Follow up with Mirrored Force Resonance

 By : CC Fan
何回か取り上げている、ミラード・フォース・レゾナンスですが、日本でのお披露目は出張で参加できなかったものの、KIHさんが素晴らしいレポートをして下さいました。

レポートとネット上の情報でわかったことを追記したいと思います。
前回の答え合わせとあわせてどうぞ。

まず、謎だったレゾナンス・クラッチ・スプリングの中央部にある部品と右側のピンですが、これは衝撃によるスプリングの変形を規制する安全装置のようです。


変形を規制する安全装置(中央)

これだけ細いレゾナンス・クラッチ・スプリングは当然ほかの構造物より衝撃によって変形する確率が高いと考えられます。
とは言っても弾性体なので、衝撃で変形したとしてもある程度までは弾性変形で元の形に戻ることができますが、それを超えると塑性変形になってしまい元に戻ることができなくなります。
こうなってしまう前に接触して動きを規制し、弾性変形の範囲で変形を止める働きをします。
その際に共振エネルギーは逃げてしまうでしょうが、恒久的に変形してしまうよりは遥かに良いはずです。

KIHさんのスローモーション動画を拝見して、必ずしもテンワの位相は完全に揃ってない(ある程度のオフセットがある)のではと思いました。
F.P.ジュルヌのレゾナンスはチクタク音が揃っていた(=衝撃のタイミングが同じ=位相が揃っている)覚えがありますが、テンワの位相にオフセットがある場合音はどうなるのか気になります。

詳細が不明だった秒針リセット機能はあくまで両方の秒針だけ0にリセットする機能のようです。
あまり長時間止めるのは機械に悪そうですが、押しっぱなしにしている間は止まるようなので、秒針の0秒合わせにも使えます。

また、答え合わせで難点として挙げた分針がインデックスに届いていないという問題も、KIHさんの実機写真を見ると届いているように見えます。
時針の方もそれに伴って伸び、アラビアインデックスの内側ギリギリまで伸びているようです。
(おそらくまだプロトタイプなので最終的にどうなるかはまだまだ分かりませんが…)

あとは好みでしょうが、個人的には秒ダイヤルは欠けることなく完全な円の方がよかったかなと思います。
レゾナンス・クラッチ・スプリングのカーブがダイヤルを補完し、テンワをできる限り見せるデザイン言う事だとは思いますが、三又の針よりも単一針で円がの方が分かりやすいような…

また次の機会に実機を拝見できることを願っています。

関連 Web Site

Armin Strom
https://www.arminstrom.com/

Armin Strom YouTube Channel
https://www.youtube.com/user/arminstrom

プレスリリース(図版はここからトリミングして使用)
https://news.arminstrom.com/en/detail/251-mirrored-force-resonance/

Noble Styling
http://noblestyling.com/