ショパール: 時計好きを自負する男性諸君、ショパールは女性アクセサリーブランドではない! - 工場見学レポート #2-01(最終回)

 By : KIH
さて、ついに筆者のショパール工場見学レポートも最終回です。皆さんのショパールの時計に対する認識が少しでも変わったとしたら幸いです。ショパールは女性用アクセサリーブランドではない! 時計の中身にもこだわる時計好きにとっては、トップ5に入る実力を持ったブランドである、と筆者は思っております。何しろ、投資すべきところに投資できる自由に使える資金がある。職人の忠誠心、向上心は比類なきものがあると感じました。

さて、では今日は2日目のランチからスタートです。


「ショパール フォーラム」という名の建物。ほとんど知られていませんね。
フルーリエ工場から歩いてこれる距離。ショイフレ氏が個人で購入し、改築したものです。




庭もきれいに整備されています。




やはり、ここにも時・時計にまつわるアート作品が(顔が「針のない時計」)。




一番上には2人部屋が4つあり、インターンを泊めさせるために使っています。その下はスイートになっていて、ショイフレ氏が来た時に(しょっちゅう奥様といらっしゃるようです)泊まるお部屋だそうで。




庭でランチやパーティーなどもよくあるそうです。うーん。呼ばれてみたい・・・。




さて、今日のランチは中の食堂で。







ショパール・フォーラムの本まであります。その本もとにかく、素晴らしい。この建物の素晴らしさが書かれています。






ここは、1人のシェフ兼管理人の女性が切り盛りされてますが、味は抜群。素材は自然のモノにこだわっているとか。



ワインももちろん、ショイフレ氏が所有するフランスのシャトーのもの。ワインもご趣味、とのこと。









デザートも終わって、目の前にある、「カリテ・フルーリエ財団」の建物まで道を横切って歩いて行きます。



そもそも、「カリテ・フルーリエ財団」とは、ショパール、パルミジャーニ・フルーリエ、そしてボヴェの3社が中心となって作った財団。クロノメーター規格よりも厳しく、ムーブメント及び時計全体の精度・強度・信頼性を計測し、証明書を発行します。





シミュレーションで、テストの1つ、人間の70の動きをシミュレートしたテストを見せてくれました。70種類の動きを機械で真似て、その中にムーブメントを入れてテストします。




これがその機械。よくできてます・・・。




で、これがその証明書。カリテ・フルーリエ証明書をもらうには、5つの条件があります。こちらは「ジュネーブシール」と違って、ジュネーブで組み立てられる必要はありません。

1.100%スイス製であること。
2.磨き等の仕上げは最高の美的品質を持っていること。
3.COSCの証明書(クロノメーター証明書)を持っていること。すなわち、それくらい最低限通ってるよね、ってことですね。
4.耐久テスト(リューズ押し引きの繰り返し、ボタン押しの繰り返し、ショック、磁気、防水、等々)をパスすること。
5.フルーリエテスト(24時間、上記70種類の動きを機械でシミュレートした後に、0秒から+5秒までに収まる等 - マイナス、すなわち遅れることは許されません)をパスすること。

また、そのモデルを作る予定の数によって、提出しなければならないサンプルの数も決まってます。100個限定モデルなら最低5個、201個以上作るのなら最低20個、と言った具合です。

しかし、このテストは厳しい。あまりに厳しいので、正式に証明書を取りに来るブランドは少ないものの、いくつかの某超有名大手ブランドは、テストは受けに来るんだそうです。それで結果を参考にして自分の時計の「強さ」をチェックし、自分のところでのテストや今後の設計・組立の参考にするのだとか。








さて、最後の訪問先、フルーリエ工場の中にある、フェルディナント・ベルトゥーの工房です。





中にはベルトゥー作の時計がいくつか、博物館のように置いてあります。













実際にこの船に乗せられたもののようです。










この部屋の会議机も凝ってる・・。




「Berthoud(ベルトゥー)」と机にサインが。手を抜きませんねえ。




そして、これがベルトゥーが書き残した時計作りに関する本の数々。ショパールは少なくとも、その5000ページ分を所有しているとか。それを読みつつ、今回のFB1、そして次作へと繋いでいくのでしょう。これだけの時計作りに関する書物を残した時計師も多くはないでしょうね。そしてそれを所有しているブランドも多くはないでしょう。




現状、専属の時計師は3人ですが、近くにある、ベルトゥーの生家をこのたびショパールが購入し、ただいま改装中。そのうち、そちらに移って、生産も拡大する予定です。時計の後ろにあるストーリーの為には惜しみなく投資しますね。



















昨年、ジュネーブ時計グランプリを取りましたねえ。いい時計だなあ・・。













さて、以上が私のショパール工場見学レポートとなります。私は、ますますショパールの実力と情熱を感じることができました。今後のショパールにますます期待が高まります。

読者の皆さんも、これからはショパールを「一流の高級機械式時計ブランド」として認識していただければ幸いです。もちろん、趣味の世界ですので、ご自分がいい!と思えるものをされればいいと思いますが(私は、そもそもこのブランドの実力を高く評価していましたので、レポートには多少のバイアスがかかっているかもしれません)、ここが作る時計は本当に手が込んでいます。手を抜きません。余裕がありますね。

まだまだ撮った時計がありますので、それらはまたの機会に・・・。

ショパールジャパンの皆さま、ショパール本社の皆さま、特に2日間びっちりお付き合いいただいたセドリック・ラフォージュさん、そしてショイフレ共同社長、本当にありがとうございました。暖かい歓迎に感謝いたします。

https://www.chopard.jp/

KIH