天文台クロノメーター(仮) 正体の手がかりとTwitterアカウントを開設した話
By : CC FanTV出演、若干の"見世物"感がありましたが、第一の目的である"Watch Media Online"という名前をまず知ってもらうということは達成できたかと思っています。
それだけでも満足ですが、個人的にそれ以上にうれしいサプライズがあり、この成果だけでも出た甲斐があったと思えます。
発端となったのはTwitterの以下のツイート。
どうやら謎に包まれていた天文台クロノメーター(仮)についてご存知の様子。
時計修復師、三条ネジ(@vis_vis_vis_vis)さんのアカウントです。
そして、
居ても立ってもいられず、
お話を伺ったところ、右の写真はスクールウォッチについての本に掲載されていたル・ロックルのスクールウォッチであるとのこと。
識者の見解で"ル・ロックルの様式"とされていたことに裏付けが得られたことになります。
曰く、このブリッジは俗にヤーゲンセンスタイルと呼ばれるということでした。
よく見ると細部が異なり、スクールウォッチの方はすべての軸石がネジ止めシャトン、私の個体は2番車のみネジ止めシャトンで3番車と4番車は地板に直接石が埋め込まれている形式になっています。
また、コハゼのバネや巻き上げ車の仕上げも異なっています。
この差異はどこから来た?と考えたのですが、ネジ止めシャトン形式のエボーシュを改造したというより、初めから直接石を埋め込むありきで作られているように見えるため、設計が共通でブリッジなど部品レベルで作り直したムーブメントでは?と予想しました。
ネジ止めシャトンから地板に直接石を埋め込む形式に改造した場合シャトンを止めるネジ穴が残るはずですし、埋めたとしても跡は見えそうです、逆に直接石を埋め込む方式に4番車のブリッジのネジ止めシャトンのための出っ張りは後から追加するのは難しいでしょう。
このことから、少なくともブリッジに関しては1から作り直したと予想しました。
葛西氏のクロノメーターと比較した時も思いましたが、2番車から4番車が"全部ネジ止めシャトン"または"全部直接埋め込み"が普通で、一つのムーブの中で形式が混ざっているというのは珍しい気がします。
例えば、1月に受け取り予定の"高振動"クロノメーターはすべて地板に直接石を埋め込んであります。
ムーブメントの比較。
高振動は大きな軸石を直接地板に埋め込んであります。
スクールウォッチでも緩急調整用の目盛を彫り込んであるのに対し、私の個体は何も彫ってありません。
また、デテント用の安全装置の有無は確認できず…
スクールウォッチだとしても天文台クロノメーターコンテストは通しているらしいですが、"天文台専用機"なのかは分からず、やはりル・ロックルの時計学校にあたってみたいと思います。
紹介していただいた本も買ってみようかと思ったのですが、意外とお高いのとフランス語かと躊躇しています。
そしてさらに素晴らしい発見が、
スコトーマとは心理的盲点のことで、視界に入っていたのに気が付かなかったものが見えてくるという意味のようで、この写真はアンティコルムのカタログで発見されたそうです。
この個体はアンリ・グランジャン(Henri Granjean)という当時のル・ロックルを代表する時計師の銘が入れられて仕上げられたものだそうで、メッキや装飾が施されています。
アンリ・グランジャンはジュール・ヤーゲンセンなどと共に時計学校の必要性を訴えた方とのことで、こちらも時計学校がキーになりそうです。
ネジ止めシャトンや巻き上げ周りの構造は先のスクールウォッチに似ており、ベースはシャトン入りなのかもしれません。
スイスでいろいろ伺った際に、"卒業制作にしては装飾仕上げがシンプルすぎる"という意見もあり、"天文台専用機"だと思う根拠になっています。
ただ、"初めて完成させた卒業制作時計だからこそメンテしながら40年使い続けた"というストーリーも非常に魅力的に思えます。
まずはル・ロックルの時計学校に問い合わせですね…
どちらにしても、手元にこの時計があり、デスククロックとして使えるのは幸せです。
文中でも言及しましたが、Twitter登録しました。
どうなるか模索中ですが、よろしければフォローしてください。
関連 Web Site
三条ネジさん
https://twitter.com/vis_vis_vis_vis
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それだけでも満足ですが、個人的にそれ以上にうれしいサプライズがあり、この成果だけでも出た甲斐があったと思えます。
発端となったのはTwitterの以下のツイート。
!!「ニノさん」はいいとしてw
— 三条ネジ (@vis_vis_vis_vis) December 11, 2018
このデテントクロノメーターの既視感...と思ったら、ル・ロックルのスクールウォッチじゃないかっ!
