2021年を無軌道に振り返る 個人的にはCaliber0100に大満足
By : CC Fan2021年も残すところ僅かとなりました、という書き出しで2020年と同様に何か書こうと思って、実家への帰省先でブログシステムを開いて1年間を振り返っていました。
展示会は相変わらず「オンライン」と「実機(サンプル)だけ送ったローカルイベント」という形ですが、流石に状況に適合してきたのか、これはこれでアリでは?と思うような状態になりつつあります。
今年一番、印象に残ったものは?と聞かれると直近という事もありますが、4回のインタビューと1回の番外編という長編になったシチズンCaliber0100の開発者インタビュー((水晶振動子編、半導体・システム構成編、機械編、全体・総論編・私も買いました番外編)でしょうか。
2019年のバーゼルから個人的な会話という「アンオフィシャル」で色々伺っていた内容を公的なインタビューという形で「オフィシャル」の形で発表できる形にでき、2年越しの決着としてよかったと思います。
初代はタイミングの問題でご縁はありませんでしたが、今回和紙文字盤が登場し、ご縁があったのも相乗効果で良かったです。
「精神的ご先祖さま」のクオーツ クリストロン・メガが発表されたのはクオーツ腕時計が実現してからわずか5年足らずの1975年でしたが、ATカット+高周波の理論優位性は明らかながら、消費電力の大きさでメインストリームにはならず、2018年のCaliber 0100(非売品バージョン)で43年越しの悲願を達成、シチズンの「俺のやり方」ATカット高周波水晶振動子に温度補正とエコ・ドライブを組み合わせて前人未到の年差±1秒の精度と光がある限り動き続けるマイルストーン作品が完成した…という認識です。
「推測」という形で予想を好き勝手書いていることは多かったですが、公的なお話・技術的なディテールを伺うのもやはり興味深いので、今後もこの形式をやっていこうと思っています、現在「次」のインタビューは収録済み、この帰省中に文字起こしは終わるのか…?
同じくシチズンからは、クオーツのCaliber 0100と「どちらも」フラグシップとして作られた機械式のCaliber 0200が発表されました。
上記の記事内にもチラっと書きましたが、限定仕様として、COSCではなく、天文台のような精度をぎりぎりまで追い込んだ仕様を出してくれないかな…と期待しています。
2020年も注目していた、ロシア人ウォッチメーカー アントン・スハノフからは希望の象徴「ロータス」の実機が登場、初作「ファロス」に比べてケージ速度を高速化したトゥールビヨンをメインに生命力の象徴である蓮の花を象りました。
ファロスとロータスの邂逅という貴重な動画を再掲。
「鉢」のサイズギリギリまで接近させて撮影しました。
アントンからは初の腕時計「レーサー」も登場。
手堅い汎用ムーブメント レトログラードモジュールという形で自動車のインパネをイメージしたトリプルレトログラードウォッチです。
こちらも今年中に実機のレポートが?という期待はありましたが、流石に間に合わず、ただすでに完成はしているそうなので来年早々お送りできそうです。
色々あって「時計師机に戻った」マルコ・ラングからは「ネオ古典」のツーフェイスウォッチ「ツヴァイゲズィヒト1」の実機が登場。
マルコ・ラング本人とも親交が深いユーザーXのご厚意により「ラング&ハイネ」でマルコが「最後」に手掛けた作品と「マルコ・ラング」の「最初」の作品を並べて拝見することができました。
「俺のやり方」、「推測」記事も興味ベースで好き勝手やってきました。
新年早々、度肝を抜かれたヴィアネイ・ハルター ディープ・スペース・レゾナンスを探りました。
通常のトゥールビヨンでは固定された4番車を可動にし、差動歯車で回転力を分配することで二つの脱進機に独立した回転を供給することができます。
これによってそれぞれの脱進機は最適な動作を実現し、向かい合ったヒゲゼンマイが共振することによって同期します。
まだ実機は拝見できてないですが、これは見てみたい!
