【「時の起源=天文学」特別企画】星が時を語るーホイヘンスと時計の起源、そして未来へ、『INDEPENDENT WATCHMAKER & SMALL MAISONレポート
By : CC FanWMOでも開催をお知らせしたクリスチャン・ホイヘンスのひげゼンマイを発明から350周年を記念した日本橋三越本店の「時の起源=天文学」特別企画 星が時を語るーホイヘンスと時計の起源、そして未来へ The Origins of Time in the Stars Huygens, Horology, and the Future of Watchmaking、会期は12月2日までなので、会期中にぜひ如何でしょう、という事でレポートします

国際時計博物館(MIH)の協賛により、MIHで行われたホイヘンス350周年展の資料も用いた展示が行われています。

ホイヘンス350周年を記念したオランダのCVDKのプラネタリウムホイヘンスモデルも展示されていました。

「時計師」の時代より前、時計が天文学と密接に関係し、現代で「科学者」と呼ばれるような人々が天体の観測と時計の理論構築・製造を行っていた時代でどのような歩みが行われてきたか説明しています。

主役であるホイヘンスと彼の功績をまとめたパネルも。
機械式に限らず、「時計」の基本原理である「共振」は位置(ポテンシャル)と運動(キネティック)のエネルギーが特定の条件でやり取りされることでそれぞれの定数で決まる一定の周波数で振動する、という物理現象ですが、ホイヘンスはこれを数式として定式化、重力による位置エネルギーと振り子の運動エネルギーによる共振と同じ性質が、バネ要素に張力として蓄えられた位置エネルギーとテンワの回転による運動エネルギーで得られることを導き出し、ひげゼンマイの発明に繋がりました。
振り子は一定方向の重力を前提とするため持ち運びには向きませんが、ひげゼンマイとテンワは直接重力とは関係ない動きなので携帯する懐中時計にも搭載可能、ここから長い時を経て腕時計にまでダウンサイジングしました。
「やり方」さえ分かった現在であれば高校物理の範疇の話ではありますが、最初に理論を構築し、発明したホイヘンスの功績は計り知れないでしょう。
「時計師」の時代より前の天文学に思いを馳せてみるのもいかがでしょう。

こちらは私は案内が書けてなくて、シェルマンさんから案内があった同時開催の『INDEPENDENT WATCHMAKER & SMALL MAISON』の独立系ウォッチメーカー・スモールメゾンからの「直筆メッセージ」をバー形式のケース内に展示したもの。
こちらはチャペックのザビエルからのレター。

ケース内にもそれぞれのレターが。
「これイベントだけで終わらせるのはもったいないのでは」と思うぐらいに綺麗にマッチしています。

2022年のGPHGで"HOROLOGICAL REVELATION" PRIZEを獲得したSylvain PinaudのOrigineもレターと共に到着。

それぞれのレターの内容は直筆の迫力を見ながらぜひご自身で確認していただきたく…
パンフレットも頂けました。

目玉の一つであるホイヘンス350周年記念「CVDKプラネタリウムクリスティアン·ホイヘンスリミテッドエディション」を拝見しました。
エナメル文字盤にシンプルなラインで描かれたホイヘンスのシルエット、350周年を示す「350 YR」のレターだけのシンプルかつクリーンな文字盤です。

今更気が付きましたが、CVDKのブランドレターすらなく、12時のマークのみ、シンプルな350 YRのレターとシルエットを強調しています。

インデックスはアプライド、エナメル文字盤とプラネタリウムコンプリケーションの対比が際立ち、オランダを象徴する「ダッチオレンジ」のセンターセコンドも特別感があります。

シンプルながら複雑さを内包するコンプリケーションです。

来週の火曜日、12月2日までですが、是非。
◆日本橋三越本店 本館6階 ウォッチギャラリーでは、科学者クリスティアン·ホイヘンスが「ひげゼンマイ」を発明してから350周年を記念し、「時の起源=天文学」特別企画として、『星が時を語るーホイヘンスと時計の起源、そして未来へ The Origins of Time in the Stars Huygens, Horology, and the Future of Watchmaking! を2週間限定で開催。
開催期間:2025年11月19日(水)~12月2日(火)
会場:日本橋三越本店本館6階ウォッチギャラリー/cal,BAR、
・プロモーションスペースにクリスティアン·ホイヘンスの功績と共に、「時=天文学」の歴史をご紹介。
・現代の独立時計師&スモールメゾンの作品を、直筆の手紙と共に紹介。購入者には、各時計師から「Dear
Watch Lover,」と題したメッセージレター(直筆サイン入り)を進呈致します。
◆協力団体
ラ·ショー·ド·フォン国際時計博物館(MIH)
ハーグの時の財団-Stichying Haegsche Tijd (SHT)
明石市立天文科学館
名古屋市科学館
一般社団法人日本時計輸入協会
◆企画背景と目的
2025年はクリスティアン·ホイヘンスが「ひげゼンマイ」を発明してから350周年にあたります。この発明は、振り子時計と並び「精密な機械式時計の基礎」となり、現代の腕時計にも不可欠な要素です。人類が時間を知る最初の手がかりであった太陽や月、星々の運行といった「天体のリズム」を、大航海時代(約350年前)の科学者ホイヘンスが時計の中に写し取り、精密な計時の技術を未来へと導きました。本展は、その歴史とその系譜を受け継ぐ作品を紹介し、天文学と時計、そして人類の挑戦の歴史をたどることで、「時の起源」と「時の未来」を感じていただける特別な展示です。
【お問い合わせ】
〒103-8001東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店本館6階 ウォッチギャラリー/シェルマン
Tel:03-6225-2134 直通
シェルマン「DearWatch Lover,」公式HP
https://shellman-dearwatchlover.com










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理想化するとエネルギーの種類は変わりますが、総量は変わらず、エネルギーが形を変えてやり取りされ、結果として振動周期は(理想化・単純化すると)振り子の長さと重力加速度のみで決まります。
テンワのようなバネと質量を持ったバネ-質量系も振動する条件を満たす場合、バネの張力(位置エネルギーに相当)と質量が動く速度(運動エネルギー)のやり取りによって振動し、その周波数はバネ定数と質量によって決まります。
ふたつの運動は特性を示すパラメータは異なるものの、動きを表す式の形は同じになり、これを数式的に説いたことによって振り子をひげゼンマイ(バネ)とテンワ(質量)で置き換えることが可能である、と理論的に証明したのがホイヘンスの功績、と理解しています。
また、この二つの式の違いが振り子時計が機械式の中でも高精度である理由を示しています。