Jaeger-LeCoultre GEOPHYSIC TOURBILLON UNIVERSAL TIME

 By : CC Fan
ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)の新作展示会にお招きいただきました。
あまり実機写真は撮れませんでしたが、SIHHの新作の中でも特に気になっていたものの、現地ではケース越しにしか見られなかったジオフィジック(GEOPHYSIC)コレクションの新作、トゥールビヨン・ユニバーサルタイム(TOURBILLON UNIVERSAL TIME)を拝見しました。



トゥールビヨンの1分で1回転に加え、ワールドタイマーの都市ディスクと地図を記した文字盤全体が24時間で逆時計回りに1回転するという複雑機構を持った時計です。
トゥールビヨン非搭載のジオフィジック・ユニバーサルタイムは逆に都市ディスクと地図が固定(常にロンドンが12時位置に固定)で、24時間ディスクが時計回りに回転します。
見た目は似ていますが、機構としてはトゥールビヨンの方がはるかに複雑になっています。

このような複雑な時計にもかかわらず、限定数は100本であり、これだけの数を作って売ることができると言う事がジャガー・ルクルトというブランドの底力を表しているのではないかと感じました。

ワーキング・プロトタイプで、時合わせ含め操作はNGとのことで、感触は未確認です。
担当者の方に実演していただいたところ、一段引きでユニバーサルタイム部の調整(文字盤位置の修正)、二段引きで時計全体の時合わせのようです。

ブレてしまっていますが、脱進機はトゥールビヨン非搭載のジオフィジックと同様、ブランドロゴを象ったテンワを持つジャイロラボ(Gyrolab)が使われています。


ジャイロラボの解説(ジャガー・ルクルト公式チャンネルより)

この形状により、慣性モーメントを保ったまま空気抵抗を低減して安定した振動を実現するとのことです。
逆に三針で特徴的だった1秒ステップ運針はトゥールビヨンとの兼ね合いなのか搭載されていません。



ケース直径は43.5mm、厚みは14.9mmと大きめですが、デザインのおかげなのかそこまで大きくは見えませんでした(比較対象が45mmのカンタロスだからかもしれません)。
正面からでは分かり辛かったですが、地図の部分はドーム状に盛り上がっています。



自動巻きムーブメント cal948を搭載しています。
ジャガー・ルクルトには同様にトゥールビヨンが"公転"するムーブメントがありますが、このムーブメントはジオフィジック・トゥールビヨン・ユニバーサルタイム専用とのことです。



ワールドタイムと組み合わせることで、トゥールビヨンが"公転"する意味付けを行った機構は素晴らしいと思います。

最後に写りが良くないですが、ランデヴー(Rendez-Vous)コレクションの新作も。



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