ショパール: ショイフレ共同社長の来日 ~ その2 ー コンコルソ デレガンツァ 京都 2019

 By : KIH

コンコルソ デレガンツァ 京都 2019

ショイフレ共同社長夫妻とのイベント第二弾は、京都で行われたコンコルソ デレガンツァ 京都 2019(すでに第三回だそうです)。「コンコルソ デレガンツァ」は、イタリア語でConcorso D’Eleganzaと書きまして、英語ではConcours of Elegance、日本語では「優雅さのコンクール」とでも言いましょうか。毎年テーマが決まっていまして、いろいろなカテゴリーの中で、主にクラシックカーの優雅さを競う催しものです。



もともとは、イタリアはコモ湖の近くで、Concorso D’Eleganza Villa D’Esteというイベントが1929年から始まり(当初はフランスで行われましたが、コモ湖に移り名称もイタリア語になったそうです)、次いでアメリカはぺブルビーチ(西海岸、ここのゴルフコースは昔某銀行の持ち物でしたな・・・)で1950年から、Pebble Beach Coucours D’Elegance(こちらはフランス語ですね)というのが始まりました。
この京都の催し物は今年で3回目とのことですが、アジアでのConcorso D’Eleganzaがまだないものの、この京都で定着させてこれをアジアのConcorso D’Eleganzaと世界に認めてもらおう、という意気込みで、京都市全面支援の体制で行われています。

今年は、イベントディナーが、なんと世界遺産「天龍寺」で! 200人のゲスト(うち半分は外国から)を一度に精進料理でディナーをふるまう、などということは、天龍寺始まって以来初のことだとか。

開会セレモニーを天龍寺の有名なお庭を見渡せる大広間で。なぜか、毎年外国から来た方は着物で、日本人は洋服(例外あり)、だそうです。






おっと、失礼。


器はいいものばかり。よくこれだけの数(200人超)あるものだ、と思いました。。。


新作時計の発表会を、ここ天龍寺で!


左はザガート氏(どういう方かの説明は後述)。時計についても、下で詳しく。


宿に帰ってきて我々と歓談しているショイフレ夫妻。よく付き合って頂けます。


ショイフレ氏のフルストライクとツーショット。


奥様のハッピーダイヤモンド、MOPダイヤル。素晴らしい。



翌日:
そして、車はなんとこれまた世界遺産の「二条城」のお庭に! 途中から雨となり、表彰式は「御台所」と呼ばれる、建物の中で行われました。







さて、われらがショパールの出番ですが、むろん、ショパールはこのイベントのスポンサーをしており、今回は特に、イタリアのカロッツェリア(自動車デザイン工房)の1つ、ザガート社(Zagato)100周年ということもあり(ショイフレ家とザガート家はお互いファミリー企業ということで、30年前のミッレミリア以来仲良し)、特別に作った100個限定の新作時計の発表も天龍寺において行われたのです!

「御台所」と呼ばれる建物の中にショパールコーナーが。


これが新作時計です。


時計
文字盤はBMW M5 ザガート クーペのフロントグリルのデザインにInspireされた、とのこと。美しい赤の文字盤のトップにはザガートデザインの車の横や後ろに必ずついているロゴプレートも。




以下、プレスリリースです。
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ミッレ ミリア クラシック クロノグラフ ザガート 100周年 エディション
デザインとクラフトマンシップの真髄を称えるリミテッドエディション

ショパールとザガートは、ミッレ ミリア カーラリーを機に出会いました。イタリアのカロッツェリア、そしてスイスのウォッチメゾンは、同じ情熱のもと、共通の価値観によって、密接に結びついています。メカニックへの愛、デザインにかける情熱、伝統への尽きぬ敬意、カーレースとパフォーマンスに対する飽くなき追求など、共通の思いを絆としています。今日、ショパールは、メゾンにとって大切な友人であり、レーシングパートナーでもあるザガートの100周年を称え、オマージュを捧げます。メカニックを合言葉とするこのオマージュは、100本のリミテッドエディションとして登場する「ミッレ ミリア クラシック クロノグラフ ザガート 100周年 エディション」へと昇華します。ザガートのエンブレムであるZのパターンやレッドラッカー文字盤、見事なカーブを描く42mmのスティール製ケース、そしてオートモービルの世界を想起させるレザー製のブンドストラップを採用した新作モデルは、ザガートのレーシングカーを彷彿とさせ、絶妙にマッチします。COSC(スイス公式クロノメーター検査局)認定クロノメーターにより実証された高い高い精度を誇る機械式自動巻きのムーブメントを搭載したこのタイムピースは、性能と審美性を兼ね備えた逸品です。

