MB&F「LM PERPETUAL CHROMATIC EDITIONS」~3色の鮮やかなベゼルをあしらったレガシー・マシン パーペチュアルが新登場

 From : MB&F (エムビー アンド エフ )


「LM PERPETUAL CHROMATIC EDITIONS」~3色の鮮やかなベゼルをあしらったレガシー・マシン パーペチュアルが新登場

2015年に初登場、栄誉ある賞に輝いたLM Perpetualが、装いを新たに2026年を鮮やかに彩ります。バゲットカットのレッドルビー、ブルーサファイア、パープルサファイヤをあしらったカラフルなベゼルが印象的な新「Chromatic」シリーズは製造数も限られ、非常に貴重なモデルです。


LM Perpetual Chromatic 特別エディション
最初の2型はいずれも18Kホワイトゴールドを使用し、マダガスカルとスリランカで採掘されたブルーとパープルのサファイアが特徴。もう1つのモデルは、18Kレッドゴールドを使用し、モザンビーク産のレッドルビーがアクセントとなっています。全てのベゼルには、MB&Fにとって長きに渡る「フレンズ」であるジュネーブの「STG Creation」のエキスパートチームが手作業で1つ1つ、48石のプレシャスストーンをセット。ケースの直径はそのままに作り上げられた複雑なパーペチュアルカレンダーキャリバーにとって正にパーフェクトなフレームです。



さらに、LM Perpetualの新モデルのポイントとなっているのが時を刻む針。パープルサファイアモデルにはパープル、ブルーサファイアモデルにはブルー、レッドルビーモデルにはカラーにリンクする5N PVD ― プレシャスストーン、またはケースのカラーに見事にマッチしたPVD加工を施しています。



ステファン・マクドネルが手がけるイノベーティブなパーペチュアルカレンダーに宿る、緻密なウォッチの構造、そして匠の技。カラフルなプレシャスストーンが洗練した印象を大胆に描く本コレクションは、各モデルわずか8本のみの提供となります。これまでに制作されたLM Perpetualを超え、一段と貴重な存在となることでしょう。

LM Perpetual
ウォッチのコンプリケーションの中でも特に伝統的なパーペチュアルカレンダー ― MB&F、そしてアイルランド人の独立時計師 ステファン・マクドネルがこれを刷新しようと白紙にスケッチを始めたのは、今から10年以上も前のことでした。この結果、誕生したのがLegacy Machine Perpetual。従来のパーペチュアルカレンダーの弱点を取り除くために徹底的に見直された、目を奪われるほど魅力的な自社製ムーブメントが特色です。

センセーショナルな表情を帯びた新しい複雑機構に加え、ダイヤル側を十分に鑑賞できるようになったという点は、機械処理装置 によって制御される新しいムーブメントがもたらす多くの利点の一つに過ぎません。



LM Perpetualは、各月の日数計算のための画期的な新システムを備えた、581点の部品で構成される完全一体型コンポーネントキャリバー(モジュールなし、ベースムーブメントなし)を特徴としています。さらに、壮観な吊り下げ型テンプ下部のダイヤルフリー表示部分に複雑機構を配置することで、パーペチュアルカレンダーの美しさを全体的に再解釈したものとなっています。

パーペチュアルカレンダーは優れた伝統的複雑機構の一つで、閏年の2月に29日あることも含め、各月で異なる日数のランダムな複雑性を計算するものです。しかし、従来のパーペチュアルカレンダーには“日付がスキップする傾向”などいくつかの弱点があり、日付が変わる最中に調整されることで損傷を引き起こしてしまいます。また複雑機構は多くの場合、ベースムーブメントが動かすモジュールの折衷策となっています。

完全一体型のLegacy Machine Perpetualのためのムーブメントでは、トラブルなく使用できるようゼロから設計されています。日付のスキップや歯車のジャミングをなくし、カレンダーが切り替わる時、調整プッシュボタンが自動的に動作を停止させるため、もう問題は起きません!

