製作の現場を旅して(ドイツ編)~ドレスデン・グラスヒュッテ編①

 By : Guest Blog
この度、本サイトの読者の方から、スイスからドイツへ至るいくつかの時計工房見学をされた際のレポート記事を、ゲストブログとしてご投稿いただきました。ありがとうござました。
先日、
まずは前編となるスイス編をお届けしましたが、今回はドレスデンからグラスヒュッテへ、ドイツ時計のメッカを旅されます。





楽しかったスイスに、あっという間に別れを告げ、次の目的地ドイツに向かいます。
朝の便でチューリッヒからドレスデンへ。


ドレスデン空港からは、タクシーで市街地まで向かったのですが、ドイツの古都の素晴らしい街並みに見とれまして写真撮り忘れていました^^;

街並みを堪能しつつホテルにチェックインし最初の目的地でありますUWDに向かいます。

UWD(UhrenWerkeDresden)は今年ラング&ハイネと統合したムーブメントメーカーです。新社屋に移転したばかりなのでまだ足場が組まれており正面から撮ることはできませんでした^^;




マルさん(編集部註:マルコ・ラング氏御本人)直々に工房の説明を受けます^^




所狭しと工作機械が置かれております。


ここは昔ダンスホールだったようで、シャンデリアが残されており、
『お洒落でしょ?』と、マルさん自慢げでした(笑)。

多くの工作機械が並びますが、このように年産50本のメーカーとは思えない設備投資を行えるのはUWDと統合しサプライヤーとしての生産も行えるからであり、上手くラング&ハイネに還元しているなーと思いました。



実際に見学して、この工房はケースから尾錠まで驚異的に様々なものを自作できることが判明いたしました。

このあたりが個々のオーダーに答える秘訣なのかと^^


出来たパーツのチェックをされています。




一つ一つのパーツが丁寧に作られている事がよくわかります。



またお話をお聞きすると長くラング&ハイネで働かれている方が多く、良い職場なのが伝わってきます^^




ゲオルグのエナメル文字盤の検品‼


見ている感じでは10枚に1枚合格とかなり厳しくやられているかと^^;

ラング&ハイネ恐るべしです‼ 
少数生産ならではの拘りを見せていただきました。
Vielen Danke‼

充実した工房見学の後にマルさんに昼食に連れて行っていただき、ドレスデンが一望できるレストランへ^^
この奥に見える山の向こうがドイツ時計の聖地グラスヒュッテです‼


レストランの前からケーブルカーで坂をくだります。



街並みを見ながらいざグラスヒュッテへ‼



車で40分ほどでグラスヒュッテへ到着します。
この町は自分が想像していたより遥かに小さく驚きました。
さっそく私の一押し時計師であるイエンスさんの工房を訪問します^^



イエンスさんは皆さまもご存知かとは思われますが、ランゲ&ゾーネ、モリッツグロスマンなどを経て、今はクロックを作っているマニアックなかたです‼
(編集部註:こちらで少し紹介しています → https://watch-media-online.com/blogs/1597/

氏の設計は質実剛健でありロウビートなので、両メーカーで設計に関わった時計はすぐにわかってしましますね(笑)。
現在は時計博物館の前にてオフィスを構え、腕時計の設計とクロック制作をされています。


今はクロック作りをされているとはいえ、時計に詳しいイエンスさん。
見せたH.Moserの時計も我々より詳しい‼

ケーキとコーヒーをごちそうになった後(ヨーロッパに来て食べてばかりな気が^^;)、イエンスさんの案内で街を散策します。




かなり狭い範囲に日本でも有名なメーカーが密集しております。



山間の村なので、日が落ちるのも早く、今日はこのあたりにして鉄道でドレスデンまで帰ります^^





夜のドレスデンは美しい‼



かの有名な壁画もやっと見ることができました。






大聖堂を中心とした広場には飲食店も多く滞在しやすいです。



ヨーロッパの街並みが好きなのですがドレスデンはドストライクです。



街灯も美しい^^
光に吸い寄せられるようにフラフラとしてしまします^^;

明日はモリッツグロスマン見学があるのでこの辺りで散歩は切り上げ、ホテルへ戻ります。
ドレスデン1泊ではとても見きれないので、ご旅行される際は2泊以上を強くお勧め致します。


ゲストブロガー氏の旅はまだ続きます。
いよいよグラスヒュッテの深奥に至るを次回をお楽しみに!