続いてはパテック フィリップ 6301Pのソヌリムーブメント、最初の推測はソヌリ部分がふんわりでしたが、追加でソヌリ部分の推測も行いました。
同じくパテック フィリップからは、新作5236Pの「インライン」永久カレンダーの仕組みも探りました。
ランゲの新作、パーペチュアルカレンダーのみにフォーカスしたランゲ1パーペチュアルカレンダーはインタビュー形式で掲載。
こちらはもう少し深堀しても良かったかも…
GPHGのイノベーションプライズも獲得した、ベルナルド・レデラーのセントラルインパルスクロノメーターエスケープメントについても、2020年からの「改善点」を推測しました。
こちらも実機を拝見してみたい!
非時計専業ブランドながら豊富な開発力によって魅力的な作品を作り出しているモンブランからはサスペンデッド「エグゾ」トゥールビヨンの構造を見ました。
テンワをトゥールビヨンの「外」に置くことでより大きな(ユニタスに近い)慣性モーメントを持つテンワを充分に振っています。
同じくモンブランからはユニークな構造を持つ永久カレンダーの特許を探りました。
1日進める歯車年次カレンダーのような構造を3つ重ねることで平年の2月末に必要な追加の28→29→30→31の送りを実現します。
特に下半期は思ったよりもやってないな…とも思いますので、来年はこちらもより増強していきたいと思います。
時計そのものに直接関係ないけど、面白そうだからやってみようという事で光学式歩度測定器の開発もやってましたが、一定の検出ができた時点でフレームレート(時間分解能)が低すぎていまいち精度が出ないので保留中…
そのかわり、「恐怖の対象」だった磁気を可視化するするための測定器のテスラメーターを低コストで製作、磁石は「避ければいい(密着させなければいい)」という考えで今までやってきた手持ちの時計が磁気帯びしていないことも確認できました。
「有無」だけ確認できるタイプも検討しましたが、やはり値が分かる方が良い…という事でこちらも異なる方式を開発中…
色々あったけど、終わり良ければ総て良し、でCaliber 0100に満足できたのでヨシ!とは思ってます。
本日もJSTと比較しても誤差は1秒以下…
アメリカ・ヨーロッパでは云々のニュースも聞こえてきますが、来年考えよう…
2021年も暮れてきました、今年もWatch Media Onlineをご覧いただきありがとうございました。
2022年もよろしくお願いいたします、良い年末を!
CCFan
展示会は相変わらず「オンライン」と「実機(サンプル)だけ送ったローカルイベント」という形ですが、流石に状況に適合してきたのか、これはこれでアリでは?と思うような状態になりつつあります。
今年一番、印象に残ったものは?と聞かれると直近という事もありますが、4回のインタビューと1回の番外編という長編になったシチズンCaliber0100の開発者インタビュー((水晶振動子編、半導体・システム構成編、機械編、全体・総論編・私も買いました番外編)でしょうか。
2019年のバーゼルから個人的な会話という「アンオフィシャル」で色々伺っていた内容を公的なインタビューという形で「オフィシャル」の形で発表できる形にでき、2年越しの決着としてよかったと思います。
初代はタイミングの問題でご縁はありませんでしたが、今回和紙文字盤が登場し、ご縁があったのも相乗効果で良かったです。
「精神的ご先祖さま」のクオーツ クリストロン・メガが発表されたのはクオーツ腕時計が実現してからわずか5年足らずの1975年でしたが、ATカット+高周波の理論優位性は明らかながら、消費電力の大きさでメインストリームにはならず、2018年のCaliber 0100(非売品バージョン)で43年越しの悲願を達成、シチズンの「俺のやり方」ATカット高周波水晶振動子に温度補正とエコ・ドライブを組み合わせて前人未到の年差±1秒の精度と光がある限り動き続けるマイルストーン作品が完成した…という認識です。
「推測」という形で予想を好き勝手書いていることは多かったですが、公的なお話・技術的なディテールを伺うのもやはり興味深いので、今後もこの形式をやっていこうと思っています、現在「次」のインタビューは収録済み、この帰省中に文字起こしは終わるのか…?