従来のパーペチュアルカレンダーのメカニズムは31日ある月を既定とし、日付切り替え中に余剰分の日を早送りすることによって日数の少ない月に不必要な日を「削除」しています。例えば従来のパーペチュアルカレンダーでは、2月28日から3月1日に変わる時、29日、30日そして31日を早送りして1日とするのです。



LM Perpetualはスペースを取る旧来の「大型レバー」システム構造の代わりに、「機械処理装置」を用いて、従来のパーペチュアルカレンダーシステムを大きく刷新しました。機械処理装置は28日ある月を既定とし、必要に応じて日を追加します。したがってそれぞれの月は、必要とされる正確な日数を既に備えていることになるのです。つまり、余分な日数の早送りやスキップがありません。さらに、従来のパーペチュアルカレンダーで閏年をセットするには、47か月分スクロールするしかありませんが、LM Perpetualでは、年を調整するための専用クイックセットプッシュボタンを備えています。 

複雑機構全体と吊り下げ型テンプを見せるオープンダイヤルを備えたLM Perpetual。調和の取れた機械の美しさが、見る者の視線を独占します。興味深い技術的新案の一つとして、高くホバリングする人目を引くテンプが、世界で最も長いと思われるテン真によって、ムーブメント後ろで脱進機に接続しています。

Legacy Machine Perpetualのために特別に開発された革新的システムを用いたサブダイヤルは、アタッチメントが見えないためムーブメントの上で浮かんでいるように見えます。このサブダイヤルはスケルトン構造で、隠されたスタッズの上に載っています。これは従来のパーペチュアルカレンダーのメカニズムでは「大型レバーのムーブメントを妨げてしまうため、技術的に不可能なものです。



ダイヤルの時計回り方向、12時位置に、テンプの上品なアーチの間で寄り添う、時と分。3時位置に曜日表示、4時位置にパワーリザーブインジケーター、6時位置に月、7時位置にレトログラード閏年インジケーター、そして9時位置に日付表示を備えています。

Legacy Machine Perpetualは、2016年にGPHG(ジュネーブ ウォッチ グランプリ)でベストカレンダーウォッチ賞を受賞しました。


LEGACY MACHINE PERPETUALの詳細~着想と実現
レガシー・マシン コレクションは、MB&Fオーナーでありクリエーティブ・ディレクターであるマキシミリアン・ブッサーがある空想をしたことがきっかけで構想されました。「僕が1967年ではなく1867年に生まれていたら、どうなっていただろう?1900年代初めに最初の腕時計が現れた時、手首に着用する3次元マシンを創りたいと思っても、グレンダイザーやスターウォーズも、戦闘機も、僕の着想の範囲にはなかっただろう。でも懐中時計を持って、エッフェル塔を見て、ジュール・ヴェルヌを読んだはずだ。1900年代の僕のマシンはどんな姿だったろうか?きっと丸くて、3次元だったと思う。」こうして2011年にLegacy Machine No.1が誕生、その後LM2 そしてLM101と続きました。

LM Perpetual のプロジェクトは、マキシミリアン・ブッサーと北アイルランドの腕時計師ステファン・マクドネルとの出会いからスタートしました。マクドネルは当ブランドとは長年親しく、MB&F初期のタイムピースHorological Machine No.1実現において重要な役割を果たしました。ブッサーがレガシー・マシン コレクション4作目のためのパーペチュアルカレンダー開発を考えていた時、マクドネルは従来の例に見られる弱点の多くに着眼したパーペチュアルカレンダーのアイディアがあると応じました。
3年間、徹夜を重ねた日々を経てついにLegacy Machine Perpetualが誕生しました。


旧来のパーペチュアルカレンダー
旧来のパーペチュアルカレンダーは、一般的に複雑機構を構成するモジュールで、既存のムーブメント上部に取り付けられます。カレンダー表示は、複雑機構の上部を横切り中央部を通り抜ける長いレバーによって同時に作動します。日付が変わる時、この長いレバーが前後に動いて適切な構成部品とメカニズムに情報を伝達します。

この“大型レバー”の存在はムーブメントの中央部を通り、後ろの脱進機へまっすぐ下がる棒を持つ吊り下がったテンプのように、複雑機構の中心にはそれを妨げるものが何もないことを意味します。

このレバーはまた、パーペチュアルカレンダーにはカットオフ部分あるいは窓を持つフルダイヤルが必要であることを意味しています。大型レバーメカニズムの動きを妨げるため、スタッズでサブダイヤルを支えることが不可能だからです。

