ジラール・ペルゴ:第20回 三越ワールドウォッチフェア レポート

 By : KIH
ジラール・ペルゴの今年の目玉はもちろんロレアート。先日のイベント(3部構成ですので全部読んでくださいませ・・)でもひときわ目を引く存在でした。コストパフォーマンスはこれだけの歴史と積み重ねた経験(巷には、たくさん創業OOO年、などというブランドは多いですが、こちらは、ずーっと時計を作り続けている、切れ目のない創業226年の本物の老舗です - その昔から日本とも関係が深いんですよ)を考えると、秀逸、の一言。

さて、今回のワールドウォッチフェアでは、先日のイベントではあまり見かけなかったものの、目を引いたモデルがありましたので、そちらをレポートします。

まずは、前日のイベントでも見かけた、ロレアートの第一世代と第二世代。



ロレアート 第一世代 1975年製
スティールケース、イエローゴールドベゼル
ベゼルにダイヤモンドセッティング
クォーツムーブメント





ロレアート 第二世代 1985年製
イエローゴールドのケースとブレスレット
クォーツムーブメント
パーペチュアルカレンダー
ゾディアック表示


時はいわゆる「クォーツショック」後。当時というか80年代半ばくらいまで、日本人がスイスに行けば必ず「お前らのせいでスイスの時計産業はめちゃくちゃだ!」と言われていたそうですが、八つ当たりも甚だしく(ま、そういう謂れのない攻撃・口撃はいつの世でもありますよね。いつまでも忘れない人たちとか)、ジラール・ペルゴ社は1966年に電子技術の研究部門を設立していました。そして、クォーツムーブメントの独自の開発で抜きんでており、1969年、時計製造に使用する電子モーターのパテントを取得していました。1970年にはバーゼルフェアにて、初のクォーツ周波数8,192㎐の電子クォーツ時計を発表したのです。
さらに! 1971年には、ジラール・ペルゴのクォーツ時計の第二世代となる初の32,768㎐の時計を発表し、これ以降、この周波数は世界規格となっています。最初にたまたま発表したのがセイコーだった、というだけで、ジラール・ペルゴ社はその後世界標準を作った、という事実はあまり知られていません。しかも、ジラール・ペルゴ社は、これによって機械時計の開発を止める、ということはしませんでした。。。

当時は超高価な時計だったんですよね。機械式時計なんてなくなるだろう、などと言われていたほど。で、皮肉なことに、機械式時計を引き続きサポートしていたのは日本の時計ファンだった、というお話もあります。

ま、ともかく、時代は流れ、今や機械式時計の隆盛期。時計ファンにとっては、機械式時計でなければ時計にあらず、なんて思っている人も多いはず。そして、スイスの時計業界は、その「クォーツショック」を糧に、再び大躍進中。機械式時計を途中で放棄した日本ブランドは、後塵を拝している、という今の状況がありまする。


さてさて、雑談はさておき、ちょっとだけロレアートの写真を。








いずれも美しいデザインで、コストパフォーマンスは、しつこいですが、抜群。


で、今日の私にとっての主役たちはこちら:

ヴィンテージ 1945 シリーズ
XXL ラージデート ムーンフェーズ

まずは、一番「おっ」と目を引いたのはこちら。





このラージデート、ジャンプします。細かいところにこだわるジラール・ペルゴ!






この、「黒・赤」モデルは、本当は日本限定で作られたものながら、あまりに出来が良かったので、世界モデルになってしまった・・・。しかし、ストラップの裏が赤なのは、日本限定として残してくれたようです。裏が赤、なんておしゃれですね。










一体成型ブラックチタンケース。ベゼルとケースの間に段がありますが、一体成型、とのこと。
とにかく、ケースの出来もよいし、ほんとに軽い。





そして、その横にあって、ダイヤルの美しさに思わず手に取ってしまったのがこちら。










超美しい青です。






黒・赤モデル同様、スケルトンでブリッジなどがスケスケながら、その上にはきっちりと仕上げがされているところまで見えるところは、妥協しない姿としてさすが。






いやいや、ほんとに美しいモデルを見せていただきました。こちらもコストパフォーマンスは秀逸です。

ありがとうございました!

こちらを是非ご参照ください。

https://www.girard-perregaux.com/ja