アーミン・シュトロームの 日付をベゼルに表示した世界初の時計「オービット」がマニュファクチュール・エディションで再び市場へ

 From : Armin Strom (アーミン・シュトローム )



コラムホイール駆動の日付表示をベゼルに装備した世界初の時計、オービット ファースト・エディション。大好評を得た後、スポーティーな魅力にあふれる斬新なオート・オルロジュリー(高級時計製造)ピースとしてオービット マニュファクチュール・エディションの名のもとに再び市場に戻ってきました。オフセンターに配されたブラックダイアルとシルバーのロジウムコーティングを施したブリッジが、美しいコントラストとスポーティーななめらかさを強調しています。




外側から余すことなく観賞できる「透明なメカニズム」は、アーミン・シュトローム・マニュファクチュールの原動力。そして、これをどのモデルよりも顕著に表しているのがオービットです。当マニュファクチュールのもっとも純粋なフォルムの中で作られた独創的で奇抜な高級時計ライン、システム78コレクションに先日加わった最新モデル、オービットのファースト・エディションは2022年3月に発売され、即座に洞察力に富んだコレクターの目を惹きつけました。そして今、この比類なきオービットがさらに確固としたスポーティーな美しさを備えたマニュファクチュール・エディションとして戻ってきました。

日付を再考案

魅惑的な外観と巧妙なメカニズムを持つオービットは、現存する時計機能の中でもとりわけ便利でよく使われている日付を一から認識し直した時計です。複数のコンプリケーションを一つにまとめた「コラムホイールデイト」は、これまでほとんど見直されることがなかったコンプリケーションに並外れた創造性と斬新性を加えた機能です。考案、開発、製造のすべてをアーミン・シュトロームの社内で一貫して行っているオービットは、先例のない新しい日付表示を導入し、大変革をもたらしました。この独創的な技巧はダイアルサイドから隈なく観賞できます。



日付表示を駆動しているのは、その名の通りコラムホイール機構です。その様子はダイアルサイドからご覧いただけます。クロノグラフ機構によく見られるこのシステムは、日付表示の安定性と性能を高める一方で、日付機能のオンオフ時に満足のいく確かな触覚エクスペリエンスをもたらします。ブラック・セラミック製ベゼル上にエングレーブされた日付を指し示すのは、アーミンのイニシャル「A」の先端を赤く染めた大きなセンター針です。この日付針には、定常モードと稼働モードの2つのモードがあります。

定常モードは「オフ」を意味し、針は12時位置の定位置から動かないため、オフセンターに配置されたダイアルを遮ることはありません。ケース左側のプッシャーを押すと日付針が「連動され」、正しい日付の位置にジャンプします。そして、夜中の0時になると自動的に日付が変わります。ボタンをもう一度押すと、針は定位置に戻ります。メカニカルメモリーにより、次のジャンプの際には希望通りの正しい日付を指し示します。日付針はレトログラード機構を通じて31から1へと戻るため、定常モードの位置と日付を見間違えることもありません。日付はケースの8時位置にある修正ボタンを使って直接セットできるほか、リューズを使って時間を進めながら手動でセットすることもできます。



オービット マニュファクチュール・エディションの魅力は三次元的なムーブメント構造です。この魅力はムーブメントそのものにより、さらに高まります。オービットのムーブメントは世界で初めてコンスタントフォース伝達機構を搭載した自動巻き時計Gravity Equal Force(グラヴィティ・イークォル・フォース)の開発をもとにしており、テンプに安定したパワーを供給します。パワーリザーブは約72時間です。過去数世紀にわたるウォッチメイキングの知識と原理を新しく発展させた「ストップワーク」機構(作動停止システム)は、メインスプリングの完全な巻き戻しを防ぐことでバレルの回転モーメントをより安定させる、賢いソリューション。このような機構が世界で初めて自動巻きムーブメントに内蔵されたのです。

また、アーミン・シュトロームのすべてのウォッチ同様、このマニュファクチュール・ムーブメントにも、オート・オルロジュリーの中でも特に優れた時計にしか見られない、非常にハイスタンダードな仕上げが施されています。ブリッジのエッジには面取りとポリッシュ仕上げが、そしてメインプレートにはポリッシュ仕上げのシャトンやペルラージュなどの装飾が手仕上げで施されています。


