【Only Watch 2023】H. Moser & Cie. と MB&F が Only Watchを盛り上げる ストリームライナーのユニークピース

 From : H. Moser & Cie. (H. モーザー) , MB&F (エムビー アンド エフ )


マクシミリアン・ブッサーとエドゥアルト・メイランは、モナコ筋ジストロフィー協会への寄付を目的としたチャリティ オークション「Only Watch」のために、音楽に捧げる特別な一点物の時計の共同制作で 2 度目のコラボレーションを果たしました。H. Moser X MB&F ストリームライナー・パンダモニウムと名づけられたこのモデルには、今や Only Watch における MB&F の作品の象徴となった DJパンダのミニチュアが操るミニッツリピーターが組み込まれています。このストリームライナーのケースの心臓部には Only Watch のために特別に開発された三次元構造のムーブメントが搭載されています。これが他のモデルに使用されることはありません。音響的にも視覚的にも魅力的なミニッツリピーター機構が配されているのは新色のフュメダイアルです。ロゴもインデックスも排したダイアルで H.モーザーのミニマリズムの哲学を表現し、MB&Fの特徴である大型の吊り下げ式テンプを備えています。このモデルにおいて、MB&FとH.モーザーは 2 つのブランドの DNA を巧みに融合させ、それぞれの象徴的な要素をリズミカルに強調し、詩的で洗練された技術の極みと言えるモデルへと引き上げました。



H.モーザーとMB&FがOnly Watchを盛り上げる

マクシミリアン・ブッサーとエドゥアルト・メイランの創造力が融合すると、それは大きな話題となります!いずれもスイスの家族経営の独立系企業であるMB&FとH.モーザーを率いるこの2人の情熱溢れる起業家は、中途半端で終わることは決してありません。ブッサーとメイランは大成功を収めた前回のコラボレーションに続き、前回の経験をOnly Watchが主導するデュシェンヌ型筋ジストロフィーとの闘いの支援に活かしたいと考えました。そこで今回の第 2 弾となるコラボレーションでは、2020 年と同様に、2つのブランドの世界がぶつかり合うことで互いにより豊かになれるよう協力し合うことを目指しました。MB&FとH.モーザーは今回のユニークピースにおいて、お客様にテンポを合わせて美しい音色を響かせるための芸術的なパフォーマンスを楽しんでいただけるようにしました。



目指したのは、お客様の間で話題となり、Only Watchで可能な限り最大の反響を巻き起こすようなミニッツリピーターを作り上げることです。コンプリケーションの本質に立ち返り、複雑なチャイム機構をダイアル側に配置することで時間の経過を音で確認でき、ハンマーとゴングの動作も鑑賞できるようにしました。ロゴもインデックスも排し、アクアマリン フュメというまったく新しい色合いのダイアルを採用することで、絶えず動き続けるこのステージをいっそう生き生きと引き立てています。また、2 時位置に配されたミニマリズムの精神を引き継ぎ、H.モーザーを象徴する小さいエレガントなリーフ型針がダイアル上で時と分を直接指し示します。

ミニチュアのDJパンダ



「H.Moser X MB&F ストリームライナー・パンダモニウム」という名前は地獄の伏魔殿「パンデモニウム(Pandemonium)」に由来しています。ただし、Pandemoniumの「e」の代わりに、今やMB&Fの世界を象徴するモチーフとなり、ダイアルに配されたミニチュアのパンダの「a」の文字が入っています。これについてブッサーはこう述べています。「Only Watch に出品されるそれぞれの作品はMB&Fにとって、子供たち、特に筋ジストロフィーに苦しむ子供たちの目を通して物事を見る機会となります。初代のパンダはOnly Watch 2011のための寓意として誕生し、2021年に復活、さらに2023年には3度目の登場を果たします。今回はほんの束の間、音楽の世界に浸って現実を忘れさせてくれるような作品に仕上がりました」。MB&FとH.モーザーのどちらにとっても、喜びという概念は不可欠なものです。時計製造と同様に、人生においても楽しみながら内なる子ども、インナーチャイルドを育むことが重要になります。それを可能にするのが、完全な手作業で彫刻と装飾を施したホワイトゴールドの小さなDJ パンダです。このパンダはハンマーの横に並び、MB&FとH.モーザーが重ねた話し合いの「サウンドトラック」をミキシングしているかのように見えます。ターンテーブルはハンマーの軸に取り付けられており、機構が作動するときの回転によって駆動されます。高さわずか5.35mmのこのミニチュアのために、デザインから開発、モデリング、実際の製造に至るまで、数え切れないほどの時間がこの精密作業に投入され、さらには手作業によるエングレービング、宝石職人による最終的な研磨、そして忘れてはならない緻密なペイント作業が続きました。0.99mmのマズル、足形をモチーフにした外径1.75mm、厚さわずか0.35mmのターンテーブルなど、一つひとつの小さなパーツがまさに技術、芸術の粋を体現しています。



