ランディ・ブルー クロワゾネエナメルでアスプクサリヘビを表現したユニークピース

 By : CC Fan

銀座三越90周年を祝うユニークピース
を発表したランディ・ブルーより、同じくクロワゾネエナメル(有線七宝)を用いてヨーロッパでもっとも恐れられる蛇、アスプクサリヘビ(Vipera aspis)を表現した「Ref1120-UP Vipera Aspis Blue Green」が発表されました。
公式のイメージと英文資料を頂いたので、抄訳と言う形でレポートします。



今にも飛びかかりそうな蛇がダイヤルに描かれています。



ダイヤルの6時位置には1本製作のユニークピース(PIECE UNIQUE)とSWISS MADEと記されています。



迫力のある蛇、このダイヤルはどのように作られるのでしょうか?



「有線」七宝と言う名前の由来になっている金で作られたワイヤーでベース部分の上に蛇の頭部の輪郭を象っていきます。
全ての輪郭を合計すると45cmもの長さになる複雑さです。



「ワイヤー」と呼んでいますが、断面が円ではなく長方形の金属板を薄く切ったような構造です。
輪郭部は高さ0.40mm、厚み0.10mmのワイヤーで、ディティールの表現にはさらに薄い0.05mmワイヤーも用いており、これは人の髪の毛よりも薄いそうです。



各スキマにそれぞれ計算された15色もの透過効果と遊色効果を持つエナメルを組み合わせ、立体的な色合いを作り出していきます。



8回に及ぶ830℃での焼成と3週間に及ぶ細心の作業を経てダイヤルが完成、表面を整え、最後にインデックスとレターが記されます。



実体顕微鏡を用いた作業の様子、少しのミスで今まで積み重ねてきた作業が無になってしまう緊張感との戦いです。

実績のあるムーブメント(Swiss Sellita SW300-1 Premium)とインハウスのダイヤル製造を組み合わせることで手に入れることができる工芸作品を実現しているランディ・ブルー、今回の作品もド迫力です。


小柳時計店
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