アーミン・シュトローム ピュア・レゾンナンス&ミラード・フォース・レゾナンス "決起集会"

 By : CC Fan
ジュネーブからも速報をお送りしたアーミン・シュトローム(Armin Strom)のピュア・レゾナンス(Pure Resonance)とミラード・フォース・レゾナンス(Mirrored Force Resonance)、二つのテンワを共振させて精度をさらに向上させるアプローチに、"可視化"という要素を加え、"21世紀の新境地"を標榜しています。

先週末、日本でのピュア・レゾナンスの立ち上げや販売の打ち合わせのために、ジュネーブでもお会いしたRegional Market DirectorのEmanuel Bitton氏が来日し、代理店のノーブルスタイリングさんとの打ち合わせが行われていました。
ローンチイベントはいつものノーブルスタイリングさんのギャラリーではなく、具体名はまだ秘密ですが、別の有名時計店で行うことを計画しているそうです。
このイベントを行うために打ち合わせで、SNSやネットを活用した告知の話題からWMOの話題になったそうで、それならばという葛西氏からの連絡で、本業を急いで片付けて恵比寿に駆け付け、"決起集会"の会場でBitton氏にお会いしてきました。

まあ、"決起集会"とか、お会いするとは言っても取材というよりラング&ハイネの記事などに登場したノーブルスタイリングさんのイベント後の"十八番”、YAKITORIにご一緒させていただき、その場でお話を伺うというアットホームなスタイルです。
先に謝っておきますが、今回、専用機のカメラを持参せず、スマートフォンのカメラアプリかつ薄暗い居酒屋での撮影でいつも以上に写真のクオリティが低いです、すみません。

拝見させていただいたのは、ミラード・フォース・レゾナンスのギロッシェのレッドダイヤルとピュア・レゾナンスです。



ギロッシェダイヤルのミラード・フォース・レゾナンスです。
ダイヤルはカリ・ヴティライネン氏が率いる文字盤工房、コンブレマイン(Comblémine)で作られたシャープなギロッシェ、鮮烈な赤色はガルバニック処理でつけられているそうです。
ジュネーブで拝見させていただいたバージョンとはまた違う魅力があります。

しかもこれはケースがステンレス・スティールのWATERです。
ギロッシェの分は高価にはなってしまいますが、貴金属ケースと比べ普段使いしやすいのは魅力的だと思います。



ギロッシェの表情をの変化をとらえようと試行錯誤しましたが、無理でした…



ミラード・フォース・レゾナンスの特徴である共振側が逆回転する二つの香箱。
輪列は互いに独立していますが、テンワの先で共振現象によって連動します。



個人的にはいいサイズ感だと思いますが、おそらく日本のマーケット的には"大きすぎる"と言われそうな、公称値で直径43.40mmのケース。
ゼロリセット可能な秒針が二組あり、共振現象を二つのテンワを連結したレゾナンス・クラッチ・スプリングの動きで観察するほか、積算誤差のズレという形でも観察できます。

そしてサイズ感的には日本での"本命"ともいえるピュア・レゾナンスです。



公称値で直径42.00mmで、1.40mmだけの差ですが、ずいぶん小さく感じます。
個人的な感覚では39mmか40mmぐらいのケースのサイズ感だと感じました。
並べて取ってないのが悔やまれます…

数字以上に小さく感じる理由は、結構大きかったうえに二つあったスモールセコンドが一つの小さいスモールセコンドにまとめられたためではないかと思います。
また、リセット機構のハートカムを見せるためにスモールセコンドの真ん中が抜いてあるデザインなのも主張が激しく、大きく見える気がします。



ムーブメント側からの眺めは緩衝装置が見えない以外はあまり差がありませんが、ピュア・レゾナンスではアーミン・シュトローム初のコート・ド・ジュネーブ仕上げに挑戦しています。
コート・ド・ジュネーブで仕上げると聞いた時には、"サキュラー仕上げまでできるのに、今更?"と思いましたが、なるほど幅の広いコート・ド・ジュネーブは古典的なこの顔には合っています。



リセットハンマーやハートカムがないため、文字盤とレゾナンス・クラッチ・スプリングの間の高低差が縮まり、ケースも13.00mmから12.00mmと薄くなっています。
機構がないため、ムーブメント地板の仕上げはよく見通すことができます。



ゼロリセットが無くてもレゾナンス・クラッチ・スプリングの振動という形で共振現象は観察できますが、秒単位の時間合わせだけはできなくなってしまっています。
しかし、ガジェットめいた"余分な機能"がなくて負荷が軽い分、共振現象で最も求めている精度にの向上には有利であり、さらには機構の分、ムーブメントを薄くすること技術的ハイライトであるレゾナンス・クラッチ・スプリングに注目を集めることができるようになりました。



Bitton氏(左)とノーブルスタイリング山口氏(右)です。
ビールを飲みながらアットホームな雰囲気で色々なお話を伺いました。



ちなみに、ノーブルスタイリングオーナー兼社長の葛西氏はこれを撮影している私の隣に座っており、すで上機嫌でした。

ジュネーブ・今回とお話を伺ったことで、特にピュア・レゾナンスはかなり魅力的に感じています。
個人的にはアーミン・シュトロームはムーブメントは良かったものの、針を含むダイヤルデザインがあまり好みではなかったのですが、最近のクラシカルな方向のダイヤルデザインはかなり惹かれます。
チタンでユニークピース作ってよ!→OKという、どこかで聞いたような会話をしたような気がしますが、酔っていたということにしましょう…

イベントの詳細など、公開できる情報がいただけ次第また告知させていただきます。

ありがとうございました!

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