従来の“大型レバー”システムでは、パーペチュアルカレンダーの既定として、全ての月に31日あることになっています。31日未満の月の末日に、翌月の1日になる前にメカニズムが余分な日数を早送りします。切り替え中の操作や調整はメカニズムを損傷させることがあり、メーカーによる高額な修理を必要とします。さらに、日付の切り替え時にジャンプしたりスキップする傾向もあり、これは数年あるいは十数年間は調整を必要としないというパーペチュアルカレンダーの本質を否定するものです。
マキシミリアン・ブッサー曰く、「私はパーペチュアルカレンダー ブーメランウォッチと呼んでいます。しょっちゅう修理に出されるからです。」「このメカニズムは、そうであってはならない時に停止したり、中断したり、あるいは日付をとばしたりするのです。」


機械処理装置
Legacy Machine Perpetualは、の多層ディスクから成る「機械処理装置」を使用しています。この革命的な処理装置は、月の既定日数を28としています。というのも、全ての月に少なくとも28日はあるからで、ここにそれぞれの月に合わせて日数を追加していきます。こうして各月に正しい日数を確実にあてはめます。余分な日数の「抜け」はありません。不正確に日をジャンプさせることはありえないのです。

惑星に似たカムを使う機械処理装置はまた、年の迅速設定も可能で、4年ごとの閏年を正確に表示します。従来のパーペチュアルカレンダーのメカニズムでは、月と年を正しく設定するために47か月もスクロールさせなければなりませんでした。

この機械処理装置はまた、日付変更中にクイックセットプッシャーを切る内蔵型安全機能を有効にし、日付が変わる時の損傷リスクをなくします。

パーペチュアルカレンダーの複雑機構によって制御される機械処理装置の構想と開発自体が注目すべき業績ですが、ステファン・マクドネルはさらに踏み込んで、ムーブメントの全581部品をLM1と実質的に同じサイズのケースに配置してみせました。

パーペチュアルカレンダーの審美的新世界の幕開け
カレンダーの大型レバー撤廃により、旧来のシステムの使用では不可能だった全く新しい美しさが可能となりました。MB&Fの機械処理装置により、この複雑機構の中心部が使えるようになったことから、スペースに余裕が生まれ、フルダイヤルが必要でなくなるなどの自由な設計が可能となりました。

Legacy Machine Perpetualは、完全一体型ムーブメントの利点に恵まれ、パーペチュアルカレンダーのメカニズムをムーブメントの地板上部に配置することで上から鑑賞できるようになっています。パーペチュアルカレンダー表示の数字が薄いことに由来する可視性の問題はしばしば課題の一つでしたが、LM Perpetualでは、下からの支えが見えず複雑機構の上に浮かんでいるようなスケルトン構造のサブダイヤル(時間表示以外)を使うことで処理しています。

テンプが上、脱進機が下
さらに別のイノベーションとして、Legacy Machine Perpetualは、ムーブメント上部でホバリングする吊り下げ型テンプをムーブメント後ろの脱進機に接続するため、世界で最も長いと思われるテン輪ピニオンを用いています。このアプローチの実用性と信頼性を保証することは、他のあらゆる開発作業を始める前段階の必須事項でした。

表示装置裏側を通した眺めを脱進機が躍動させ、手作業で仕上げられた壮麗なブリッジとプレートが目を奪います。





【技術仕様】
LEGACY MACHINE PERPETUAL
[ヴァリエーション]
Legacy Machine Perpetualはこれまで、以下のコレクションで展開されています。
‐ブルーのダイヤルを備えたプラチナ95製(限定25点)
‐グレーのダイヤルを備えた18Kレッドゴールド製(限定25点)
‐パープルのダイヤルを備えた18K ホワイトゴールド製(限定25点)
‐ダークグレーのダイヤルを備えた 18Kホワイトゴールド製
‐グリーンのダイヤルを備えたチタングレード5製(限定50点)
‐ブルーのダイヤルを備えた18K イエローゴールド製(限定25点)
‐アクアマリンのダイヤルを備えたパラジウム950製(限定25点)
‐サーモンのダイヤルを備えたステンレススティール製
‐ダイヤモンドをあしらったベゼルを備えたステンレススティール製(UAE「Ahmed Seddiqi」限定モデル、限定5点)

‐レッドルビーベゼルを備えた18Kロジウムメッキ レッドゴールド製(限定8点)


‐ブルーサファイアベゼルを備えた18Kロジウムメッキ ホワイトゴールド製(限定8点)


‐パープルサファイアベゼルを備えた18Kロジウムメッキ ホワイトゴールド製(限定8点)