CCfanさんが自身のブログ内で言及してるのかなぁ~読んでみようと思ったら、関連記事の数w
じっくり読もう…(汗)。 https://t.co/fV8QN4pAqs
どうやら謎に包まれていた天文台クロノメーター(仮)についてご存知の様子。
時計修復師、三条ネジ(@vis_vis_vis_vis)さんのアカウントです。
そして、
同型機が登場!左:CCfan氏の時計
— 三条ネジ (@vis_vis_vis_vis) December 12, 2018
右:ル・ロックルのスクールウォッチ
コレだなぁ。 pic.twitter.com/mjLznbHuai
居ても立ってもいられず、
からの登録してみました。
— CCFan (Watch Media Online) (@CCFan_WMO) December 14, 2018
話しかけるムーブ。初めまして。
— CCFan (Watch Media Online) (@CCFan_WMO) December 14, 2018
ツイッターを使っていなかったのですが、登録いたしました。
まさにこれです!
お話を伺ったところ、右の写真はスクールウォッチについての本に掲載されていたル・ロックルのスクールウォッチであるとのこと。
識者の見解で"ル・ロックルの様式"とされていたことに裏付けが得られたことになります。
曰く、このブリッジは俗にヤーゲンセンスタイルと呼ばれるということでした。
よく見ると細部が異なり、スクールウォッチの方はすべての軸石がネジ止めシャトン、私の個体は2番車のみネジ止めシャトンで3番車と4番車は地板に直接石が埋め込まれている形式になっています。
また、コハゼのバネや巻き上げ車の仕上げも異なっています。
この差異はどこから来た?と考えたのですが、ネジ止めシャトン形式のエボーシュを改造したというより、初めから直接石を埋め込むありきで作られているように見えるため、設計が共通でブリッジなど部品レベルで作り直したムーブメントでは?と予想しました。
ネジ止めシャトンから地板に直接石を埋め込む形式に改造した場合シャトンを止めるネジ穴が残るはずですし、埋めたとしても跡は見えそうです、逆に直接石を埋め込む方式に4番車のブリッジのネジ止めシャトンのための出っ張りは後から追加するのは難しいでしょう。
このことから、少なくともブリッジに関しては1から作り直したと予想しました。
葛西氏のクロノメーターと比較した時も思いましたが、2番車から4番車が"全部ネジ止めシャトン"または"全部直接埋め込み"が普通で、一つのムーブの中で形式が混ざっているというのは珍しい気がします。
例えば、1月に受け取り予定の"高振動"クロノメーターはすべて地板に直接石を埋め込んであります。
ムーブメントの比較。
高振動は大きな軸石を直接地板に埋め込んであります。
スクールウォッチでも緩急調整用の目盛を彫り込んであるのに対し、私の個体は何も彫ってありません。
また、デテント用の安全装置の有無は確認できず…
スクールウォッチだとしても天文台クロノメーターコンテストは通しているらしいですが、"天文台専用機"なのかは分からず、やはりル・ロックルの時計学校にあたってみたいと思います。
紹介していただいた本も買ってみようかと思ったのですが、意外とお高いのとフランス語かと躊躇しています。
そしてさらに素晴らしい発見が、
スコトーマ(違う?)がはずれると見えてくるものがあるようです。 pic.twitter.com/DrEzMcp0mo
— 三条ネジ (@vis_vis_vis_vis) December 14, 2018
スコトーマとは心理的盲点のことで、視界に入っていたのに気が付かなかったものが見えてくるという意味のようで、この写真はアンティコルムのカタログで発見されたそうです。
この個体はアンリ・グランジャン(Henri Granjean)という当時のル・ロックルを代表する時計師の銘が入れられて仕上げられたものだそうで、メッキや装飾が施されています。
アンリ・グランジャンはジュール・ヤーゲンセンなどと共に時計学校の必要性を訴えた方とのことで、こちらも時計学校がキーになりそうです。
ネジ止めシャトンや巻き上げ周りの構造は先のスクールウォッチに似ており、ベースはシャトン入りなのかもしれません。
スイスでいろいろ伺った際に、"卒業制作にしては装飾仕上げがシンプルすぎる"という意見もあり、"天文台専用機"だと思う根拠になっています。
ただ、"初めて完成させた卒業制作時計だからこそメンテしながら40年使い続けた"というストーリーも非常に魅力的に思えます。
まずはル・ロックルの時計学校に問い合わせですね…
どちらにしても、手元にこの時計があり、デスククロックとして使えるのは幸せです。
文中でも言及しましたが、Twitter登録しました。
どうなるか模索中ですが、よろしければフォローしてください。
関連 Web Site
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