Ay&Ty Style in Geneva #8 ->F.P.Journe Dial/Case Factory-
By : Ay&Ty StyleGeneva tour - Day2
スイスの時計製造業では分業が進んでおり、部品のすべてを自社で製造するブランドは殆どありません。ムーブメント全体を他社から購入するブランドはそもそもマニュファクチュールとは呼びませんが、いわゆるマニュファクチュールであっても、餅は餅屋で、信頼性の高い専門業者に一部部品の製造を委託することは、何の違和感もなく行われています。
そんな中、F.P.ジュルヌは、年間1000本規模の小規模マニュファクチュールにかかわらず、ケース、文字盤を自社の工場で製造していますが、これは極めて異例といってよいでしょう。
この日の午前は、早い時間にホテル前に集合して、ジュネーヴ郊外にある、F.P.ジュルヌのケース/文字盤工場を見学に。
ジュルヌの文字盤は、以前から品質に定評がありましたが、数年前に文字盤修復会社を買収、統合したことでノウハウが結集され、さらに良くなっています。これは、2014年に発表されたクロノメータースヴラン、オクタオートマティックリザーヴ、オクタオートマティックリュヌの新しいソリッドゴールド文字盤からも明らか。また、これは推測ですが、一時製造をしていなかったMOP文字盤や、特殊なエングレーヴィングがなされた文字盤(ラビリンス、レジェンス)が、再び作られるようになっていることも、品質への自信の表れではないかと思います。
ここでは書けませんが、ジュルヌの文字盤だけでなく、他のブランドからの委託も受けているようで、某著名ブランドの特徴的な時計のダイヤルも作られていました!
一部の特殊なモデルを除き、ジュルヌの時計のダイヤルで最も多くの工程を要するのは、クロノメーター・ブルー(Chronometre Bleu)だそうです。
ジュルヌファンの中ではお馴染みですが、クロノメーター・ブルーの深いシャイニーブルーは本当に美しいですよね。光の反射により様々な表情を見せます。
ジュルヌの自社工場の規模では、クロノメーター・ブルーの文字盤の工程をすべて自前で持つことはできないため、ブルーに塗る工程を外部の信頼できる業者に委託しているそうです。
ケース製造部門では、エレガントのケース、クロノメーター・ブルーのケースの製造が行われていました。
クロノメーター・ブルーのケースはタンタル。非常に硬いため加工が困難なことで知られるレアメタル。
タンタルを時計のケースに使った例はいくつか他にもありますが、加工が困難なため一般的ではありません。しかし、F.P.ジュルヌは、リーマンショック後の高級時計が売れにくい時期に、エントリーモデルで、タンタルケースの3針をリリースしたのです。ダイヤルについても上で触れましたが、値段が高額になってしまう複雑ムーブメントや、貴金属のケースを単に控えたのではなく、エントリーモデルであっても手にした愛好家が大きな満足を得られるように、特別な手間をかけた作り込みを施したのです。そしてその特別な時計を限定モデルとせず、今も作り続けています。素晴らしいことですね。
尾錠も作られていました。タンタルの尾錠!!
最近ジュルヌでは、カフスも作っています。
MOP、ラピスラズリなど、最近の特殊モデルのダイヤルで使われている素材が、カフスでも使われています。
ケース製造部門の壁。クロノメータースヴラン、Tokyo05のポスターが!
ジュルヌとして最初に作ったグレード5のポリッシュチタンケース。
ムーブメントだけでなく、文字盤やケースも自社で製造できること。ジュルヌの強みを感じました!
次回は、Day-2 の午後。Le Brassusに移動します!
スイスの時計製造業では分業が進んでおり、部品のすべてを自社で製造するブランドは殆どありません。ムーブメント全体を他社から購入するブランドはそもそもマニュファクチュールとは呼びませんが、いわゆるマニュファクチュールであっても、餅は餅屋で、信頼性の高い専門業者に一部部品の製造を委託することは、何の違和感もなく行われています。
そんな中、F.P.ジュルヌは、年間1000本規模の小規模マニュファクチュールにかかわらず、ケース、文字盤を自社の工場で製造していますが、これは極めて異例といってよいでしょう。
この日の午前は、早い時間にホテル前に集合して、ジュネーヴ郊外にある、F.P.ジュルヌのケース/文字盤工場を見学に。
ジュルヌの文字盤は、以前から品質に定評がありましたが、数年前に文字盤修復会社を買収、統合したことでノウハウが結集され、さらに良くなっています。これは、2014年に発表されたクロノメータースヴラン、オクタオートマティックリザーヴ、オクタオートマティックリュヌの新しいソリッドゴールド文字盤からも明らか。また、これは推測ですが、一時製造をしていなかったMOP文字盤や、特殊なエングレーヴィングがなされた文字盤(ラビリンス、レジェンス)が、再び作られるようになっていることも、品質への自信の表れではないかと思います。
ここでは書けませんが、ジュルヌの文字盤だけでなく、他のブランドからの委託も受けているようで、某著名ブランドの特徴的な時計のダイヤルも作られていました!
一部の特殊なモデルを除き、ジュルヌの時計のダイヤルで最も多くの工程を要するのは、クロノメーター・ブルー(Chronometre Bleu)だそうです。
ジュルヌファンの中ではお馴染みですが、クロノメーター・ブルーの深いシャイニーブルーは本当に美しいですよね。光の反射により様々な表情を見せます。
ジュルヌの自社工場の規模では、クロノメーター・ブルーの文字盤の工程をすべて自前で持つことはできないため、ブルーに塗る工程を外部の信頼できる業者に委託しているそうです。
ケース製造部門では、エレガントのケース、クロノメーター・ブルーのケースの製造が行われていました。
クロノメーター・ブルーのケースはタンタル。非常に硬いため加工が困難なことで知られるレアメタル。
タンタルを時計のケースに使った例はいくつか他にもありますが、加工が困難なため一般的ではありません。しかし、F.P.ジュルヌは、リーマンショック後の高級時計が売れにくい時期に、エントリーモデルで、タンタルケースの3針をリリースしたのです。ダイヤルについても上で触れましたが、値段が高額になってしまう複雑ムーブメントや、貴金属のケースを単に控えたのではなく、エントリーモデルであっても手にした愛好家が大きな満足を得られるように、特別な手間をかけた作り込みを施したのです。そしてその特別な時計を限定モデルとせず、今も作り続けています。素晴らしいことですね。
尾錠も作られていました。タンタルの尾錠!!
最近ジュルヌでは、カフスも作っています。
MOP、ラピスラズリなど、最近の特殊モデルのダイヤルで使われている素材が、カフスでも使われています。
ケース製造部門の壁。クロノメータースヴラン、Tokyo05のポスターが!
ジュルヌとして最初に作ったグレード5のポリッシュチタンケース。
ムーブメントだけでなく、文字盤やケースも自社で製造できること。ジュルヌの強みを感じました!
次回は、Day-2 の午後。Le Brassusに移動します!
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