エンジン
MB&Fのためにステファン・マクドネルが開発した完全一体型パーペチュアルカレンダーは、ダイヤル側の複雑機構と、内蔵型安全メカニズムを備えた機械処理装置システム構造が特色。ダブルメインスプリングバレル搭載の手巻き式。ムーブメント上部に、従来型調整スクリューを備えた専用14㎜テンワ。手細工を強調する内部ベベルアングル、研磨ベベル、コート・ド・ジュネーヴ模様、手彫りなど、19世紀スタイルを尊重し、至るところに手作業による最高級の仕上げが施されています。
・パワーリザーブ:72時間
・振動数:18,000bph / 2.5Hz
・構成部品:581点
・石:41石
・機能・表示:時・分、曜日、日付、月、レトログラード閏年及びパワーリザーブインジケーター
ケース
・素材:18k 5N レッドゴールド、18kホワイトゴールド、18k 3N イエローゴールド、プラチナ950、グレード5チタン、パラジウム950、またはステンレススティール
・直径:44 mm x 17.5 mm
・構成部品:69点
・防水機能:30 m / 90' / 3気圧
プレシャスストーン(LM Perpetual Chromaticエディション用)
・レッドルビー:1.95 ct (モザンビーク)
・ブルーサファイア:1.95 ct (マダガスカル & スリランカ)
・パープルサファイア:1.93 ct (マダガスカル)
サファイアクリスタル:トップ及び表示装置裏に、両面反射防止加工処理を施したサファイアクリスタル
ストラップ&バックル:
手縫いステッチを施したブラック、グレー、ブラウン、ブルーまたはホワイトのアリゲーターストラップ、ケース素材にマッチしたゴールド、プラチナ、チタン、またはステンレススティール製フォールディングバックル付き


LM PERPETUALの主な「フレンズ」
構想:マキシミリアン・ブッサー/ MB&F
製品デザイン:エリック・ジルー/ Through the Looking Glass
技術・生産管理:セルジュ・クリクノフ/ MB&F
ムーブメント設計及び仕上げ仕様:ステファン・マクドネル及びMB&F
ムーブメント開発:ステファン・マクドネル及びMB&F
研究開発:ロビン・コトレル/ MB&F
メソッドとラボ:アントニー・ムニエ、ジョルジュ・ヴェイジー、ニコラ・エライル、ヤニック・ジュールヌッド/ MB&F
ホイール、ピニオン、ムーブメント、軸構成部品:Bandi、Le Temps Retrouvé、NTE、QUICK PARTS、ROUAGES SA、MIMOTEC

テンワブリッジとプレート:AMECAP
テンワ:Precision Engineering
ひげぜんまい:Schwab-Feller
ブリッジ:MB&F
パーペチュアルカレンダー部品:Elefil Swiss、Horlofab
ムーブメントの彫り:Glypto
ムーブメント部品の加工:C-L Rochat、MBG WATCH DÉCOR、DSMI、2B8
PVD加工:Positive Coating
ムーブメント組み立て: ディディエ・デュマ、エマニュエル・メートル、アマンディーヌ・バスクルル、ミシェリー・セールス、ミシェル・パッパラルディ、オリバー・マリク/ MB&F
アフターサービス:アントニー・モレノ、マチュー・ルクルトル、ロイク・ロバート=ニコウド、クレメント・エラルド/ MB&F
ムーブメント部品:ジャン=バティスト・プレト、ヨアン・ジョヤール、ステファニー・カルヴァジョ=コレイラ、アルセーヌ・フトーヌ、クビレイ・コルクット/ MB&F
品質管理:シリル・ファレ、ジェニファー・ロンゲペス、アレックス・ゲリノー、シモン・ドゥエール/ MB&F
ケース組み立て:MB&F
プレシャスストーンとベゼル:STG Création SA
ゴールドインゴットCoC(チェーン・オブ・カストディ):Cendres et Métaux
ケース装飾:Termin’hor
ダイヤル:La Montre Hermès SA
バックル:G&F Chatelain、KS22
リューズ及びコレクター:Cheval Frères
針:Waeber HMS
サファイアクリスタル:Econorm
ストラップ:Multicuirs
化粧箱:オリバー・ベルトン/ SoixanteetOnze
プロダクションロジスティックス:アシュリー・ムッスィエ、ティボー・ジョアナ―ル、ダヴィッド・ガヴォット、ジャン=リュック・ルエル、キャロリーヌ・ウヴラード、エティエンヌ・マルカデ、マリリン・ルヴェック、エミリー・ブルニエ/ MB&F

