アーミン・シュトローム 動画で見るレゾナンス(共振)現象

 By : CC Fan



CC Fanさんのブログ記事ですが、ちょっと失礼して、a-lsからお知らせです。

アーミン・シュトローム、展示イベント、
"レゾナンス・イン・銀座"開催!
初日、10月26日のからの特別展に
WATCH MEDIA ONLINE読者のみなさまをもれなくご招待!!



前回記事で、みなさまのご招待をお知らせさせていただいた、アワーグラス銀座でのアーミン・シュトローム・イベントですが、そのタイムスケジュールが決まりました。

会期は10月26(金)~28(日)日の3日間。
WATCH MEDIA ONLINE読者のご招待は26日です。17時より内覧可能、プレゼン開始は19時からになります。

【展示】
26日の当日、アワーグラス銀座は定時から営業していますが、夕方17時にはイベント関連のセッティングが完了。この時点から「ミラード・フォース・レゾナンス・アワーグラス銀座限定」が本邦初公開されます。

【プレゼンテーション】
そして、19時より、スイスから来日した技術陣によるプレゼンテーションがスタート。
このプレゼンには、先週末までスイスで取材していたCC.Fan氏も参加して、レゾナンス機構のポイントや、スイス時計産業におけるレゾナンス機構の立ち位置など、ホットな最新情報を提供してくれます。
※プレゼンが公式に行われるのは26日のみです。

時計史においても重要な提起であるアーミン・シュトロームのレゾナンス機構を、ぜひ間近にご覧ください!


そこでちょっとしたお願いです! 
読者のみなさま、もれなくご招待ではありますが、当日のご用意のため、おおまかでもご人数を把握しておもてなしに反映させたく、ご参加をお考えの方は、できましたら、このブログのコメント欄にご投稿いただけますと有難いです。

もちろん匿名での投稿も可能ですし、非公開コメントでも構いません。投稿文を書くのが面倒という方は、
①参加を決めています。
②参加を前向きに考えています。
③時間があれば参加するかもしれません。

という[①]、[②]、[③]の数字だけでも結構です。みなさまに寛いでいただけるようケータリングなどのための目安が必要でして、ぜひともご協力をお願いいたします!!
匿名でのコメント投稿時にはメールアドレスの記入が必要となりますが、これは投稿者のコメント削除用パスワード認証のためのもので、その目的外で使用されることはありませんし、スタッフの閲覧も不可ですので、ご心配なくご投稿ください。


ではお待たせしました。今回は、レゾナンスの共振現象について、動画を使ったCC.Fan氏の解説ブログです。
(以上、ここまではa-lsがお送りしました。)





イベント"レゾナンス・イン・ギンザ"も間近に迫ったアーミン・シュトローム(Armin Strom)。
"21世紀の新境地"という物理接続による共振機構を備えたアーミン・シュトロームのレゾナンスシリーズが、アワーグラス銀座店様で大々的に公開されます。

個人的に魅力を感じ、なかなか理解されづらいものの、素晴らしい発明であると感じた"物理接続による共振"という概念をお伝えしたくて今までにも記事を掲載してきました。

しかし、"百聞は一見に如かず"、『直接共振によってテンワが同期している様子を見ることができれば腑に落ちるのではないか?』と思い立ちました。

そして、WMOが誇る最新鋭の撮影機材(ことKIHさんのiPhone X)の240fps高速撮影によって共振現象をとらえることに成功しました。

撮影した240fps動画はそのままではYouTubeにアップロードできなかったので、本業の知識を動員し、動画ファイルを編集するオープンソースプログラム(ffmpeg)であれこれして30fpsの動画に変換、240÷30で8倍速のスロー再生動画としてYouTubeにアップロードしました。
レゾナンスは7振動/秒なので、8倍速であれば1振動あたり1秒弱、充分に動きを観察することができます。

ミラード・フォース・レゾナンスであればリセット機構を応用することで共振現象を止め、観察することができますが、ピュア・レゾナンスには追加機構がなく、意図的に共振現象を止めることはできないため、パワーリザーブが切れた状態から動き始めてから共振状態に至るまでの数分間の間に観察しました。

先ずは共振に至っていない状態から。



それぞれのテンワが異なるタイミングで動いています。
ヒゲゼンマイを連結するレゾナンス・クラッチ・スプリングはわずかに振動し、相互に力が伝わっていることは伺えますが、拡大したスーパースローでやっとわかる程度の振幅です。
スーパースローでは音まで記録できませんでしたが、耳を澄ますと二つの時計が独立に動いているような音でした。

そしてわずか数分後、共振が完了した状態。



テンワのタイミングが同期していることがわかります。
更にレゾナンス・クラッチ・スプリングもテンワのタイミングに同期した伸縮するようにタイミングで振れています。
今回の発見として、言われてみれば当たり前なのですが、テンワ軸の近くにあるヒゲゼンマイが取り付けてあるヒゲ持ち(スタッド)も振れていることがわかりました。

この状態では音も完全に同期し、一つの時計のように聞こえるようになります。

ヒゲ持ちは固定されていることが当たり前でしたが、あえて動くようにし、スプリングにつなげることで入出力に使うのは、"コロンブスの卵"的、なかなか思いつかない発想だと思います。
ただ、巻き上げヒゲ(ブレゲヒゲ)を平ヒゲ部分と平ヒゲ端から巻き上げる部分と分けて考えると、平ヒゲの端は動いているというモデルにすることもでき、それと同じではないか…という考え方ができ、平ヒゲの弱点である重心移動を低減する効果を期待することができそうです。

二つのテンワはレゾナンス・クラッチ・スプリングで連結された大きなユニットなので、調整と組み立てには特別なノウハウが必要になると予想されます、これについてはワークショップを訪れた際、伺ってみます。

"百聞は一見に如かず"で、共振していることはわかったものの、見れば見るほど技術的興味がわく機構であり興味は尽きません。

公式の共振に至るまでのビデオも再掲します。
これはCGですが、スーパースローとタイムラプスを組み合わせ、徐々に共振する様子のビデオとか撮れたら面白そうです。



引き続き、アーミン・シュトロームの工房見学・関係者インタビューなど、最新情報をお伝えします!

関連 Web Site

Armin Strom
https://www.arminstrom.com/

Armin Strom YouTube Channel
https://www.youtube.com/user/arminstrom

Noble Styling
http://noblestyling.com/