サンティグラフスヴラン ブティック10周年記念モデル
By : Ay&Ty Style東京は、2003年にF.P.ジュルヌが最初のブティックをオープンさせた都市だ。
その後F.P.ジュルヌは、小規模マニュファクチュールとしては異例の直営展開を敢行し、以下のとおり現在10都市にブティックを構えるまでになった。
これは、ジュルヌ氏が、時計作りだけでなく、自分の時計のプレゼンテーションにも強いこだわりを持つことの証左である。
2013年には、東京ブティックのオープン10周年を記念して盛大なパーティーが行われ(当時のパーティーの模様はこちら)、10周年を祝う特別なモデル「T10」が制作された。
これは、ジュルヌ氏ら最初に懐中時計を制作してからのキャリア30周年を記念したトゥールビヨン「T30」の派生モデルである。
T30については当時拙ブログに書いた長文がある。興味のある方はこちらを参照してほしい。
T10は10本制作され、各ブティックにつき1本が割り当てられ、ジュネーヴブティックでその抽選が行われた。
今年は2006年にオープンした香港ブティックが10年のメモリアルイヤー。
香港ブティックでは昨晩、3年前の東京と同様に、盛大なパーティーが行われ、同時に記念モデルが発表された。
もっともこの記念モデルは、3年前のT10のような単発ではなく、「10周年を迎えるブティックに順々に割り当てられる限定モデル」と位置付けられた。他ブランドも含め前例のない企画ではなかろうか。
おそらく、今後毎年のように到来する各ブティックの10周年についてそれぞれ別のモデルを制作することはかえって限定モデルの安売りになってしまうとの配慮ではないかと思う(さらに、ベイルートの10周年の前には東京の20周年が重なってくる)。
ともかく今後10周年を迎えるブティックには、この限定モデルが割り当てられるのである。
そして、栄えあるモデルのベースに選ばれたのが!
サンティグラフ・スヴラン(Centigraphe Souverain)。
1秒計、20秒計、10分計という、一般のクロノグラフと全く異なるスケールを備え、100分の1秒から10分までの時間を計ることのできるストップウォッチ。
10時位置の1秒計には100の目盛りが振られているが、6振動の時計で100分の1秒を計測できるのかという、時計の仕組みの概要を知る者なら誰もが持つ疑問。
2007年のリリース当初、日本でも多くの時計マニアから様々な意見が出たこの時計を、各ブティックの節目を彩る記念モデルのモチーフに選ぶあたりが、いかにもジュルヌ氏らしい。
10周年記念モデルでは、かつての東京限定、そしてオクタ・パーペチュアルで知られる、
チタンケース × ルテニウム文字盤 × RG針
が採用された。F.P.ジュルヌの限定モデルの中でも特に人気のシリーズだ。
ここでは、この限定モデルをサンティグラフチタンと呼ぼうと思う。
早速そのエキゾチックなルックスを見てみよう。
この色彩、初体験の方には刺激が強すぎるかもしれない。
何を隠そう私自身、かつて初めてTokyo 05を見たときは、感動と同時に混乱を覚えたものである。
ダークグレーとオレンジの組合せ。
かつて、この色をチョイスした理由を尋ねた際、ジュルヌ氏は、それが東京のイメージだ、と即答した。
せっかくなのでそのTokyo05と並べたところをご覧いただきたい。
お気づきかもしれないが、3つのインダイヤルに、オリジナルのサンティグラフのものでなく、サンティグラフ・スポーツのタイプが用いられていることも、この時計の印象を一層華やかにしている。
オリジナルのサンティグラフでは、インダイヤルにタキメータースケールが黒字で併記されているため、表示が細かく、繊細な印象を与える。これに対し、スポーツタイプではタキメーターがないぶん文字が大きい。
また、スポーツタイプは各インダイアルの中心がスケルトンになっていて、ストップウォッチ機能をつかさどる歯車が顔を覗かせる。
他方、ムーブメントは、サンティグラフ・スポーツではアルミニウムが用いられているが、サンティグラフチタンのムーブメントはローズゴールド。ローズゴールドはこのほか、時分針、ケース側面のクロノグラフ・スイッチと大型の竜頭にも使われていて、インデックスのオレンジと相まって極めて印象的な色彩を演出している。
さて、このサンティグラフチタンは、今後10周年を迎えるブティックに順次割り当てられることとなる。
今年は香港、来年はジュネーヴとボカラトン。10番目のベイルートに割り当てられるのは2024年となるだろう。
各ブティックへの割当て数は、皮切りとなる香港では20本になったが今後は未定とのこと。
裏蓋には、ブティックの都市名と限定数、そしてシリアル番号が入る。
そうなると気になるのは我らが東京の扱いだ。
本来東京ブティックの10周年の際にはT10が発表されているし、すでにオープンから13年が経過していることからしても、サンティグラフチタンの割当てはなし、という世知辛い扱いも想定されたが、チタンモデルの発祥地であることに配慮されてか、香港と同じタイミングで、東京にも10本の割当てがなされることとなった。
正式な発表は今晩、香港からハシゴして駆け付けたジュルヌ氏本人によって行われることとなろう。
すでに半数は噂を聞きつけた熱心な海外のコレクターから手が挙がっているようだが、貴重なTOKYO刻印、なるべく多くの個体を国内のジュルヌファンに止めておきたいものである。
サンティグラフチタンの詳細については、F.P.ジュルヌ東京ブティックに直接お問い合わせください。
その後F.P.ジュルヌは、小規模マニュファクチュールとしては異例の直営展開を敢行し、以下のとおり現在10都市にブティックを構えるまでになった。
