべきではないですね。頭脳はアメリカのクアルコム社製ですし。




46㎜。ラグが飛び出しているので余計に小さな腕には大きく感じます。もう少し小さくなることを望みます・・・。しかし、日本人の手首は世界標準じゃないですからねえ・・。




厚さはまあこの程度なら。




実はスマートウォッチ初体験だったのですが、操作は意外と簡単。もともとモノプッシャークロノだった、1858クロノグラフ タキメーターをベースにしているこのスマートウォッチは、そのモノプッシャーを押すことでモードを変えられ、また、盤面を押す、タッチする、スワイプすることにより操作できる点は、今のスマートフォンと同様。

なぜか、防水性能が気になったので調べてみた。「IP68」と表現されている。5気圧とか、300㎜とかいう表現ではない。これはこちらをご参照。とにかく、砂嵐でも、水没しても大丈夫、ということではあるようだ。ここも、やはり「時計」としてではなく、あくまでも「スマートアクセサリー」関連商品、という認識をもってこういう表記にしているのか、という気がしました。



では、ここでモンブラン作成の動画を。




そして最後に気になる値段ですが、実に戦略的に「98,000円(税別)」より!

無論、アップルウォッチなどよりは高額であることは確かですが、ターゲット層は若いこれから成功者となるであろう人々で、ブランド力もある「高級男性用アクセサリー」としての値段であれば、買ってもいいと思う値段でしょう。それに、これはスマートウォッチであって、機械式時計ではありません。ハードウェアは数年で古くなります。iPhoneだって、数年で買い替える人も多いでしょう。それができる値段設定、ってことだと思います。

そして、モンブランは、このスマートウォッチを「スイス製」としませんでした。なぜか? スイスには優秀な時計師たちがいて、その人たちが作ることに価値があります。モンブランの場合、皮革工場はフィレンツェにありますが、それはイタリアの得意技であるから、そこに価値があるのです。

翻って、このスマートウォッチというものは、スイスで作ることに大きな価値があるのか? iPhoneだって、中身はいろいろな国のメーカーが作っていて、最後の組み立ては中国でやっています(どこかで聞いた話ですが、付加価値の割合は、日本企業が30-40%で、中国は3%程度だとか)。ですから、スマートウォッチも「スイス製」である必要はなく、性能をしっかりしたものにして、高級アクセサリーとしての条件を満たしつつ、値段をとことんおさえた、ということではないでしょうか。

機械式時計とスマートウォッチ。似て非なるものですが、モンブランの目線は、どちらも「男性用高級アクセサリー」なのです。好き嫌いは年代によってもあるでしょう。しかし、時代は確実に「スマート」に向かっているようです。少なくとも、まだ老眼になっていない人たちにとっては(笑)。





アラール社長、モンブランの皆さま、ありがとうございました!


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モンブラン プレスリリース 2017年3月17日

モンブラン サミット

Montblanc Summit

20175月発売




左から; ブラックPVD加工 ステンテルスティール(98,000108,000 / ステンレススティールバイカラー(98,000108,000/ ンレススティール(98,000102,000) / タン(108,000118,000    価格は税別本体価格。ストラップによって価格が変わります。


堂々
完成!マニュファクチュールウォッチメゾンならではのスマートウォッチ

2017年、モンブランはついスマートウォッチを完成させました。Google と共同開発で最新のモードを取り入れながらも、高級時計製造の伝統的コードを取り入れ、メンズラグジュアリーアイテムの新たなフロンティアを切り拓きます。1906年の創立以来、モンブランのフロンティアスピリットは、つねに自らに新たな挑戦を強いてきました。1909年に発表された画期的なタンク式万年筆もそのスピリットの賜物です。また、今日の最新デジタルノート「モンブラン オーグメント ペーパー」(2016年発表)も筆記文化に革命をもたらしました。 そして2017年、モンブランはブランド史上初のスマートウォッチ「モンブラン サミット」を、満を持して発表します。モンブランが10余年前に引き継いだ伝説のマニュファクチュール「ミネルバ」の、1858年以来綿々と受け継がれてきた時計製造の用と美が、Android Wear™ 2.0, Googleの最新のオペレーティングシステムと、スマートウォッチ業界の中でもっとも優れたウェアラブル端末であるQualcomm® Snapdragon™ のWear 2100 processorと、ここに全き融合を遂げました。


