クリストフ・クラーレのW&W2020新作は ブルーを使ったX-TREM-1とポーカー

 By : CC Fan

去年はブランド10周年と母体のマニュファクチュールクラーレ30周年を記念し超ド級ピースアンジェリコを発表したクリストフ・クラーレ(Christophe Claret)、オンライン上で各ブランドから公開されているW&W2020の新作情報に見当たらなかったので、直接問い合わせで情報がゲットできたのでレポートします。

今年は新ムーブメントではなく、既存モデルの別バリエーションと言う形で2モデルが発表されます(すでにタイトルに書いてますが…)。
プレスリリースは英語かフランス語しかないので、ニュースではなく、ブログと言う形で…



一つは磁力によって非接触でボール(向かって左が時、右が分)を動かし、時刻をレトログラード表示するX-TREM-1のダマスカスステンレススチールとチタンのコンビネーションケースです。

(現在の)ダマスカス鋼は種類の違う金属を重ねた状態から鍛造(圧延)と折り畳みを繰り返すことで、層状の模様を作り出すもので、X-TREM-1の場合はステンレススティール316Lと304Lを重ねたものを使っています。
製造されたダマスカス鋼のブロックから切削加工するための工具も開発し、X-TREM-1の複雑な形状のケースを作り上げています。

縞模様がある部分がダマスカスステンレススチール、均一な部分がチタンで、両方ともPVDによって青色に染められ、全体が青で統一されています。



フライングトゥールビヨンは30°傾けて地板に固定されています。
表側に見えているのは巻き上げ輪列で、香箱が二つありますが、いわゆるダブルバレルではなく、片方が表示用(レトログラード機構だけ動かす)、もう片方が計時用(トゥールビヨンだけを動かす)になっており、計時用から表示用に力は伝えずタイミングだけ伝えるコンスタントフォースの応用のような機構でタイミングを伝えることで、レトログラード時のショックがトゥールビヨンに逆流しないことを狙っています。



ダマスカス鋼の模様はプロセスの揺らぎによって異なるのでそれぞれのピースはユニークになります。
X-TREM-1の伝統として1仕様は8本限定で、このブルーダマスカスも8本限定です。

よりテクニカルな情報は過去の記事もご覧ください。




もう一つは文字盤の上でテキサス・ホールデムが3人で遊べるポーカーのブルー文字盤バージョン。
こちらも青色はチタンにPVD加工、更によりカジノ感を盛り上げるためのチップなどの小物が作り込まれています。



手札はプレイヤーからしか見えないようにシェードがついています。
この図では6時側のプレイヤーは自分の手札と全員共通のコミュニティ・カード(9時と3時)は見ることができますが、他のプレイヤーの手札(10時と2時)は見ることができません。



9時位置のボタンはカードを配る(ディスクをシャッフルする)、FLOPとTURN RIVERはそれぞれのカードをオープンする(シャッターを開ける)ために使います。
クラーレの得意とする鳴り物で、FLOPとTURN RIVERの時にはゴングが音を鳴らします。



どちらかと言うとモノトーンなイメージだったゲームウォッチのシリーズに鮮やかな青とカラフルなチップやカードと言う小物を入れた新しい表現ではないでしょうか。

動いているところを見た方が分かりやすいかと思いますので、公式の動画(過去のモデル)を最後に掲載します。



X-TREM-1、2012年なのか…



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関連 Web Site (メーカー・代理店)

CHRISTOPHE CLARET
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