マーケティング及び広報:シャリス・ヤディガログルー、ヴァネッサ・アンドレ、アルノー・レジュレ、ポール・フレス、タルヤ・ラキン/ MB&F
グラフィックデザイン:ベノア・ロシャ/ MB&F
M.A.D.ギャラリー:エルヴェ・エティエンヌ、ルーアン・デ=ペレッティ/ MB&F
セールス:ティボー・ヴェルドンク、セドリック・ルーセル、バティスト・ウール、オーギュスタン・シヴォ、リシャール・レオクルー、ジャン=マルク・ボリー、ヴィルジニー・マルション、クレール・ジャメ/ MB&F
文:慰安・介単/ Quill & Pad、MB&F
製品撮影:エリック・ロシエ/ MB&F 及び ネフタリ・ノタリオ/ Eliot & Watson
ムービー:Eastimage Studio、Spectrum Studio
Pポートレート写真:エリック・ロシエ/ MB&F
ウェブサイト:タルヤ・ラキン/ MB&F、ステファン・バレ/ Idéative




【お問い合わせ・For more information, please contact】
Charris Yadigaroglou -cy@mbandf.com/ Arnaud Légeret -arl@mbandf.com
MB&F SA, Route de Drize 2, CH-1227 Carouge, Switzerland
Phone: 41 22 786 36 18