マニュファクチュールの矜持が生み出すハイパフォーマンスなデジタルツール

モンブランはクラシックでヴィンテージ感にあふれる顔貌を持つハイエンドなスマートウォッチを発表することで、時計製造のデジタル化に賛歌を捧げています。スイスウォッチの伝統的なデザインコードに、プレミアムな素材と最先端の技術を盛り込んだこの新作は完璧な錬金術であると自負しています。たとえば、クラシックでラグジュアリーな腕時計の着用感を実現するために、カーブしたサファイアグラスを採用しています。これはスマートウォッチでは世界初の試みとなります。モンブラン インターナショナル CEO(2017年3月17日現在)のジェローム・ランベールは以下のように語っています。「伝統を誇るスイス高級時計製造はかけがえの無い至宝です。しかしこのハイスピードを求められる現実の世界では、様々な情報にデジタルでアクセスし、それを共有したり管理したりするがますます重要なこととなっています。モンブランサミットは、伝統を誇る時計製造と最新の高機能デジタルというふたつの世界を橋渡しして皆様に提供します。シンプルで高機能な製品とともに橋渡しをしています。」

進歩するヴィンテージ 「モンブラン1858 コレクション」

110年以上続くモンブランの「伝統と革新」の精神が最も如実に現れているのは、このスマートウォッチに、歴史的名機「モンブラン 1858」の香気を惜しげもなく採用したことにあります。モンブランが吸収した「ミネルバ」の創業年(1858年)にちなんで名付けられたこのウォッチコレクションは、そのヴィンテージデザインが2015年のデビューから喝采を浴びています。多様なバリエーションを持つコンプリケーション性能も時計ファンや時計コノサーに高く評価され、数々のアワードに輝いています。クラシックな時計製造を体現したヴィンテージデザインをスマートウォッチに採用することで、ヴィンテージを高く評価する美に敏感な若い世代にインスピレーションを与えます。また、クラシックデザインとコントラストを成すステンレススティールやチタンなどのモダンなケースマテリアルと、スポーティなストラップとの組み合わせは、本格派機械的時計のような着用感を実現します。46mmの大口径ケースは、通常の機械式時計と見まごう審美性を見せ、なおかつ、ミネルバのアイコニックなデザインによる機械式時計そのままの3通りのフェイス(クロノグラフ、デイト、スモールセコンド)をチョイスすることができます。この誇り高いウォッチ表示が指1本で変幻自在に顔を変え、様々な最先端機能を繰り出すのです。


機能と特徴

鮮やかなカラーコントラストの1.39インチの大型AMOLEDディスプレイは、スマートウォッチとして世界初のカーブしたサファイアガラスで覆われています。IP68規格の耐水性をそなえています。音声コマンドが可能なマイクも完備。心拍数モニター、歩数とアクティビティーを測定するセンサー、ジャイロスコープとコンパス、さらに、高度を読み取るための気圧計、画面の明るさの自動調整機能など、多様なセンサーを搭載しています。また、MAGNETIC MicroUSBで充電することも可能。Wi-Fi®とBluetooth®を通じて接続し、スマートフォンを必要とせずに音楽の同期や再生に使用できる4GBフラッシュストレージも備えています。

使いやすいアプリケーション

Android Wear 2.0はiOS and Androidスマートフォン両方とともに互換性があり、多様な言語に対応しています。Google Playストアで1000種以上のアプリにアクセスが可能で、興味やライフスタイルに合わせてカスタマイズすることが可能です。「モンブラン サミット」には、このほかに、ストップウォッチなどのすぐに使用できるように事前インストールされた数多くアプリを搭載しています。アポイントメントの時間や電話着信の通知がスマートフォンから直接「モンブラン サミット」に送信され、手首が振動することで持ち主に告知します。


心拍数モニター  Runtastic

ケースバックのセンサーによる心拍数モニターを使ってフィットネスの目標を常に追跡することが可能です。時計のフェイスをスポーツウォッチ(「フィットネスフェイス」)にセットすれば、日々のフィットネスの経過を常に表示することができます。Runtasticと独自にコラボレーションしたアクティビティー追跡アプリは、3ヶ月無料のプレミアムアカウントとして、予めインストール済となっています。