スポーティーな魅力にあふれるメンズ・コンプリケーション

デイリーユースの高級時計として考案されたオービット マニュファクチュール・エディションの製造にあたり特に留意した点は、全体を網羅する人間工学と審美性でした。頑強かつ精巧なオービットは、スポーティーなデザインに包まれたメンズ・コンプリケーションという新しいカテゴリーへとアーミン・シュトロームを先導します。43.4ミリ径のステンレススティール製ケースにしっくりと馴染んだブレスレットは丁寧にデザインされたミニマリズムの装いで、微小な機構の美観を損なうことがありません。表面はポリッシュ仕上げとサテン仕上げを交互に施した豪華な仕上がり。驚くほどスリムなスティール製ブレスレットの装着感は極めて快適です。



ファースト・エディションにはダークグレーの「ブラックゴールド」コーティングが多く採用されていますが、オービット マニュファクチュール・エディションではオフセンターに配置されたブラックダイアルとシルバーのロジウムコーティングを施したブリッジのコントラストとスポーティーななめらかさが強調されています。ディスプレイの左側に配されたダイアルが時間と分を表示し、秒は専用のカウンターに表示されます。数字、アワーマーカー、時針・分針はオフホワイトのSuper-LumiNova®で塗装されているため、暗い場所でも高い視認性を確保します。時計マニュファクチュールではほとんど見ることのないスティール製の針はアーミン・シュトローム マニュファクチュール製。ムーブメントの観賞可能な他のパーツと同じく、社内で丁寧に手仕上げされています。



魅力尽きない技術と万人の目を引きつける外観、そして多目的に利用できる比類なきオービット マニュファクチュール・エディションが今、アーミン・シュトロームのコア・コレクションに正式に仲間入りし、独立系マニュファクチュールの前に創造性と驚異的な機械式時計の新たな道を切り開きます。マニュファクチュール・エディションは限定生産ではなく、一定数生産される予定です。



【技術仕様】
オービット マニュファクチュール・エディション
リファレンスナンバー :ST22-OR.90

表示:時、分、秒、パワーリザーブ表示、日付
ムーブメント:アーミン・シュトローム マニュファクチュール キャリバー ASS20
・マイクロローターによる自動巻きムーブメント、ジュネーブ駆動イークォルフォースバレル
・オフセンターに配置されたダイアル、スモールセコンド、コラムホイールデイト
・調整機構:4個の調整ネジ付テンプ
・パワーリザーブ:ジュネーブ作動停止システムにより約72時間に制限
・サイズ:35.52 mm x 8.42 mm
・振動数:3.5 Hz(25,200振動/時)
仕上げ:最高品質の手仕上げ
石数:30
部品数:273
ケース:ステンレススティール、セラミック製固定式ベゼル
反射防止加工サファイアクリスタルのフロント及びケースバック
ケースサイズ:径43.4 mm/厚12.6 mm
防水性:5気圧
ダイアル:ブラック、数字とインデックスはSuper-LumiNova®塗装
針:アーミン・シュトローム マニュファクチュール製、ステンレススティール、手作業による仕上げ、Super-LumiNova®塗装
ブレスレット:ステンレススティール製、ダブル・フォールディング・クラスプ


[アーミン・シュトローム]
アーミン・シュトロームはスイス、ビール/ビエンヌに本拠を置く独立系のウォッチブランドです。アーミン・シュトロームのタイムピースは、ドイツ系スイスのウォッチ製造の伝統、アバンギャルドな「透明なメカニズム」、そしてウォッチづくりのイノベーションへのたゆまぬ努力、その全てが独特な形で融合したものです。少量生産の職人技に徹したウォッチ製作へのアプローチで知られるブランドのホールマークは、一つひとつの部品をオート・オルロジュリーの最高基準で手仕上げする、ダイアル側にオープンしたムーブメント技巧に対する情熱です。
アーミン・シュトロームは1967年、ハンド・スケルトン・アートのレジェンドと呼ばれたアーミン・シュトローム氏により設立されました。2006年、シュトローム氏のウォッチづくりのレガシーは、マスター・ウォッチメーカーのクロード・グライスラーとビジネス経営人のサージュ・ミシェルが引き継ぐことになりました。二人は2009年、アーミン・シュトローム社を完全に社内一貫製造体制を持つマニュファクチュールとして生まれ変わらせました。今日、ブランドは、設計、開発、切削加工、エンボス加工、メッキ加工、手仕上げ、組み立てなど全ての工程を社内で行っています。この体制を完備することにより、サプライチェーンに頼ることによって生じやすい妥協をまったく行うことなく、非常に複雑なアイデアを実現できることになったのです。