【速報】ヴィアネイ・ハルター 3軸トゥールビヨンとレゾナンスを組み合わせたディープ・スペース・レゾナンス プロトタイプを発表

 By : CC Fan

新年早々、ヴィアネイ・ハルターからとてつもないタイムピースが発表されました。

彼が好むSF的な世界観を3軸トゥールビヨンで表現したディープ・スペース・トゥールビヨンををレゾナンス化したディープ・スペース・レゾナンスです!
今回は「プロトタイプ」として7年間に及ぶ研究開発の結果、動作する個体ができたというニュースのようです。

英語資料しかないため、ブログとして取り急ぎ速報を…



ディープ・スペース・トゥールビヨンの基本的な構造はそのまま、最内周ケージ部分のテンワが二つになっています。

百聞は一見に如かず、まずは動画を見てみましょう。



二つのテンワが重なって配置されており、この二つがアコースティック(音響的)に相互に影響する事でレゾナンス(共振)し、テンワの振動数が同調する仕組みのようです。
共振とは別に、外周ケージからのひとつの回転を、二つのテンワに「綺麗に」分配するための仕組みがトゥールビヨンの構造を巧みに使って組み込まれています。
この構造について、概要は理解しましたが、詳細は今週末に「いつもの」を作成してみたいと思います。



重ねたテンワが共振することを確認するプロトタイプ。
テンワが上下に二つ並んでいることが分かります。

テンワの共振が同じ方向(同相)になるか、逆の方向(逆相)になるかは「初期状態に依存」するそうで、止まって巻き上げる度に「新しい見方」を提供するとされています。
振動数は6振動/秒、21,600振動/時で、パワーリザーブは65時間、パワーリザーブの全域で共振状態を維持し同期するとされています。

最内周トゥールビヨンケージとテンワはわずか0.6g、162部品で構成され、60秒で1回転します。
中間トゥールビヨンケージは2.8g、文字盤に平行な水平軸を中心として6分で1回転します。
最外周クレードルは文字盤に垂直な垂直軸を中心として30分で1回転します。
システム全体での部品数は371部品です。



共振のイメージを表現したダイヤルは12時間で1回転する時とクオータ―の目盛ディスクのみが設けられ、15分以下はノギスの原理で読み取る方法になりました。
これにより、分針と減速機構が不要になるため表示部分が軽くなり、パワーリザーブの向上も果たしています。

3軸トゥールビヨンで回転するため共振機構を隅々まで見渡すことができます。



バランス調整を行っている共振ユニット部分。

「このようなデモンストレーターを想像して構築するとき、私はそれから多くを学びます。 それぞれの機械的な挑戦は、私が私たちの宇宙をますます理解するのに役立ちます。 毎回、その複雑さと繊細さに直面している子供のように驚かされます。 私が最も気に入っているのは、理解、作成、テスト、そして最終的には共有です。 共有は、時計職人としての私の仕事の究極の目標です。」

まずは「理解」したいですね…

Photos credit : Guy LUCAS de PESLOUAN
Video credit : The Horophile & Vianney Halter

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