同じくシチズンからは、クオーツのCaliber 0100と「どちらも」フラグシップとして作られた機械式のCaliber 0200が発表されました。
上記の記事内にもチラっと書きましたが、限定仕様として、COSCではなく、天文台のような精度をぎりぎりまで追い込んだ仕様を出してくれないかな…と期待しています。
2020年も注目していた、ロシア人ウォッチメーカー アントン・スハノフからは希望の象徴「ロータス」の実機が登場、初作「ファロス」に比べてケージ速度を高速化したトゥールビヨンをメインに生命力の象徴である蓮の花を象りました。
ファロスとロータスの邂逅という貴重な動画を再掲。
「鉢」のサイズギリギリまで接近させて撮影しました。
アントンからは初の腕時計「レーサー」も登場。
手堅い汎用ムーブメント レトログラードモジュールという形で自動車のインパネをイメージしたトリプルレトログラードウォッチです。
こちらも今年中に実機のレポートが?という期待はありましたが、流石に間に合わず、ただすでに完成はしているそうなので来年早々お送りできそうです。
色々あって「時計師机に戻った」マルコ・ラングからは「ネオ古典」のツーフェイスウォッチ「ツヴァイゲズィヒト1」の実機が登場。
マルコ・ラング本人とも親交が深いユーザーXのご厚意により「ラング&ハイネ」でマルコが「最後」に手掛けた作品と「マルコ・ラング」の「最初」の作品を並べて拝見することができました。
「俺のやり方」、「推測」記事も興味ベースで好き勝手やってきました。
新年早々、度肝を抜かれたヴィアネイ・ハルター ディープ・スペース・レゾナンスを探りました。
通常のトゥールビヨンでは固定された4番車を可動にし、差動歯車で回転力を分配することで二つの脱進機に独立した回転を供給することができます。
これによってそれぞれの脱進機は最適な動作を実現し、向かい合ったヒゲゼンマイが共振することによって同期します。
まだ実機は拝見できてないですが、これは見てみたい!
続いてはパテック フィリップ 6301Pのソヌリムーブメント、最初の推測はソヌリ部分がふんわりでしたが、追加でソヌリ部分の推測も行いました。
同じくパテック フィリップからは、新作5236Pの「インライン」永久カレンダーの仕組みも探りました。
ランゲの新作、パーペチュアルカレンダーのみにフォーカスしたランゲ1パーペチュアルカレンダーはインタビュー形式で掲載。
こちらはもう少し深堀しても良かったかも…
GPHGのイノベーションプライズも獲得した、ベルナルド・レデラーのセントラルインパルスクロノメーターエスケープメントについても、2020年からの「改善点」を推測しました。
こちらも実機を拝見してみたい!
非時計専業ブランドながら豊富な開発力によって魅力的な作品を作り出しているモンブランからはサスペンデッド「エグゾ」トゥールビヨンの構造を見ました。
テンワをトゥールビヨンの「外」に置くことでより大きな(ユニタスに近い)慣性モーメントを持つテンワを充分に振っています。
同じくモンブランからはユニークな構造を持つ永久カレンダーの特許を探りました。
1日進める歯車年次カレンダーのような構造を3つ重ねることで平年の2月末に必要な追加の28→29→30→31の送りを実現します。
特に下半期は思ったよりもやってないな…とも思いますので、来年はこちらもより増強していきたいと思います。
時計そのものに直接関係ないけど、面白そうだからやってみようという事で光学式歩度測定器の開発もやってましたが、一定の検出ができた時点でフレームレート(時間分解能)が低すぎていまいち精度が出ないので保留中…
そのかわり、「恐怖の対象」だった磁気を可視化するするための測定器のテスラメーターを低コストで製作、磁石は「避ければいい(密着させなければいい)」という考えで今までやってきた手持ちの時計が磁気帯びしていないことも確認できました。
「有無」だけ確認できるタイプも検討しましたが、やはり値が分かる方が良い…という事でこちらも異なる方式を開発中…
色々あったけど、終わり良ければ総て良し、でCaliber 0100に満足できたのでヨシ!とは思ってます。
本日もJSTと比較しても誤差は1秒以下…
アメリカ・ヨーロッパでは云々のニュースも聞こえてきますが、来年考えよう…
2021年も暮れてきました、今年もWatch Media Onlineをご覧いただきありがとうございました。
2022年もよろしくお願いいたします、良い年末を!
CCFan
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