フライングテンプとダブルヘアスプリング



主役となるのは、レガシーマシン シリーズから取り入れられた大型の吊り下げ式テンプです。時を刻む心臓部はマックス・ブッサーの目から見た時計製造の真髄を表し、H.モーザーの姉妹会社にあたるプレシジョン エンジニアリング社(Precision Engineering AG)が手掛けたダブルヘアスプリングが組み込まれています。このヘアスプリングのペアにより、拡張時の各ゼンマイの重心の動きが補正され、精度と等時性が大幅に向上し、継続的な完成度が実現されます。また、通常シングルヘアスプリングにかかる摩耗が軽減されることでも等時性が向上します。うっとりさせるような動作のテンプは、ゴングがブリッジを通過できるよう 2 カ所を曲げる必要があったことがさらなる課題となりました。三次元空間を占めるゴングは、平らなコイルと上部のコイルが重なっています。

音を大きく響かせるための工夫



一体型ブレスレット上のステンレススチール製フレームに収まったクッション型ケースのトップ部分はドーム型のサファイアクリスタルで、5 気圧防水となっています。ストリームライナー コレクションのプロポーションと特徴的な曲線を保つのは並大抵のことではありません。スライドボルトはミニッツリピーター機構を作動させるのに使用されるため、滑らかにスライドするようテフロン製ランナーに取り付けられており、スペースを極力なくすためにメインプレートに組み込まれています。また、ムーブメントを収め、サウンドボックスを生み出すための十分なスペースを確保できるよう、ミドルケースは完全に空洞になっています。これにより、異なるフィーラースピンドルから得られる情報に基づいて作動する2個のハンマーが2個のゴングを叩き、時、15分単位、および分を告げる音を増幅させます。ケースの形状は、ステンレススチールの特性を最大限引き出してその効果を高めつつ、音を共鳴させるために欠かせない壁を作ることができるよう細心の注意を払って設計・開発されています。ステンレススチールは、比較的弾性係数が高くなっています。つまり、この素材がほんのわずかな圧力で変形し、結果的にゴールドよりも剛性が高くなるということで、減衰効果が小さいため、音の振動エネルギーを逃がさず、しっかり保持することができます。ミニッツリピーター機構を確実に作動させることだけで既に技術的偉業と言えますが、大きさ、長さ、澄んだ音色を併せ持つ美しい音を響かせるには、ミニッツリピーターを完全に理解していることが必要でした。

立体彫刻さながら



卓越したこのモデルを駆動するのは三次元構造の手巻きキャリバーHMC 906で、重要な内部のコンポーネントを鑑賞できるよう部分的にスケルトン加工が施されています。このムーブメントは通常のように下から取り付けることは不可能なため、組み立て方法を再検討する必要がありました。そこで、ケース上部からキャリバーを組み込めるよう、取り外し可能なベゼルが製造されました。これによって作業がしやすくなっただけでなく、ケースが大型化したことで音質も向上しました。
キャリバーHMC 906は18,000 振動/時、パワーリザーブは約 54 時間となっています。アンスラサイトグレーのロジウムメッキが施されたブリッジとメインプレート、有名な水平方向のダブル モーザーストライプといった非常に現代的な仕上げを特徴としています。



友人間のコラボレーション



最後に、エドゥアルト・メイランは次のように強調しました。「互いを高め合う 2つの専門知識とDNAの巧みな融合が成功をもたらしたH.Moser X MB&F ストリームライナー・パンダモニウムは、独創的な開発プロセスから生まれ、Only Watch のために特別に製作された特別なムーブメントとダイアルを備えたユニークピースで、社会的意義のためではありますが、これが自身をさらに向上させる機会となりました。コレクターや高級時計愛好家の間で話題を呼ぶことは間違いありません。このユニークピースは、11 月 5 日のオークションでクライマックスを迎える国際的なOnly Watch イベントに出品される予定です。エドゥアルト・メイランとマックス・ブッサーよりすべての音楽愛好家の皆様へ。On your marks(位置について)! Get ready(よーい)!MIX!