これは、ジュルヌ氏が、時計作りだけでなく、自分の時計のプレゼンテーションにも強いこだわりを持つことの証左である。
- 2003年 東京
- 2006年 香港
- 2007年 ジュネーヴ
- 2007年 ボカラトン(米 フロリダ州)
- 2008年 パリ
- 2009年 ニューヨーク
- 2010年 北京
- 2012年 マイアミ(米 フロリダ州)
- 2013年 ロサンゼルス
- 2014年 ベイルート(レバノン)
2013年には、東京ブティックのオープン10周年を記念して盛大なパーティーが行われ(当時のパーティーの模様はこちら)、10周年を祝う特別なモデル「T10」が制作された。
これは、ジュルヌ氏ら最初に懐中時計を制作してからのキャリア30周年を記念したトゥールビヨン「T30」の派生モデルである。
T30については当時拙ブログに書いた長文がある。興味のある方はこちらを参照してほしい。
T10は10本制作され、各ブティックにつき1本が割り当てられ、ジュネーヴブティックでその抽選が行われた。
今年は2006年にオープンした香港ブティックが10年のメモリアルイヤー。
香港ブティックでは昨晩、3年前の東京と同様に、盛大なパーティーが行われ、同時に記念モデルが発表された。
もっともこの記念モデルは、3年前のT10のような単発ではなく、「10周年を迎えるブティックに順々に割り当てられる限定モデル」と位置付けられた。他ブランドも含め前例のない企画ではなかろうか。
おそらく、今後毎年のように到来する各ブティックの10周年についてそれぞれ別のモデルを制作することはかえって限定モデルの安売りになってしまうとの配慮ではないかと思う(さらに、ベイルートの10周年の前には東京の20周年が重なってくる)。
ともかく今後10周年を迎えるブティックには、この限定モデルが割り当てられるのである。
そして、栄えあるモデルのベースに選ばれたのが!
サンティグラフ・スヴラン(Centigraphe Souverain)。
1秒計、20秒計、10分計という、一般のクロノグラフと全く異なるスケールを備え、100分の1秒から10分までの時間を計ることのできるストップウォッチ。
10時位置の1秒計には100の目盛りが振られているが、6振動の時計で100分の1秒を計測できるのかという、時計の仕組みの概要を知る者なら誰もが持つ疑問。
2007年のリリース当初、日本でも多くの時計マニアから様々な意見が出たこの時計を、各ブティックの節目を彩る記念モデルのモチーフに選ぶあたりが、いかにもジュルヌ氏らしい。
10周年記念モデルでは、かつての東京限定、そしてオクタ・パーペチュアルで知られる、
チタンケース × ルテニウム文字盤 × RG針
が採用された。F.P.ジュルヌの限定モデルの中でも特に人気のシリーズだ。
ここでは、この限定モデルをサンティグラフチタンと呼ぼうと思う。
早速そのエキゾチックなルックスを見てみよう。
この色彩、初体験の方には刺激が強すぎるかもしれない。
何を隠そう私自身、かつて初めてTokyo 05を見たときは、感動と同時に混乱を覚えたものである。
ダークグレーとオレンジの組合せ。
かつて、この色をチョイスした理由を尋ねた際、ジュルヌ氏は、それが東京のイメージだ、と即答した。
せっかくなのでそのTokyo05と並べたところをご覧いただきたい。
お気づきかもしれないが、3つのインダイヤルに、オリジナルのサンティグラフのものでなく、サンティグラフ・スポーツのタイプが用いられていることも、この時計の印象を一層華やかにしている。
オリジナルのサンティグラフでは、インダイヤルにタキメータースケールが黒字で併記されているため、表示が細かく、繊細な印象を与える。これに対し、スポーツタイプではタキメーターがないぶん文字が大きい。
また、スポーツタイプは各インダイアルの中心がスケルトンになっていて、ストップウォッチ機能をつかさどる歯車が顔を覗かせる。
他方、ムーブメントは、サンティグラフ・スポーツではアルミニウムが用いられているが、サンティグラフチタンのムーブメントはローズゴールド。ローズゴールドはこのほか、時分針、ケース側面のクロノグラフ・スイッチと大型の竜頭にも使われていて、インデックスのオレンジと相まって極めて印象的な色彩を演出している。
さて、このサンティグラフチタンは、今後10周年を迎えるブティックに順次割り当てられることとなる。
今年は香港、来年はジュネーヴとボカラトン。10番目のベイルートに割り当てられるのは2024年となるだろう。
各ブティックへの割当て数は、皮切りとなる香港では20本になったが今後は未定とのこと。
裏蓋には、ブティックの都市名と限定数、そしてシリアル番号が入る。
そうなると気になるのは我らが東京の扱いだ。
本来東京ブティックの10周年の際にはT10が発表されているし、すでにオープンから13年が経過していることからしても、サンティグラフチタンの割当てはなし、という世知辛い扱いも想定されたが、チタンモデルの発祥地であることに配慮されてか、香港と同じタイミングで、東京にも10本の割当てがなされることとなった。
正式な発表は今晩、香港からハシゴして駆け付けたジュルヌ氏本人によって行われることとなろう。
すでに半数は噂を聞きつけた熱心な海外のコレクターから手が挙がっているようだが、貴重なTOKYO刻印、なるべく多くの個体を国内のジュルヌファンに止めておきたいものである。
サンティグラフチタンの詳細については、F.P.ジュルヌ東京ブティックに直接お問い合わせください。
BRANDS :
MODELS :
COMMENTS
コメントを投稿する
※ 匿名(ニックネーム可)での投稿も可能となっております。