2022年 年末に寄せて、なにより関口さんおめでとう・頑張ってと言う話

 By : CC Fan

2022年も残すところあとわずかになりました…という書き出しで2021年末同様ふり返ってみようという事でブログシステムを開いて無軌道に書いています(特に今年は本業が忙しくてあまり書けていないこともありますが終わり良ければの精神で…)。

去年末の時点で新型コロナウィルスのパンデミックがそろそろ落ち着いた?と感じて、2022年こそ海外!と思っていたらロシアのウクライナ侵攻が始まり、結局W&Wへの参加はキャンセル、終わってみれば今年も海外には行けていません。
しかし、正常化しつつある世界の情勢に合わせ海外から要人が日本を訪れて開催されるイベントは確実に増加しており、2020年からの閉塞感からは立ち直ったのではと感じます。

さて、一番印象が残ったことは?と言われれば、なんといっても個人的な思い入れもあるルロックルで活動していた関口 陽介氏が初めての自分の名前を冠した作品プリムヴェールを完成させたことでしょう。



作品は拝見したけどご本人が来日したイベントレポート書いてないな…と思ったら、ゲストブロガーのharuさんが書いてくれていたのでヨシ!としていました…
(上記レポートと小柳時計店さんによるHistory1History2History3も併せてご覧ください)

最初のレポートでも書きましたが、関口氏には個人的な思い入れが強すぎて客観的な書き方はできないだろうな…と思っているので、改めて完成おめでとう!そして頑張って作ろう!という言葉を送りたいと思います。

お蔵出しという事で上記のイベントの写真をいくつか…



イベントで撮影したプリムヴェールと、デザインの元となったユール・ヤーゲンセン No.12096を関口氏が腕化しプライベートに使っているもの。
クロノメーターの文法に忠実に読み取り精度を最優先にした大きなスモールセコンドと細長い針というやり方が共通していることが分かります。



特徴的なムーブメントもほぼそのまま踏襲していることが分かります。
プロトタイプは関口氏による手作り、これを元に複数のプロフェッショナル(チーム関口)と協業して「量産」を行います。

もちろん、最後の仕上げと調整は関口氏によるものです。



同じくクロノメーター、スプリングデテントとピボットデテントのペア。

関口氏と同じぐらい印象に残ったのは2019年のバーゼルぶりの再会となったレジェップ・レジェピ氏



新作RRCCIIの特徴的な独立輪列システムについてはご本人とのインタビューで「理解」しました。

最終回を何とかこの年末年始で書かなきゃ…と思っているのは年差クオーツの開発について「関係者」へのインタビューで知るシチズン 年差クオーツ技術を探る~「クリストロン・メガ」からCaliber 0100への道です。
Caliber0100に続く高周波4MHz水晶を搭載したクリストロン・メガ本来は不利とされていた32KHz水晶でほぼ同等の性能と低消費電力を実現したIC内蔵温度補償「高精度の次」としての電波時計、と言う形でクオーツの進化を「俺の理解」として伝えてきました。



最初のIC内蔵温度補償 Cal1930に使われたCMOS ICの回路図の「チラ見せ」とインタビューを行った樋口氏への追加質問である程度理解できたこのICの説明を何とか分かりやすく書かねば…と思いつつ…

Caliber 0100に続いて衛星電波キャリバーF950を搭載したアテッサを「私も買いました」し、そのやり方に感動したのもあります。
特に、機械の「感触」と電気の「自由度」を両立したリュウズの構造は素晴らしいと思っています。

WMOの色と言うか、「俺のやり方」として確立しつつある、と思うのは公式情報なしで(好き勝手)分析する「推測」シリーズ。

結局実機は見れていませんが、「推測」では一番詳細に書けたのではないかと思っているのはW&Wでカルティエが発表したマス ミステリユーズ(Masse Mysterieuse)



「同じこと」を実現するためによりシンプルな構成にする、という視点でこれは「シンプル」であると読みました。

いきなり発表されたオメガの「スピードマスター クロノチャイム」も公式動画からふんわり理解



コンセプトモデルから「商品」になったグランドセイコーKodoに合わせて「リマスター」した、コンスタントフォーストゥールビヨンの解説も。



これに関しては「推測」だけではなく、お墨付きをいただけています。
お墨付きのインタビューも2020年…時が経つのは早い。

一覧を見返してこれ今年だったか、と思ったのはモリッツグロスマンのワールドタイム、「ユニバーサルツアィト」


「同じこと」を「シンプル」に実現…

同じく、今年だったかと言うのはブレゲの「機械式メモリー」



「大物」ヴィアネイ・ハルターのレゾナンス専用機、「ラ・レゾナンス」は2本立て。
差動歯車機構と…



アコースティック(音響)レゾナンス機構



なんと、GPHGの金の針賞を獲得したMB&F Legacy Machine Sequential Evoの「ツインバーター」も「理解」してました(理解なのは設計者のステファン・マクドネル情報をもらっているから)。



やり方は3つしかない正しいやり方、間違ったやり方、俺のやり方だ。(There’s three ways to do things,
the right way, the wrong way, and the way that I do it.)は、映画「カジノ」からの引用でTwitterなどでよく気取って使っていますが、今回取り上げた記事は多くが強烈な「俺のやり方」に共感したものかも…と並べて思いました。

来年も「俺のやり方」を強烈に感じさせる作品が見たい!というのと、今年は低浮上だったのでもう少しコンスタントに記事を書かねば…と思いつつ…



色々重めなイベントがあった帰省のお供は去年に引き続き、ザ・シチズン Caliber 0100。
「普通に良い時計」として肩ひじ張らずに使えます。

とか、書いているうちに31日になり、2022年もあと1日以下に…

今年もWatch Media Onlineをご覧いただきありがとうございました。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします、良い年末&年始を!

CCFan