※オンリーウォッチ (Only Watch) 2023については下記もご参照ください:
https://watch-media-online.com/blogs/7247/ 





【概要】
ストリームライナー パンダモニウム
H. Moser X MB&F


リファレンス 6906-1200
ステンレススチール モデル、アクアマリン フュメダイアル、一体型ステンレススチール製ブレスレット、ユニークピース

ムーブメント
三次元構造の自社製手巻きキャリバー HMC 906、部分的にスケルトン加工
テンプ:直径 14mm の特別モデル、4 つの伝統的なネジを備え、ムーブメントの上に浮いている
直径:33.0 mm(141/2 リーニュ)
高さ(テンプを除く):10.55 mm
振動数:18,000 振動/時
37 石
395 個の部品
パワーリザーブ:54 時間
シュトラウマン® ダブルヘアスプリング
ブリッジおよびメインプレートはアンスラサイトグレーのロジウムメッキ仕上げ
プレートとブリッジにダブル モーザーストライプ
手作業による仕上げと装飾が施されたムーブメントおよび部品

機能
時、分
時、15 分単位、分をチャイムで告げるミニッツリピーター
ダイアル上に吊り下げられた大型テンプ

ケース
ステンレススチール製、わずかにドーム型になったサファイアガラス
直径:42.3 mm
サファイアガラスを含む厚さ:17.0 mm
サファイアガラスを除いた厚さ:12.7 mm
テフロン製ランナー付きスライドボルト
パンダの足形をあしらったねじ込み式リュウズ
サファイアガラスのシースルー ケースバック
5 気圧防水

ダイアル
サンバースト仕上げを施したアクアマリン フュメダイアル
ダイアル側にハンマーとチャイム
10 時位置に完全な手作業で装飾されたホワイトゴールド製のパンダのミニチュア彫刻、ターンテーブル
よびミキシングデスク
2 時位置にリーフ型の時針および分針

ブレスレット
一体型ステンレススチール製ブレスレット
モーザーのロゴが刻印された 3 枚のステンレスス
チール製ブレード付きフォールディング・クラスプ


[MB&F]
マクシミリアン・ブッサーは、一流ブランドで 15 年間経営のキャリアを積んだ後、2005 年にハリー・ウィンストンの CEO を辞し、MB&F - Maximilian Büsser & Friends を立ち上げました。MB&F はアートとマイクロメカニカルエンジニアリングに特化したラボラトリーで、マクシミリアン・ブッサーが才能と技巧を誇る卓越したプロの時計職人たちとのコラボレーションを通して、ラジカルな時計のスモールエディションをデザイン・製作するために設立されました。
MB&F は 2007 年に初のオロロジカル・マシンとなる HM1 を発表しました。彫刻作品のような三次元構造のケースと精巧な装飾を施したムーブメントを搭載したこの HM1 は、それに続くことになるオロロジカル・マシン、つまり単に時間を読み取るだけでなく、時間を象徴する機械の方向性を示すものとなりました。
さらに、2011 年にはレガシー・マシーンズ・コレクションが登場しました。ラウンドケースが特徴の MB&F の他のモデルよりもクラシックなコレクションで、19 世紀の卓越した時計製造技術に敬意を表し、時計製造において革新的な業績を残した偉大な時計師たちが手掛けたコンプリケーションを現代アートのオブジェとして再解釈したものとなっています。

[H. MOSER & CIE.(H. モーザー)]
H. モーザーは Heinrich Moser により 1828 年に創設されました。ノイハウゼン アム ラインファルを拠点とするこのブランドは現在約 80 名の従業員を擁し、16 個の自社製キャリバーを開発、年間に 2,000 個以上の時計を製造しています。H.モーザーは、その姉妹会社であるPrecision Engineering AG(PEAG)を通じて、調速機構やヒゲゼンマイなどの部品を製造しており、これらは自社の生産に使用されるほか、パートナー企業にも供給されています。 Precision Engineering AGは、2012年にモーザーウォッチホールディングスに設立された独立企業であり、エスケープメント用の部品製造を専門としています。H. モーザーはモーザー家の人間を名誉会長とし、Heinrich and Henri Moser 基金の代表に迎えるという栄誉に浴しています。Heinrich Moser の子孫たちに設立された Moser 基金は、一族の歴史を維持するために機能しており、Heinrich Moser 家が住まうシャルロッテンフェル城に併設の Moser 博物館に収蔵すべき昔のモデルの収集といった役目も担っています。時計製造に関するノウハウとこの分野での専門技術に裏打ちされた MELB Holding はH. モーザー、Hautlence という企業を擁するに至っています。MELB Holding は伝説的なジュウ渓谷を拠点とする家族経営の独立系グループです。


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