ミッレ ミリア、それはまさしく≪corsa più bella del mondo(世界で最も美しいレース)≫!世界で最も美しいレースと称されるラリーで人が交わるとき、その出会いはすぐに特別なものとなります。まさにこれから紹介するふたりの主人公の間で起こったことのように。ひとりは、カール-フリードリッヒ・ショイフレ。1860年に創業したショパールの共同社長を務め、比類ない技術を継承する名門メゾンの4代目。ブレシアとローマを往復するかの有名なクラシックカーラリー「ミッレ ミリア」のパ―トナーを31年にわたり務め、クラシックカーの熱狂的な愛好家でありドライバーです。そしてもうひとりは、アンドレア・ザガート。1919年から続く家族経営企業の創業者の孫であり、現在、唯一生き残ったイタリアのコーチ・ビルダーです。ポルシェ、アストンマーティン、フェラーリ、ランボルギーニ、アルファロメオ、そしてベントレーといったカーブランドへのTotal Design Studioコンセプトの発案者でもあります。



イタリアの長閑な公道でそれぞれのレーシングカーのハンドルを握る両者の健全なライバル心は、卓越した機構とそれを収納する特徴的なフォルムに対する互いの情熱によって真の友情へと変わりました。こうしてショパールは「スクーデリア スポーツ ザガート」のオフィシャルスポンサーとなり、ザガートからミッレ ミリア コレクションの限定エディション製作におけるインスピレーションがもたらされました。そこには、一日中ドライビングの腕を競い合い、ゴール後には談笑を楽しむジェントルマンドライバーたちが参戦するレーシングスピリットが存分に披露されています。時計と自動車の類似性をことさらに強調するのは、どちらもエモーションを呼び起こすことができてはじめて、互いの存在意義を保っているためです。それはディテールへのこだわり、巧妙な機構、エレガントなシルエット、そこから生み出されるハーモニーが担い、完璧なクリエーションへの探求を通じて結び付いたショパールとザガートの得意分野です。


優れた技術、そして洗練を極めるタイムピース
2019年を迎えた今年、ザガート創業100周年を称えるメモリアルなタイムピースの制作に挑まない理由など、あるはずがありません。主となる仕様は、すぐさま明白でした。この100周年 エディションは、2017年に発表されたクラシック クロノグラフ コレクションに属する「ミッレ ミリア」ウォッチであり、両メゾンが大切にするクラシックカーレースのスピリットを彷彿させるコードが刻まれています。直径42 mmのステンレススティール製ケースを備え、抗し難い《オールドタイマー》から着想を得たカーブを描くそのタイムピースは、ヴィンテージスピリットを宿します。また、COSC(スイス公式クロノメーター検定局)認定クロノメーターが、この上ない信頼性と精度を誇ります。


ショパールとザガートは、この優れた性能を発揮するクロノグラフキャリバーをベースに、耐久レースの愛好家にぴったりの気品溢れるタイムピースをデザインしました。そのスタイルを司るディテールには究極のこだわりが貫かれており、ミラノを拠点とするデザイナー、またミッレ ミリアを象徴する美しいレッドラッカーでZagatoのエンブレムであるZのパターンをあしらった文字盤が採用されています。12時位置には、このタイムピースの生みの親を想起させる両メゾンのロゴがあしらわれており、針と同様に、あらゆる状況で優れた視認性を確保するルミノバ®を塗布したバトン型インデックスで配されています。クロノグラフのスポーティな装いは、タキメータースケールが刻まれたブラックアルミニウム製インナーベゼルによって一層際立っています。タキメーターは、レースにおいて平均速度を割り出すための必須機能であり、ザガートはかつて、この機能を巧みに用い、24回参戦したミッレ ミリアで8回の優勝という快挙を成し遂げています。
自動車産業の全盛期を体現するにふさわしいこのタイムピースは、往年の車のトランク用バンドを彷彿とさせ、ザガートのシートに使われた濃淡のついた同系色のステッチ入りブンドストラップを採用しています。当時、一部のドライバーは、レーシングジャケットの上から腕時計をしっかりと固定できるこのタイプのストラップを好んで着用していました。夜が訪れると、ブンドストラップはイタリアン・ドルチェ・ヴィータをイメージさせる起伏に富んだ景色に陶酔する生粋のジェントルマンドライバーのタイムピースを引き立てるかのように、エレガントなブラックカーフスキンストラップへと姿を変えます。ミッレ ミリア クラシック クロノグラフ ザガートが、その魅惑的な雰囲気にアクセントを添えます。