[ステファン・マクドネル]
ステファン・マクドネルは、1972年、北アイルランドのベルファストで生まれました。祖父の置時計をいじって「修理」していた早熟な4歳児の頃からすでに、時計製造に興味を示していました。大きくなってからもマクドネルの情熱は冷めることがなく、本人曰く中毒と言えるほどになっていましたが、腕時計製造は北アイルランドにおいて一般的な職業選択肢にはなく、他分野に携わっている時には趣味として考えていました。
オックスフォード大学で神学の学位を取得した後、マクドネルはベルファストに戻り、次第に多くの時計店のため修理に専念するようになりました。結局この経験によって、腕時計製造を職業として実現したことになりました。それまで彼の経験は実際には置時計のみでしたが、ロレックスで1週間の育成コースで学んだ後、2001年にスイスのヌーシャテルに移り、WOSTEP(スイス腕時計メーカーのトレーニング・育成プログラム)で6か月の研修を受けました。その後に任されたWOSTEPの教官職を2007年まで務めた後、腕時計職人として独立を決心しました。
マクドネルは、腕時計製造に携わる人々が実地で腕を磨く体験を積むことの少ない中、貴重な知識や技能を携えた博識のしかも独学のムーブメント設計者となりました。
マクドネルは2014年、妻と2人の子供を連れてベルファストに戻りました。現在、プロトタイプ製作に必要なものすべてを作ることのできる総合設備を備えた作業場を所有しています。時計製造に究極の完璧性を求めるマクドネルは、構想から3Dデザイン、構築、技術図面、試作まであらゆる開発プロセスの管理を楽しんでいます。
[MB&F]~コンセプトラボの誕生
2005年に設立されたMB&Fは、世界初の時計製作専門コンセプトラボとして傑出した創造性を誇ります。ブランドはこれまでに20種類以上の秀逸なキャリバーを開発し、それらをベースにして製作されたオロロジカル・マシンとレガシー・マシンは高い評価を得てきました。そして現在も、創業者でありクリエイティブディレクターでもあるマキシミリアン・ブッサーのビジョンに基づき、従来の時計作りの殻を破ってキネティックアートを思わせる立体感豊かな作品を生み出し続けています。
マキシミリアン・ブッサーは15年間にわたり高級腕時計ブランドをマネージング。2005年ハリー・ウィンストンのマネージングディレクターの職を辞し、MB&F(マキシミリアン・ブッサー&フレンズ)を創立しました。MB&Fは、ブッサーが尊敬し、働く喜びを分かち合うことのできる才能あるオロロジカル職人を集め、先鋭的なコンセプト・ウォッチのデザインと小規模生産を行う芸術的なマイクロエンジニアリング・ラボです。
2007年、MB&Fは初のオロロジカル・マシンであるHM1を世に送り出しました。HM1の彫刻のような立体的なケースと美しく仕上げたエンジン(ムーブメント)は、同社の風変わりなオロロジカル・マシンの基準となり、時を告げるためというより、「時を語る」マシンが数多く生み出されました。こうして製作された奇想天外なオロロジカル・マシンを通じて、宇宙やSF、大空、スーパーカー、動物王国、建築といった多様なテーマを探求してきました。
2011年には、MB&Fはラウンドケースのレガシー・マシン コレクションを発表。MB&Fとしてはクラシカルなスタイルを採用したこれらのモデルは、19世紀の腕時計製造の卓越性に敬意を払いながら、往年の偉大な時計製造革新者とは異なる視点で複雑機構を解釈することにより、現代的な芸術品に仕上がっています。また、一部のレガシー・マシンには、コレクターのアクティブなライフスタイルに合わせて防水性と耐衝撃性を高めたエヴォ エディションも誕生しました。MB&Fは現代的で型破りなオロロジカル・マシンと、歴史からインスピレーションを得たレガシー・マシンを交互に発表しています。2025年には、創業20周年を記念し、これら2つのカテゴリーの中間に位置づけられる「スペシャル・プロジェクト」コレクションの第1弾として「SP One」を発表しました。
MB&Fの「F」が「フレンズ」(Friends)を表していることから分かるように、優れたアーティストや時計職人、デザイナー、様々な分野の製造業者をブランドにとっての「友人たち」と考え、協力関係を築くことはごく自然な成り行きでした。
そうした姿勢がブランドにもたらしたのが、パフォーマンスアートとコラボレーション作品という新たな2つのジャンルでした。パフォーマンスアート・モデルは、創造性豊かな社外のフレンドがMB&Fのマシンをベースにしてアレンジを加え、新たな形で表現した作品。一方のコラボレーション作品は、腕時計ではなく別のタイプのマシンで、MB&Fのアイデアとデザインに基づいて独創的なスイスのマニュファクチュールが設計、製造を行います。レペ1839と共同で製作されたクロックなど、コラボレーション作品の多くは時間を知らせるマシンとなり、リュージュやカランダッシュとのコラボレーションでは別の種類のメカニカル・アートが創作されました。
ブッサーは、こうして誕生したあらゆるマシンにその魅力を発揮できる舞台を与えるため、従来型のブティックに陳列するのではなく、他のアーティストによる多彩なメカニカル・アートとともにアートギャラリーに展示することを思いつきました。このアイデアにより、ジュネーブに最初のMB&F M.A.D.ギャラリーが設立され(「M.A.D.」はMechanical Art Devices:メカニカル・アート・デバイスの略)、その後、ドバイにもM.A.D.ギャラリーがオープン。また、シンガポール、台北、パリ、ビバリーヒルズ、そしてシリコンバレーには、より小規模なスペースに限られた数の作品を展示するMB&Fラボが誕生しました。
MB&Fがこれまでに成し遂げた革新的な成果に対しては、いくつもの権威ある賞が与えられてきました。例を挙げると、年間最優秀時計に贈られる最高賞「エギュイユ・ドール」を含め、名高いジュネーブ・ウォッチ・グランプリにおいて、MB&Fはこれまでに10以上の賞を受賞しています。2025年には、より手の届きやすい価格帯を掲げるMB&Fのセカンドブランド、M.A.D.Editionsが、「M.A.D.2」により「プティット・エギュイユ」部門を受賞しました。2022年、LM シーケンシャル エヴォが「金の針賞」を受賞。またM.A.D.1 レッドが「チャレンジウォッチ賞」を受賞しました。2021年にはLMXが「ベスト メンズ コンプリケーション賞」を、そしてLM スプリットエスケープメント エディ・ジャケ「Around The World in Eighty Days」が「アーティスティック・クラフト賞」を受賞。2019年にはLM フライングTが「ベスト レディース コンプリケーション賞」を受賞し、2016年にはLM パーペチュアルが「ベスト カレンダー ウォッチ賞」を、2012年にはLM No.1が「パブリック賞(時計ファンによる投票)」と「最優秀メンズウォッチ賞(プロの審査員による投票)」をダブル受賞しました。また2010年には、HM4サンダーボルトで「最優秀コンセプト&デザインウォッチ賞」を受賞。さらに2015年には、HM6スペースパイレートが国際的な「レッドドット・デザイン賞」において最優秀賞である「レッドドット:ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」を受賞しています。