音楽:ワイヤレスで楽しもう

The Google play Musicアプリは、音楽を「モンブラン サミット」の内部のメモリーに同期する機能を持ち合わせており、ワイヤレスで直接Bluetoothヘッドフォンで再生されます。

Google Assistantを活用

Google アシスタントがビルドインされています。マイクを通して、様々な情報の検索、目的地への経路、翻訳、リマインダーの設定、メールの音声による筆記などをGoogle Assistantにたずねることが出来ます。また、電話に対応できないときには、キーボード、スワイプ、手書き、または音声録音を駆使して相手に答えることが可能です。

街歩き:Uber and Foursquare

多数のハンズフリー機能を備えた「モンブラン サミット」はさらに旅の相棒にも最適です。フライトチケットのバーコードはスクリーンから直接スキャンできます。Uberとのコラボレーションでタクシーや車を簡単に手配することができ、予めダウンロードされたFoursquareシティガイドアプリのユニークな検索機能を使えば、現在位置の確認をしながら、お好みのレストランや名所を簡単に見つけることが可能です。

音声起動通訳

イタリア語でのコーヒーのオーダーの方法、電車の切符の買い方など、咄嗟のトラブルに便利なのが音声起動通訳です。多数の言語の訳文を時計に表示することで、海外旅行の不安も解消されます。


変幻自在なダイヤル
  

1858 クロノグラフ               1858 スモールセコンド         1858 デイトオートマティック


「モンブラン 1858」へのオマージュ

「モンブラン サミット」の46mmのケースは4種類。ブラックPVD加工のスレンレススティールケース、ブラックPVD加工ステンレススティールとシルバーカラーのステンレススティールのツートーンカラーケース、サテン仕上げのステンレススティールケース、グレード5のチタンケースです。クラシックな機械式時計のリューズそのままのデザインのプッシュボタンを操作すると、モンブラン1858の代表的3モデルのダイヤル―クロノグラフ、デイト、スモールセコンド―からお好みのものを選択することが可能で、さらにお好みのカラーも選択出来ます。また、今後、モンブランウォッチの人気コレクションのひとつである「モンブラン タイムウォーカー アーバンスピード」のデザインを採用したフェイスも登場する予定で、ダイヤルの切り替えや変更はモンブランショップの店頭でダウンロードが可能となります。


 

アーバンウォッチ   フィットネス        タイミング 



ライフスタイルに寄り添う3つの顔

伝統的なダイヤル以外にも、ユーティリティに溢れた2種類の顔を持っています。メールやメッセージの通知やミーティング予定時間リマインダーや天気などの全ての情報が一目でわかり、アラームクロックとストップウォッチも表示する「アーバンウォッチフェイス」と、心拍数の測定値や、日々の4つのゴール(ステップ、消費カロリー、距離、運動時間)を常時表示する「フィットネスフェイス」。さらに、モンブランのデザインによるTiming App.もあります。これは、ストップウォッチ、タイマー、アラームを機能的にデジタル表示したワールドタイマー「タイミングフェイス」です。




待機画面はクラシックに・・

バッテリーのパワーを維持するためにも電源ONの際には待機画面が設定されています。「モンブラン 1858」のクラシックなデザインのこの待機画面は、ブラックアウトすることは無く、いつでも時刻を見ることができます。

ストラップカスタマイズ

脱が簡単な8種類のストラップをラインナップ。スポーティで防水加工を施したタフなNATOラバーストラップは、ブラック、ブルー、カーキグリーン、レッドの4色。ほかに、正統派のブラックカーフスキンのレザーストラップもご用意。また、モンブランのレザー自社工房「プレテリア」で製作されるブラウンとネイビーのスフマート(ぼかし加工を施したレザー)のカーフスキンレザーストラップはイタリアの洗練をもたらします。他に特注のブラウンアリゲーターストラップもあります。変幻自在なダイヤルとの組み合わせにより、延べ300通り以上のパーソナライズが可能です。

      

NATOラバー 12,000                                          ブラックカーフ         スフマート          アリゲーター
(ブラック、ネイビー、カーキグリーン、レッド)     ¥11,000               ¥17,000           ¥28,000

価格は税込み本体価格です。


お問い合わせ等詳細はウェブサイト


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