はじめまして。

 By : Daiwatokeiten
Watch Media Onlineをご覧の皆さま、初めまして。
神奈川県厚木市でアンティークウォッチの販売と時計修理をしているダイワ時計店と申します。



今月から当サイトのブログでアンティークウォッチや時計修理に関するお話をさせて頂くことになりました。
どうぞ、宜しくお願い致します。



先ずは当店をご存知ない方が多いと思いますので、ちょっと自己紹介を。

元々は昔ながらの兼業店で、先代の頃は時計だけでなくジュエリーや眼鏡も扱っていました。
しかし、20年ほど前に現社長への代替わりを機に
アンティークウォッチの販売と時計修理をメインとする業務内容に切り替えることに・・・。

とはいえ、日本でのアンティークウォッチブームは既に過ぎ去っており、
おまけにこの業界に知り合いが1人もおらず、
どこで仕入れたら良いのかすら全く分かりませんでした。

そこで、当時販売されていた時計雑誌を片っ端から購入し、
スイスの時計屋さんが掲載されているページを切り取り、
その住所だけを頼りに地図を片手に



スイス国内の街中を歩き回りながらアンティークウォッチを探し始めて現在に至ります。

また、屋号は「ダイワ”時計店”」ですし、
更に保証付きで安心して使って頂けるアンティークウォッチを扱うからには
当然のことながら時計修理の技術が必要となるわけでして・・・。

しかし、街中の小さな時計屋にとっては人手も時間も余裕が全くありませんでしたので
社長や現スタッフ達も日中は通常業務をした後、夜間の時計学校へ通い、
あとはひたすら在庫の時計をバラして組み立てる作業を繰り返しながら、技術を身につけていきました。



おかげで、どれだけ多くの時計を犠牲にし、金庫の肥やしにしたか・・・。
思い出すと泣けてくるのでこの話は止めておきます(^^;;



ところで、修理に関してですが、
圧倒的にアンティークウォッチの方が手間暇が掛かります。

現行品ならダメなパーツは交換すれば元のコンディションに戻せます。
もちろん入手できればですが・・・

それに比べて、アンティークウォッチはそもそもパーツがありません。
あったとしても同じ機械のドナーから移植したり、ドナーが無ければ、いちから作製することになります。



パーツ1つ1つの錆を取り除いて磨いたり、ヒゲゼンマイを修正したり、姿勢差を取り除いたり、
新規作製したり等々、必然的に時間がかかります。
錆びの程度やヒゲゼンマイの状態、パーツの新規作製などによっては
1個の時計を仕上げるのに2日~2週間以上かかることも多々あるんですよ。

勿論、手間暇掛けず、細かい所に目をつぶれば楽なんですけどね(^^;;

約20年前、アンティークウォッチの取り扱いを始めた時に
『自分達で仕入・修理・販売を可能な限り全て行う』と決めて、今現在に至ります。



なので、仕入や修理に関する面白い話から苦労話、はたまた裏話まで数知れず・・・。
機会があれば、いつかこのブログでもお話させて頂きます。

ということで、普段は地味に時計修理に没頭していますが、年に数回渡欧して仕入もしています。

今後とも、宜しくお願い致します。


ダイワ時計店