SIHH2018 ローラン・フェリエ 新作実機画像

 By : CC Fan
古典に範をとった美しさとユニークな機構を併せ持つ時計を製作するローラン・フェリエ(Laurent Ferrier)。
新作は新しいムーブメントを搭載したガレ・アニュアルカレンダーでした。



ローラン・フェリエ本人が"初心に戻るため"に作成したという、時計学校の卒業制作時計"Montre Ecole"に範をとったケースに収められています。
新しいムーブメントを搭載した新作を、まずこのケースで出すというのが最近の姿勢の表れでしょうか。



まずはイエローゴールドのケース。
ポインターデイトと二つのウィンドウによる月・曜日表示を持ちます。
アニュアルカレンダーのため、動かし続けていれば調整は年に一回(3月1日)のみでOK、日付はリュウズの中間ポジションで両方向に修正可能、月の修正は日付のけた上がりまたはコレクターを使い、曜日は10時位置のプッシャーで独立に修正します。
80時間のロングパワーリザーブを持つとはいえ、手巻きなので、うっかり止めてしまった場合でも修正がしやすいようになっているようです。



新しいムーブメント、LF126.01です。
ローラン・フェリエの特徴的なナチュラル脱進機ではなく、通常のスイスレバー脱進機です。
幅が広いコート・ド・ジュネーブが刻まれた大きなブリッジが美しかったです。
向かって右上のダイヤルはパワーリザーブインジケーターで、80時間のパワーリザーブがどれぐらい残っているか直感的に把握することができます。
また、古典的な板バネを使ったコハゼによって香箱が止められており、巻き上げ音は素晴らしく、持ちやすいリュウズと相まって、毎日の巻き上げが楽しみになりそうです。



ブラックのステンレス・スティールケースのモデルも。
ダイヤルの構成要素は一緒ですが、色が違うだけでガラッと印象が変わります。



ムーブメントは同じ仕上げのようですが、やはりケースによって印象が変わります。
このほかに、ローズゴールドのケースも製作されるそうです。



こちらは、発表済みのガレ・マイクロローターのバリエーション。
通常のラウンドケース、"Montre Ecole"、クッションケースが選べます。
文字盤の撮影が非常に難しい…



ブリッジ付きの特徴的なマイクロローターとナチュラル脱進機を備えたムーブメントです。



さらに撮影が難しい、サンバースト・アイスブルーの文字盤です。
こちらはステンレス・スティールケースです。



ムーブメントは貴金属ケースと共通です。



最後は使いやすいデュアルタイム機能を備えた、ガレ・トラベラー、チョコレート文字盤と、エナメル文字盤です。
10時位置と8時位置のプッシャーによって短針(ローカルタイム)を一時間単位で修正できます。
ホームタイムは9時位置の窓で表示、3時位置の窓は日付で、ローカルタイムに連動して両方向に動きます。
日付のディスクとホームタイムのディスクが同じ半径の位置にあるのはどうやっているのかわからなかったのですが、直径が違うディスクを中心をずらして重ねてあると聞いて納得しました。



公式の動画でも一瞬仕組みが映ります。



デュアルタイム機能のほとんどは文字盤側に備えられているため、ケースバックからの眺めはあまり変わりませんが、一部歯車が増えているのがわかります。

新作を含め、どの機構も使うための複雑機構と感じました。

最後にブース内の様子を…





GPHGを受賞したガレ・クラシック。



http://www.laurentferrier.ch/