技術仕様
ミッレ ミリア クラシック クロノグラフ ザガート 100周年 エディション
ステンレススティール製、100本リミテッドエディション


ケース:
ステンレススティール製ケース
外径     42.00 mm
厚さ    12.67 mm
防水      50m
ステンレススティール製リューズ、ステアリングモチーフ付き 7.50 mm
ポリッシュ仕上げのステンレススティール製ベゼル
反射防止加工のサファイアクリスタル
ステンレススティール製プッシュボタン
「Zagato 100th Anniversary」のロゴをあしらったエキシビションバック

ムーブメント:
機械式自動巻きムーブメント
クロノグラフ
外径 28.60 mm
厚さ 6.10 mm
石数 37
振動数  毎時28'800 回(4Hz)
パワーリザーブ 42 時間
COSC(スイス公認クロノメーター検定局)認定クロノメーター



文字盤と針:
ザガートのZのパターンをあしらったレッドラッカー文字盤
12時位置にロジウム仕上げのザガートロゴとレッドカラーのミッレ ミリアロゴ
ガルヴァニック加工によりレッドカラーを帯びたスネイル仕上げの時積算計(6時)と分積算計(9時)
ルミノバ®を塗布したバトン型インデックス
ロジウム仕上げを施したバトン型の時針、分針
ロジウム仕上げを施したカウンター針
ロジウム仕上げを施した秒針、先端にレッドのアクセント

機能:
時、分、秒
3時位置にスモールセコンド
9時位置に30分積算計
6時位置に時積算計
4時30分位置に日付表示
タキメータースケール

ストラップとバックル:
濃淡のついた同系色のステッチ入りブラックカーフスキンレザーブンドストラップ
ポリッシュ仕上げのステンレススティール製ピンバックル

Ref. 168589-3020 – ステンレススティール製、ブラックカーフスキンブンドストラップ - 100本限定エディション - ショパール ブティックと一部販売店にて展開

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今年のテーマは、「ランボルギーニ」そして「ザガート」です。京都では、カロッツェリアがテーマになることが多いですね。昨年は、同じくカロッツェリアの1つ、Touringがテーマの1つだったとか。

そして、今年の「最優秀賞」は・・・・。
ランボルギーニ 3500 GTZ ザガート (1965年) アメリカはアリゾナからの参加!


昔から変わらないランボルギーニのエンブレム。


そして、ザガートのエンブレムも。



おめでとうございました! その他の賞の受賞者の皆様もおめでとうございました。この小さな極東の島国にこれほどの数のクラシックカーオーナーと、クラシックカーがあること自体、すごいことだと思います(もちろん、海外から何台も参加しています)。クラシックカー関連のイベントだけで日本国内で年間100もあるのだとか。それも、コンコルソ デレガンツァ アジアを日本でやる大きな理由になりますね。



今回は3回目ですが、規模(日本のみならず世界中から車が集まったこと)、古都京都で世界遺産の建物内でのイベントを実行できることを見せたこと、そしてイタリア・アメリカでのイベントに負けない審査員の質の高さ(イタリア、アメリカの大会の委員長も含まれていました)を考えると、日本における「コンコルソ デレガンツァ アジア」の定着はほぼ堅いのではないか、との声が聞かれました。

ショイフレ共同社長ご夫妻、短い日本の旅でしたが、お疲れ様でした。また、いつもこういったイベントで走り回っているショパール ジャパンの皆様、ありがとうございました。お疲れ様でした。

ザガート氏と話すショイフレ夫妻。


ショイフレ氏に付いて回る4日間、木曜日の「Time & Wine」トークイベント、そして土日の「コンコルソ デレガンツァ 京都 2019」。本当にいろいろ情熱・興味があって忙しい方たち、というのが私の印象です。読者の皆さんはどう感じられたでしょうか。これほど時計に情熱を持ち(時計以外にも、ですが)、サービス精神旺盛の時計ブランド オーナー兼経営者はちょっと他にいませんね。時計にも表れているような気がして、いつも感心します。

ありがとうございました!